音楽と競馬、思ったことを書いて行きます -4ページ目

使い勝手の良いFBの活用により、ブログで記事を上げることは、今後少なくなると思います。

 

今日のライヴ配信を、4名の出場者すべてお聴き出来ましたので、以下、簡単な印象を記します。

 

小林 海都 スタインウェイ&サンズ

 とても豊かな音楽性・感受性、音量的には全体的に弱音傾向とは言え、それゆえ大変趣き深く、思慮深い音楽が曲中に充満。彼の持ち味でもある「ノーブルさ・品の良さ」がとても良く表出されていた。冒頭からしばらくは、緊張のせいか指の回りに幾分精度を欠き気味だったが、曲が進むに連れ、いつの間にかそれも気にならなくなった。

 

パク・スホン スタインウェイ&サンズ

 曲のスタイルには合った演奏だったが、元気が良すぎたような面も。オケとの協調性と言う点でも、もうひとつ。音ひとつひとつに力強さは感じたものの、弾く音楽そのものの伸縮性に物足りなく、全体的に一本調子気味の印象で、個人的にはあまり好みの演奏ではなかった。

 

佐藤 元洋 KAWAI

 平均点の高い演奏。この曲での表現としては中庸だが、重心の低いどっしりとした持って行き方で、この曲の良さが十分に聴き取れた一方、趣き・スケールの大きさと言った点では、多少物足りなく感じはしたものの、現時点でも優れたピアニストだし、まだまだ良くなる&大きく変わって来る資質が十分にあると思えた。

 

ダリア・パルホーメンコ スタインウェイ&サンズ

 全体的に幾分精度に欠け気味で、同音連打でも音に凸凹がある。音楽的な持って行き方自体は悪くないものの、積極的に運んで行こうと言う意識が音楽そのものに出てしまったためか、この曲の優美な部分があまり聴こえて来ない。その反面、独特な「音楽観」を持っており、彼女のピアノが好きと感じる人もいるはず。このメンバーだったら、国籍・性別と言う観点から、多少優遇される可能性がある。

 

小林>佐藤&パルホーメンコ>パク

セミファイナル初日、個人的には、このように感じた。

 

マイクを通したオケの音が全体的に貧弱、かつ金管・ティンパニーの耳をつんざく音が、個人的に苦手。あそこまでやらないと、いけないのだろうか・・・。

 

東京に居る、私の学生時代からの自慢の友人達が、ライヴを開催します。詳しくは、添付したチラシをご覧になって下さい。

 

残念ながら、6月29日(土)の方は、満席となってしまっているそうですが、30日(日)の方は、若干の空席があるそうです。

 

内容は、ポップス・ボサノヴァ・タンゴ・J-POP・ジャズ・映画音楽など、様々なジャンルの名曲が5人のストリングス奏者+pecのメンバーで奏でられます。

 

場所は、新宿から程近い、地下鉄曙橋駅を出て、2分程の場所になります。ミュージック・チャージが1,620円(+飲食代)とお値打ちですし、楽しいステージになること、請け合いです。

 

ご興味のある方は、ぜひ私までメッセージ下さい。あるいは、FBで各奏者の方々を検索頂き、個別にメッセージをお送り下さい。

 

 

しんちゃん、あいちゃん、けんぞうくん、おんべさん、お元気ですか?

暫くは東京に行くことも多いので、その時はご連絡しますね。

 

3/30

今日、予備予選の結果が、公式サイトに掲載されていました。

https://skipc.jp/news/results20190330/

 

大阪の予備予選を通過された方は、3名の方でした。おめでとうございます。

2番の荒石 果穂さん、13番の生熊 茜さんは、下でも書かせて頂いた通り、当然上のステージに行かれても不思議の無い演奏を聴かせて頂きましたし、そして十分なポテンシャルをお持ちの方です。

下の記事で挙げなかった1番の三浦 颯太さんですが、この3月で桐朋学園の高校をご卒業され、4月からは桐朋学園大学に進学される方です。もちろん悪くない演奏をされておられましたが、私が彼の名を挙げなかった「大きな理由(音楽的な弱み)」が、ひとつあります。それは今ここでは書かないことにしますが、審査員の方達が、(そのマイナス要因に目を瞑ってまで)彼を上のステージに選んだ理由、それは、今回大阪の予備予選で選ばれた3名の方に共通するのですが、それは、決して『「中庸さ」を「ウリ」とされていない』=「個性」が演奏に明確に表れている、と言うことで、実際にそのような演奏をされた方ばかりが選ばれていると言うことです(ただ、これはあくまでも、私がお聴した印象でしかありませんけれど)。若いおふたりの「フレッシュさ」、そして最も年長になられる生熊 茜さんの「爆発力」。両極端と思われる「個性」を選ばれたと言うことになりますよね。それがコンクールと言う場面での面白いところですし、今回、他地区の予備予選を勝ち上がって来られた(過去私がお聴きして来た)素晴らしい奏者の皆さん(橋本 崚平さん、平間 今日志郎さん、堀内 麻未さん、丸山 凪乃さん、正田 彩音さん)のお名前を拝見しても、第3回を迎える今回のコンクールは、特にその傾向が顕著のように感じます。今回のこのコンクール、かなり面白いことになるかも知れません。

