4/14
感想を書こうにも、昨日のあの忌まわしい出来事を思い出してしまい、そういう気分になれず、一日遅れとなりました。
昨日の演奏ですが、全体的には良かったんじゃないかと思います。まず木管楽器群、トップをローテーションで回しているようなんですが、このシリーズはフルート・オーボエのトップ奏者が特に素晴らしかったですね。特にフルートの渡辺玲奈さん、私は彼女のことをよく存じ上げませんが、この方はずば抜けて優れたフルーティストだと思います。音色・表現・アンサンブル能力、どれもがトップ奏者として昨日は素晴らしかったです。オーボエの高橋幸子さんも負けず劣らずアンサンブル能力に秀でた方で、共に実力を十分発揮されていました。今まで思っていたこのオケの木管群の不安定さは、一体何だったんだろうと思ってしまいました。弦楽器群も非常に良く弾けていまして、上っ面を撫でたような浅い弾き方ではなく、十分練れた表現が聴かれました。技巧的には日本中のオケでもトップクラスの集団な訳ですから、曲や指導者に依っては想像以上の実力を発揮出来る集団なんでしょう。ただ、このオケは、各群は良くまとまっていても、セクション間のアンサンブルが融和していないと言いますか、物足りなく感じるんですよね。そこがこのオケの最も大きな欠点だと思います。音は大きくて何となくまとまっているんだけれども、大きなくくりとしての「一体感」が感じられにくい・・・。こういう独特の契約で成り立っている団体だからこその欠点でもあるんでしょうけどね。隣で弾いているお互い同士を知らなさすぎる、そんな雰囲気もあるようですし・・・ね。
ラフマニノフでピアノソロを弾かれたメイボローダさん、技巧や音楽的な背景はしっかりされているようでしたが、幾分「気まぐれ」「気分屋」っぽい面をお持ちなのか、意図的・即興的にテンポを打ち合わせ時と変えているような部分が見受けられ、佐渡さん・オケ側がところどころで戸惑っているような場面が見られたのは、逆に面白かったですね。でも、芸術家と言うのはたいがいそんなものでしょうし、そこがライヴならではのスリリングな部分でもありますから、聴く側からしてみればこういうのは面白いものです。若いからなのでしょうか、アンコールで見せた彼の並はずれたスタミナは魅力ですし、そう言った意味でも、これからしばらく続く地方公演に「向く」ソリストとして若い彼が選ばれたのも合点がいきます。
チャイコフスキーは、非常にオーソドックスな持って行き方で、佐渡さんらしくないとも言えるんですが、佐渡さん自身がそのように変わって来たのかも知れません。以前は「芝居がかっている」感じもあったんですが、このチャイコフスキーは非常に「芸術的」に感じました。
1stvnのパート譜がちょっと見当りませんので2ndvnのパート譜で恐縮ですが、ほんの一例ではありますが、249小節のアウフタクトからの「f」の部分、譜面通りの音価でレガートに、そして「sf」は柔らか目に演奏されていましたが、253小節のアウフタクトからの「ff」の部分、8分音符を短く、そして次のアクセント記号は鋭くと言う感じで、ただ単に表面を撫でただけの解釈・演奏では無く、聴いている側にも変化が良くわかるように、全体的に良く考えられていたのではないかと思います。こういう一工夫ある演奏と言うのは、聴いていても飽きませんし、集中して聴き通すことが出来ますよね。加えて、この曲での楽員の咀嚼力、そして「聴かせる」能力も高く、満足しました。だからこそ、この演奏をぶち壊しにした第3楽章が終わった瞬間の「ブラボー」、この非常識な行為が残念で仕方ありません。2,000人の時を共有している「仲間」、まあ偶然一緒なだけなんですけれども、それでも、自分がする行為が、周りのどれくらいの人に、どの程度不快感を与える行為なのか、そんなことさえわからない人は、会場に足を踏み入れないで、自室でひとり録音聴きながら「ブラボー」を言っていれば良いのですよ。会場でこれ見よがしに「ブラボー」言う人は、その会場が「自分のもの」だと勘違いしているんでしょう。他人を思いやれず、自己満足のために会場に来ないでもらいたいです。最近のライヴは「ブラボーブラボー」本当に煩いです。何のためにわざわざ聴きに来ているのか、本当にそれが知りたいですね。
4/13
今日は、非常に残念なことがありました。演奏とは関係ないことなんですけどね。まあとにかくひどい。
後半のチャイコフスキー/交響曲第6番、第3楽章が盛大に終わった瞬間、4F席から女性の声で「ブラボー」の叫びと拍手が・・・・・・。この曲は4楽章あるってプログラムに書いてありますし、それを見ないで演奏会に臨んでいること自体、あり得ません。それ以前に、この曲を知らずに演奏会を聴きに来るってあるんでしょうかね。こんな有名曲なのに。知らない曲なんだったら、楽章が終わって真っ先に「ブラボー」は無いでしょう。舞台上の楽員も、第3楽章の終わり近くで「ワザと」譜面めくって、「まだ先もあるよ」と客席に見せていたのにね。今日は、いつもお世話になっているコアメンバーさんと一緒に話しながら帰りましたが、金曜日の1日目でも同じ場所で拍手があったようで(昨日の2日目はなかったらしい)、そんなこともあって佐渡さんもアタッカで第4楽章に入ろうとしていたみたいですね。それなのに、あんな大声で「ブラボー」ですか・・・。その人、懲りずに終演後もスタンディングで拍手していましたし、自分がどれだけ他人に迷惑をかけていたのか、全く何も思っていなかったようです。
4階席2列目中央のピンクのカーディガン羽織ったマスク・メガネ姿の女性、あなたのせいで演奏会がぶち壊しですよ。
今月のパンフレットに書かれていましたが、飴や鈴どころではありませんね。今日の行為は「暴力」「妨害」です。