L-Magicianの独り言。 -37ページ目

L-Magicianの独り言。

某地方都市で活躍(?)するマジシャンの日々の出来事を綴っております。

L-Magicianとはローカルマジシャンのことです。

最初から読んでいただけたらマジで面白いかと。。。思ってます。

そして後輩も含めた全員が集合した。



保護者が言った。


「みんな4階に上がれ。裏口にバスが停まってる。それに乗って脱出するぞ」





バス?



w( ̄Д ̄ w のぉぉぉぉぉぉぉ~!!



あれ!?


川を渡るんじゃないのか?


俺たちの決死の気持ちは?


拍子抜けしたとはこのことだった。



「バスがあるなら、もっと早い時間に脱出できたんじゃね?」


ごもっともである。


が、保護者はマジで怒ってる。


「オマエらは、いつ崩れるかもしれない山の上にバスで迎えに行けるか?」


事態は想像以上に深刻みたいだ。


確かに、土砂崩れだらけの山だ。


ここに迎えに来るまでに災害に遭う可能性だって十分にありえるのだ。



「急ごう。今、この時点で土砂崩れが起きないと言う保障はない。仮に全員乗ったとしても安全な所に行くまでに土砂崩れにあったらみんな死ぬんぞ!」


小さい頃、よくケンカなどで「死ね!」などと言ったが、今回の「死」の重さは計り知れないものだった。


俺らの中では、そんなピンポイントで俺たちに土砂崩れが起きるわけない!と思ってた。


だって土砂崩れだよ?


そう簡単には起きないじゃん!



が、よくよく考えたら、100m先で土砂が崩れているのに、ここが崩れないという保障は全く無い。


「土砂崩れさえなければ、川を渡るより遥かに安全だ。さぁ行くぞ!」



え!?1階は浸水してるのに、どうやって脱出かって?


お答えします。俺の全く絵心のない絵で、解説しましょう。


以下のようになってたのです。



L-Magicianの独り言。


ちなみに右手に見えます「山」と言うのが、いつ崩れるかもしれない「山」でございます。


こうして俺たちは全員でホテルを脱出したのだった。




街は・・・・・・・・



地獄だった。。。。





半壊どころか全壊だらけの家。


川が氾濫し屋根しか見えない家。


車が流されている川。


車だけならまだしも、豚が流されていた。。。。。。。


もちろん、生きている。


街も道路もメチャクチャだった。


何時間かかったのか、どこを通ったのかなんて、覚えてはいないけど。


ようやく市内にある○○観光ホテルへと到着した。


このホテルはこちらで一番有名なホテルで山の上にあるのです。


どうやって受け入れ先を確保したのか知らないが大広間を貸してもらえることとなったらしい。


よくもまぁ総勢40人近いメンバーが寝れる所を確保したよね?


まさかこんな状況で畳の上で布団まで敷いて寝られるとは思わなかったです。


さすが歴史あるホテル。


それから8年後・・・・・・・・・・・・・



俺がそのホテルでマジックショーをしてることになるなんて神様ですら思ってなかっただろうな。



こうして今でも忘れられない(要所で忘れてますけど)俺の『8.6水害(ハチロク水害)』物語を終わります。


実際に危険な目にあった訳じゃないけど、思い出深いものです。


こうして、われ等が『○○中学校サッカー部』は、非常に団結力のあるチームになったのであった。




のなら、良かったのだが。。。。


やっぱり俺たち、穏健派以外は仲が悪かったんだよねぇ~


終わり。







そして保護者も全員が一つの部屋に集まった。


きっと地元で両親も心配してることだろう。


が、電話線も切断されてしまって、無事を伝えることもできない。


こうしている間にも水かさはドンドン増す。


どこかのタイミングで脱出しなければならない。


このホテルの裏手は山だった。。。。


いつ土砂崩れが起こるか分からないと無線連絡があったとのこと。


川の氾濫だけなら、ホテルに残っていれば問題ないだろう。


さすがに5階までには水はこない。


ただ・・・・・・・・


土砂崩れが起こるとなると別の話になる。


実際に竜ヶ水地区では、大規模な土砂崩れが起きた。


この土石流は電車ごと海へ押し流したくさんの人が死亡したらしい。


L-Magicianの独り言。



我々も何箇所もの土砂崩れを見てきたのだ。



こんなボロいホテル(すんません。)、一溜りもないだろう。


まさに、「前門のトラ、後門のオオカミ」である。







「引くも地獄、行くも地獄」





保護者たちは決断した。


「今から30分以内に、ホテルを脱出する。一人一人ロープを結んで川を渡る可能性がある・・・」


と。。。。。。


この濁流を・・・・・・・・


渡るのか!?!?!?


