昨年末に、「ボヘミアン・ラプソディ」を観た。
昨年、最も話題となった英国のロックバンド「クィーン」のボーカリスト、フレディ・マーキュリーの伝記映画である。
普通の映画では、公開2週目以降は徐々に観客動員は下がるが、2週目以降も右肩上がりでヒットし続け、公開11週で興業収入92億3,000万円を突破し、2018年公開映画の第一位に躍り出た。
安倍首相も、お正月休みに観に行ったらしい。
この2018年最大のヒットとなったのは、配給した21世紀FOX社のSNSを駆使したマーケティング戦略が勝因だろう。
『1970~80年代最も活躍した伝説のロックバンド』・・・・。
しかし、この宣伝文句に違和感を覚えたのは、僕だけではないだろう。
フレディを演じたラミ・マレックも良かったし、バンドメンバーのブライアン・メイとロジャー・テイラーが音楽総指揮を務めたので、映画の出来は素晴らしかった。
ただ僕も高校、大学時代に下手ながらもロックバンドを組んで、いろんなバンドの曲も演奏してきた。
僕にとって、1970~80年代の伝説のロックバンドの王道は、やはりローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリン、ディープ・パープルだった。
クィーンは一部女性には人気があったが、その中では、少しイロモノのバンドというイメージで、曲も聴かなかったし、自らコピーしようとは思わなかった。
実は、子供の頃、僕の家の斜め前に、2歳年上のとても綺麗なお姉さんが住んでいた。
小さい頃もとても可愛がってくれ、僕が大学の時に、飲みに行きましょうと誘われた。
その綺麗なお姉さんと2人で飲みながら、ロック談義に華が咲いたが、そのお姉さんが何と、クィーンのファンだという。
そして僕に「今度、是非聴いてみて」とクィーンのアルバムを2枚、家まで持ってきて、貸してくれた。
そりゃ、美人で大好きなお姉さんに薦められたら、聴かないわけにはいかない。
で、初めてクィーンの曲を聴いた。
感想は、「聴かず嫌い」だったな、結構いいじゃん、と思った。
が、しかしレッド・ツェッペリンの『天国への階段』を聞いた時の、魂が震える感動や、ディープ・パープルの『ハイウェイ・スター』の頭をカナヅチで殴られたような衝撃はなかった・・。
別にクィーンの音楽性を否定するつもりもないし、いろんな音楽に挑戦し続けた姿勢もすごいとは思う。
特にこの映画のラスト21分に及ぶ、20世紀最大のチャリティ・イベント『ライブエイド』における演奏は、フレディが最後の命を燃やし尽くし、鳥肌が立つくらいに素晴らしく、このイベントに参加したバンドでは、最高のパフォーマンスだったのは間違いない。
そして音楽性だけでなく、この映画では、フレディ・マーキュリーという孤高の天才の孤独、寂しさ、そしてゲイであるが故の苦悩、が如実に描かれており、ヒューマンドラマとしても素晴らしい映画でした。
まだ観てない方には、是非お薦めの映画です。