 

と言うことで、この記事の更新は、これで終わりにさせて頂きます。

 

 

3/21

昨年の大阪・予備予選には、26名の方が挑まれたのですが、今年は約半減の14名となり、予備予選の日程も、1日のみと言う寂しい状況となりました。また、昨年から続けて受けられた方も、おひとりもおられません。審査員も昨年とは全て入れ替わり、これで、毎年続いて行くべきこのコンクールの「特色」「個性」などが、果たして今後維持出来るのだろうか、冠だけが付いた「単なるコンクールのひとつ」にはなりやしないか、と心配です・・・。念のため、昨年の記事は、こちらです。

https://ameblo.jp/magic1963/entry-12368392682.html

なお、予備予選の課題曲は、昨年と変わっていません。

 

14名の皆さんの演奏をお聴きしまして、あくまでも個人的な趣味ではありますが、演奏順に、2番・3番・5番・7番・10番・11番・13番・14番の8名の方の演奏が、特に印象に残りました。その中で、東京で行われる一次予選に進んで欲しいと思う方は、2番・5番・7番・13番・14番の5名の方になります。繰り返しますが、これはあくまでも「個人的な趣味」で選ばせて頂いているだけですので、あしからず・・・。

2番の荒石 果穂さん、これまでお聴きしたことが無い方ですが、お若いのに、弾かれる音楽のスケールが大きく、音楽の持って行き方にも一貫性が感じられ、何をされたいのかが聴いていて感じ取れるのが素晴らしいですね。全体的な完成度も高く、テクニックも申し分ありません。将来が楽しみな「有望株」ですね。3番の池田 菫さん、やっかいなプロコフィエフの難曲に挑まれました。決して悪い演奏ではないと思いますが、曲に対するアプローチがあまり明確に伝わって来なかったと言いましょうか、私がこれまでお聴きしたこの曲の素晴らしい演奏=中川  真耶加さん・土屋 絵葉さん(・・・おふたりのアプローチは全く異なりますが・・・)、おふたりの演奏に比べますと、曲の魅力の伝え方、そしてそこから何か刺激を受ける、そんなところまでは、まだ至られておられないのかな、そんな印象でした。譜面(音符)の裏側に潜む様々なものを好奇心一杯に探られ、更に高みを目指して行って頂きたいですね。5番の中谷 彩花さん、独特の抑揚とペダリング、そして常に客席に漂って来る「香しさ」。これこそが正にピアニストにとって必要な「個性」だと言えるのではないでしょうか。ピアニストとして完成された「形」を見せつけられた、そんな印象です。7番の安成 紅音さん、彼女も独特の「個性」が感じられます。常に曲に共感され、丁寧に紡いで行かれますし、音色もそれぞれの曲・場面に合った引き出しをお持ちで、それを十分に聴かせて下さいます。素晴らしいですね。10番の桃原 晶子さん、お人柄がにじみ出た、そんな「落ち着いた歩み」が、曲にとても良く合っていますが、いわゆるオーソドックスな演奏を聴かせるタイプの方で、リサイタルならばともかく、こう言った横の比較をされるコンクールでは、少し影が薄まってしまう感じでしょうか。11番の新水 美奈さん、小気味良さや十分な抑揚をお持ちの素晴らしいピアニストですが、選ばれたショパンのバラード3番と言うのは、コンクールでは少し渋い感じの曲で、その分、横の比較と言う意味で幾分損をされたような気もしますが、プログラミングも含め、まだまだ良くなる余地を十分にお持ちの方です。13番の生熊 茜さん、ここではさすがに他の方との経験値が違いますね。とにかく音量の幅が圧倒的に広く、それが表現の幅に繋がり、他の方とは大きな違いを生み出しています。ブラームスで聴かせた懐の深い音楽は、さすがに貫録十分で、技術的にも十分余裕が感じられる、安定した演奏をお聴き出来ました。14番の奥田 有紀美さん、生熊 茜さんに並ぶ、今回の「ビッグネーム」ですね。ショパンの練習曲では幾分不安定さが感じられましたが、どの曲も音楽的な持って行き方は流石で、彼女の持つ独特の世界観が十分に表現されていたのではないでしょうか。演奏そのものでは無い部分で、少し気になったことがありましたが、それは直接お伝えさせて頂きましたので、削除させて頂きました。

 

と、言うことで、皆様、お疲れ様でした。

 

予備予選の通過者の発表は、全ての地区の予備予選が終了した後に、公式サイトで発表されるとのことです。と言うことで、4月に入った頃、発表になるのでしょうか。