諸作 | 益田郁弥の無灯火の術

益田郁弥の無灯火の術

益田郁弥のブログ

『水無月京子の事件簿 咀嚼編』

太刀魚も水面から顔を出すくらいの冷たさの夜、一本の電話が鳴った。

堂島「はい、こちら警視庁捜査一課、はい、はい、分かりました、すぐに現場に向かいます。」

町のとある一軒家で殺人事件が起きた。そこは壁が剥がれ落ち、畳の藺草もアブラゼミのお腹のように荒れている古い一軒家だった。

堂島「京子先輩遅いなぁ..」

そこへ水無月京子警部補が現れた

水無月「おもむろによ!遅いじゃないわよ、何時だと思ってんのよ!寝ようとしてたところをおもむろに起こされたのよ!それは本当におもむろによ」

堂島「すみません。それより事件なんですけど、殺害されたのは紫原広重42歳男性、ジーパン工場で勤務。死亡推定時刻は夜9時、自宅にいたところを後ろから鈍器のような物で殴られてます。凶器はまだ見つかってません」

水無月「この窓からおもむろに侵入したのね。あれ?この床に落ちてるやつ何かしら?」

堂島「これはリベットじゃないですか?ジーパンについてるリベットっていう金具ですよ。被害者はジーパン工場で働いているのに一本も持って無いんですけどね」

水無月「ことさらおかしいじゃない!ちょっとこれ鑑識に回してくれる」

鑑識の結果、このリベットは被害者の働いてる工場でしか生産されてない物だと分かった。
水無月京子と堂島は工場へ向かうのであった。

次回へつづく