ふざけたタイトルではあるが、子どもが欲しい夫と、まだ早いと思う妻というデリケートな家庭問題を扱った作品。若かりしイ・ギョンヨンとキム・ヘスが見られる1997年の映画です。
結婚生活が3年目に入り、子どもが欲しいと日々励むソンホ(キム・ホジン)とソンヒ(キム・ヘス)は、不妊治療薬から民間療法までさまざまな方法を試していた。
ある日、ソンホの職場の先輩であり助言者でもあるキョンホ(イ・ギョンヨン)は、伝授した妊娠法が失敗したため、子供が多い自分の家にソンホ夫妻を招待します。
そこでソンホは、ソンヒが避妊薬を飲んでいたことを知ってしまう。
子どもが欲しいソンホと、まだ母親になる準備ができていないソンヒとのスリリングでファンタスティックな攻防が始まる。
ソンヒが「親になる準備ができていない。赤ちゃんが生まれたら、誰が面倒を見るの?」と言うのに対して、ソンホは「一緒にするのが親だろう」と返すが、ソンヒは「覚悟がない人には親になる資格がない。子育ては遊びじゃない」と反論する。このやり取りは本当にそう。
私自身も経験がある。結婚前は「男の子が欲しい」と言っていたけれど、結婚すると「母子ともに健康で、まずは五体満足で生まれて欲しい」と考えるようになった。
ちなみに二人の息子は、湯船で両耳を片手で押さえたガーゼーで沐浴させ、6年生までずっと一人で入浴させていた。夜泣きも寝かしつけ、嫁が入院した3ヶ月間は、3食作ってサッカーの弁当も作り、習い事の送り迎えや映画、スキーにも連れて行った。洗濯も家の掃除もゴミ出しも、町会の当番もやって、仕事もこなしてた。けど、誰も褒めてくれないので、ここに書いておきます。
しかし、ソンヒの心配は「女は子どもを産むとおばさんになる。男は浮気をする」というもの。
やがてソンヒは、ソンホの願いを受け入れ、決意するんだが。
シリアスなテーマを扱いながらも、前半は笑わせ、後半には考えさせる構成は、韓国映画の特徴の一つ。
この頃の映画はエンドロールに役柄と名前が出てくるので、古い映画を観ると「こんな役をやっていたのか」と今では大物の役者さんの若い頃を知ることができるのも楽しみのひとつです。
これから結婚する人、今まさに結婚生活を送っている人、すでに通り過ぎた人など、観る人の年代によって感じる面白さが違うと思いますが、子育てを経験した人には懐かしく思えるシーンがあり、思い当たる人が頭に浮かんだりと、いい映画です。
ところで、管理人のおっさん(特別出演:キム・ハクチョル)は、なんであんなところでラーメンを食べてたんやろ。