こんな夜に!?





流されたら間違いなく死ぬ。


ただ、ここにいて土砂崩れがあっても死ぬ。


どちらの確率が高いのか何て誰にも分からなかった。


俺たち同級生は一つの部屋に集まった。


みんな沈黙してた。


すると、ワガママ主将が、


「おまえらとサッカー出来て楽しかったよ。」


と。


「おい、最期みたいなこと言うなよ!」と茶化すヤツがいた。


「まぁ最期とは思ってないけどよ、とりあえず言っておきたかった。」


あの主将がそんなことを言うなんて・・・・


正直驚いた。


俺も言った。


「帰ったら、みんなでサッカーやろうよ!全員で助かろう・・・・」


号泣まではなかったかと思うが、みんな涙目だった。


あれだけチーム力が全くなかった俺たちが一つになった瞬間だった。


13人で手を繋いで輪を作った。




「絶対、助かるぞぉぉぉ!」


「おぉぉぉ!」


円陣を組んで力の限り叫んだ。


俺たちは腹をくくった。


あの濁流を渡ろうと。。。。。。。。。。。。。



続く。







ホテル到着後。


1階に温泉があるということでみんなで温泉に入った。


窓を開けると、壁沿いに小さな川が流れていた。


ずっと大雨が降り注いでいたので、ひどい濁流だった。


窓の高さから川まで約2メートル。


みんなで「すげぇ~流れてる!こんなのに流されたら死ぬな!」みたいに、また大騒ぎだった。


30分ほどしてから、風呂を出ようとした。


窓の外を見たときに、さすがにヤバイ!と思った。


窓の高さから川まで約50センチ。


手を伸ばせば届く距離だった。


わずか30分足らずで1メートル以上も水かさが増えたことになる。


氾濫するんじゃね?


ってか氾濫するだろ?


が、まぁホテルは5階立て(正確には覚えていません。)くらいだし、大丈夫だろうなぁと。


ホテルの人も全員、2階以上に避難してください。それなら大丈夫だろうと言ってるし。


30分後、川が氾濫し1階が水没する・・・・・


やっぱり・・・・・


しかし誰も危機感はない。


むしろ、こんな体験二度とできねぇぜ!



俺たち超すげぇ!!的なノリ。


とりあえず、夕食を食べようということになった。


全員揃っての食事。


食事メニューはトンカツ定食だった。


今でも忘れない。


全員揃って「いただきます!」を言う直前だった。。。。。


突然、誰かが大声で叫んだ!!!!!!!


「2階まで水が浸入しました!みなさん至急避難してください!」


みんなパニックだった。。。。


それぞれが散り散りに逃げた。。。


と言っても下は水没。


上に逃げるしか他はない。


上に逃げて一息。


俺の傍には後輩が一人いた。


名前をミナモト君としよう。


「危なかったなぁ~」


「危なかったっすねぇ~ どうなるんでしょう?」


「どうなるんだろうねぇ~ とりあえず、これでも食っとけ。次にいつ飯が食えるか分からんぞ。」


そう言って俺は彼にそっとあるものを渡した。


そう夕食で出されたトンカツである。


「いただきます!」を言う直前だったのでまだ誰も飯を食ってなかった。


直後のパニックなのでみんな着の身着のまま逃げ出したのである。


そんな中、なぜか俺だけ右手にトンカツを握っていた。


グーで。。。。。。。。


「(≧ロ≦) アイヤー


ぶっちゃけ、いつ握ったのか記憶が無い。


俺の類まれなる生きるための本能なのか?


ただの食い意地なのか・・・


まぁそんなことはどうでもいい。


飯は食える時に食わないといかん。


そう言って俺たちはトンカツを食べた。


それから数分後。。。。。


従業員の人が、


「みなさん、二階に戻っても大丈夫です。エレベーターが水を運んでそれが2階に流れてきただけでした。まだ2階が水没することはありません。夕食の続きをとりましょう。」


と。


散り散りになった皆が再び食堂に集まった。


良かった。とりあえず、全員いる。


そうして皆で揃って「いただきます!」をした。


が忘れてはいないだろうか?


俺は・・・・・


トンカツを既に食っていたのだ。。。。。。。


皆が美味そうにトンカツを食ってるのになぜか俺だけ、ご飯と味噌汁のみという食事でした。。。


(。>0<。) びええん



ってか、あの状況で飯を持って逃げたのは、なぜか俺だけでした。。。。


後輩のミナモト君が済まなそうにトンカツ返します!というのだけども、受け取る訳にもいかんよねぇ~~~


先輩の意地として。。。


こうして束の間の休息が終わった。


続く。