如月が生まれ育った青森県大鰐町には、昔から伝わる伝統野菜、『大鰐温泉もやし』がある。
大鰐温泉の温泉熱と温泉水で生育される特別なもやしで、そもそも作っているところが少なく、大鰐町でも確か3ヶ所しか販売していない。
なかなかに貴重なもので、手に入らないときも多々ある。
子供の頃おふくろが、「今日は珍しくもやしが売っていた」と言って、食卓に並んだことがあった。
それなのに、実は如月は子供の頃はこの大鰐温泉もやしに全く興味がなかった。
好き嫌いがすごく多かったからである。
ただ、数年前に久しぶりにふらりと大鰐町に寄ったときに、『山崎食堂』という、まあ大鰐町の人なら誰でも知っている食堂が駅前にあるのだけれど、そこで食べた大鰐もやしがとても美味しく、それ以降とても興味をもつようになった。
あのときは確か大鰐もやしの炒め物と、もやしラーメンを食べたのだが、やたらに美味しかった。
大人になって、昔食べられなかったものが美味しく食べられるようになるというのはとても嬉しいし、素敵なことである。
先程も言った通り、大鰐もやしは手に入らないことが多々あるので、実は前回『鰐come』さんに寄ったときには売り切れだったか入荷がないだったかで買えなかった。
昨年、千原ジュニアさんがロケで大鰐にいらっしゃったらしく、そのときに大鰐もやしを美味しいとおっしゃってくださった影響で、またさらに人気が出ているようだ。
その番組を観た知人から、「もし売ってたら買ってきてくれ」と頼まれていたのだけど、月曜日に鰐comeさんに伺ったときは、まだ時間も早かったため、なんと手に入ったので買ってきた。
前回は買えなかったのでもはや戦利品のレベルである(≧▽≦)
それがこちら。
そうなんですよ。長いんですよ。
シャキシャキ感や、なんつうか大地の香りが、普通のもやしとは全く違うのである。
で。
これを買ってきたからには、是非やってみたい食べ方が如月にはあったのである。
以前、サンドウィッチマン富澤さんから『佗び助』の、せり鍋セットを頂戴したとき、野菜がそこまで好きとはいえない如月だったが、ものすごく美味しいなあと思った。
そして、あれを食べたときに、瞬間的に「これを大鰐温泉もやしでやってみたい」と思ったのである。
つまりは、大鰐温泉もやしを、シャブシャブ風に食べるということだ。
少し調べてみたら、以前お邪魔した四谷「りんごの花」さんでも、そういうことをやっておられたようだ。
これは、いけるんじゃないだろうか。
そして、大鰐温泉もやしは油と大変相性がよいので、今日は「モツ鍋」に入れてみることにする。
モツ鍋だと、キャベツのイメージがあるのだが、キャベツのおかげでどうしてもスープが甘くなる。(まあ、それがいいということもあるのだけど。)
大鰐温泉もやしなら、そういうこともなく、さらにモツの脂がまわって、美味しく食べられるのではないかという狙いである。
ということで早速準備してみる。
まずはモツ鍋の準備。
如月は鶏も好きなので入れてある。
モツは、美味しい生モツが近所で買えるのだ。
そして、本日の主役。
じゃーん。
たっぷりの大鰐温泉もやし。
せり鍋のときは、根っこも美味しく食べられたので、今回も根っこもちゃんと入れてみた。
おおわにコンシェルジュの方とお話をしたところ、千原ジュニアさんは根っこもお好きらしい。
ということで、まずは根っこを投入。
せり鍋の時と同じく、30秒ほどで食べてみる。
…美味しい!!
少しも嫌みのない大地の香りがする。←相変わらずの美味しんぼ的表現
狙い通りの美味しさで嬉しくなる。
引き続き他の部分も投入。
いやー、これ、本当にうまい。
単なるもやしがなぜこんなに美味しいのか。
歯ごたえ、香り、もう最高である。
危険なぐらいにいくらでも食える。
思った通り、スープがだらしなく甘くならないので、お酒が進む進む。
これマジで、大鰐温泉もやしを使った料理で一番旨いんじゃないだろうか。←自画自賛(笑)
これを書いている今でも、もうあの味を思い出してもう一回食べたい衝動に駆られている。
野菜好きの方にも、そうでない方にも、料理の主役を張れる『大鰐温泉もやし』を、是非食べてみていただきたいと思った。
今回は鍋でシャブシャブにしたが、シンプルにおひたしでも、油で炒めても、とても美味しい。
あれ?そういえば、青森シャモロックという鶏肉も確か大鰐だよな。
あの鶏鍋のセットに、大鰐温泉もやしを入れて販売とかできたりすればいいのになあ。
是非、県外の方々にも味わってほしいなあと思います。
普通のもやしとは全く違う味、香り、歯ごたえ。
是非大鰐に食べに来てくださいね!
いやー、それにしても美味しかった。
また大鰐に行ったとき、買えればいいなあ。