五味川純平原作/山本薩夫監督による三部作で日活製作による戦争大河超大作の第二作目。
当初は東京裁判までの四部作を予定していたが、制作費が膨らみ日活が経営悪化により日活ロマンポルノの”礎を築く”ことになった記念すべき作品。
軍部の無能さと太平洋戦争突入までを描いてっるんだが、肝心なところで終わってる。
今考えると惜しまれて仕方がない。最後まで完遂していれば歴史的超大作になったのに。
精神力で数字を空気でふくらませる、これは今もやってる。民主主義の右側にいる人が得意やもんな。
そして投降したら非国民で国賊。
今になって「先人のお陰で今の日本が...」と言ってるが、実際はこんなもの。戦時中を懐かしんだり美談にしているが戦争の記憶が残り、実際に経験者がいた時代の映画が語る説得力とは桁違い。
ただ、吉永小百合の可愛さと美しさは絶品。