人それぞれにドラマがある「賢い医師生活」の精神科病棟版。
あったかい原題「精神病棟にも朝が来ます」の意味は最終回で明らかに。
作者が言いたいのは「(健常者だけでなく、)精神病棟にも朝が来ます」なんです。良いドラマにも関わらず、この作品も邦題で損してる。
精神患者を扱う事は誤解を招く恐れもあり、一歩間違えると差別になりうるのに、よくチャレンジしたと思います。
患者の病状や病んでいく過程を描いたCGが、オーケストレーション豊かな詩曲のようで、理屈抜きに入ってくる。
前半は笑えるシーンもあるけど、後半、献身的に看護してきたダウン(パク・ボヨン)が主人公になってしまう。
「私はここにいる人たちと違う」これがこの作品のすべて。
心の病は身近にあるのにそれに気づかない、だから社会が痛い。
精神疾患になるかどうかの境界線は誰もが超えてしまう。こんな簡単なことに気づかない現代社会でよく見る光景を、ミザンセーヌを通じて表現した制作陣を称えたい。
精神患者や障害者に対する世間の視線、先日亡くなった山田太一さんの「車輪の一歩」の頃から何も変わってない。
うちの子らが入学する時に、車椅子の子や自閉症の子がいることを入学前の説明会で知らされたんですが、入学を反対する親がいた、それも複数。
6年間アイツラらから同級生を守るために、我が子らはよく頑張りました。