原題「미끼(ミッキ)」を直訳すると「餌」。
映画を見たうえで言うと「餌」とは、「誰かを誘い込むもの」「誰かを陥れるもの」という意味も含まれてて、加害者が被害者を巧みに誘い込み、陥れる。これが、この作品の導入部になる。
そして原題のリード文が、これも直訳すると「史上最悪の詐欺犯罪を犯し、死の陰に隠れてしまった"やつ"を追跡する人々の物語」で、ここで言う「詐欺」とは被害者の信頼を裏切って行われた性犯罪のことになる。
だから邦題をそのまま「ミッキ」又は「Mikki」にしてリード文を「史上最悪の性犯罪を犯し、死の陰に隠れてしまった"やつ"を追跡する人々の物語」にした方がしっくりくるかな。
実話ベースらしく、韓国スケート界の指導者による性暴力に立ち向かう元選手の姿を描いた作品。
ショートトラック元韓国代表キム・ジュヨン(ペク・チニ)は、訪ねきた記者チャン・ジウォン(パク・ソンイル)から、元チームメイトのソン・ユラ(ユン・ダヨン)が自殺したことを聞かされ、葬儀に出席してチャ・ヒョクス(ペ・ユラム)と会い、彼がコーチに復帰したことを知る。
アイススケート協会会長クォン・ソクチュン(パク・チョンハク)はユラの自殺原因がヒョクスだと知っている。
記者ジウォンはジュヨンに戦おうと提案するが断られる。
そして真実を明らかにしたいと、ユラの兄ソン・ムヒョク(ソン・ジェリム)が訪ねてくるが、ジュヨンは証拠を持っているがこれ以上傷つきたくないと断る。
ヒョクスがジュヨンの教え子に手を出してくる。
黙ったたら被害者が増え自分が加害者になるということだと認識したジュヨンは、持っている証拠をすべて記者ジウォンに渡す。
もう、これだけで大まかなストーリーは頭に浮かび、後は繰り返されるゴミがどれほどのゴミかを見て最後はスカッとする。
のはずが、まさかの結末に。
これでもかとジュヨンを無能に描くことが、この映画のメッセージなんだろうね。