
最近は、きちんと昆布や鰹を使って出汁を取ることが、少なくなったこともあるのかも知れませんが、やはり、手間の掛かることが一番の理由でしょうか?
以前に、かつお節の出汁ガラなどを使った 「ふりかけ」 の作り方をご紹介しましたが、お店などでは、現在ではかなり少なくなってきてはいるものの、出汁を取った後の昆布を利用して、香の物に添える塩昆布や佃煮を作ったりします。
昆布は、生姜、椎茸、山椒、鰹など、加えるものによって、様々なバリエーションが楽しめます。
昆布は、出汁を取ったあとのものは傷みやすいので、粗熱(あらねつ)を取った後、ビニール袋などに入れ、これを冷蔵庫などで保管しておき、ある程度溜まったら、まとめて作るようにします。
【用意するもの】
◎ 出汁昆布又は早煮昆布 4~5枚 (水に戻した状態で130g)
◎ 水 500cc
◎ 砂糖 大さじ5 (45g)
◎ 醤油 大さじ7 (126g)
◎ 味醂 大さじ1
◎ 粉山椒 小さじ1~3
◎ 白胡麻(炒ったもの) 大さじ3~5
水の分量は、鍋の形状や火加減・煮る時間によって異なります。
砂糖・醤油・みりんの量は、水に戻した昆布の重量比に応じて、増減して下さい。
粉山椒は、何回かに分けて投入しますが、好みに応じて、辛味は調整して下さい。
佃煮は、煮あがった直後の作りたては一番美味しくないと言われています。これは 「老舗の佃煮屋」 の弁ですが、少なくとも一昼夜、出来れば三日以上寝かせたもののほうが、味が馴染んでいて美味しい。
一方で 「新鮮さ」 をアピールしたいのか、「出来立てが美味しい」 と宣伝してる 「佃煮」 なんかもネットで見かけたりしますが、どちらが正しいかは、皆さんが実際に自分で作ってみて、ご自分の舌で実感してみることをお薦めします♪
【作り方】
昆布を、繊維に沿って適当な幅(3cm程)に切り揃え、繊維を断ち切る方向に、細く打ちます。昆布に滑り(ぬめり)が出ているので、包丁に余計な力が掛かっていると、手を滑らせたりしますので、怪我しないように注意して下さい。
香の物などに添える佃煮の場合は、3cm弱程度の正方形に切ります。

昆布を細く打ち終わったら、鍋に投入し、浸るより若干多い程度の水を入れて、煮立てます。
煮立ってきたら、全量の半分から6割程度の砂糖を入れ、沸いたら火を弱め、浮いてきた灰汁をすくい取ります。
弱火で20分から40分。時間は、昆布の種類や肉の厚み等によって異なります。昆布が適度に柔らかくなるまで煮ます。途中で水があがってきたら、水をさします。

ここで、全量の2/3~3/4の醤油と、残った砂糖の半分を加えます。
20分~30分ほど煮て、再度味を確認し、残りの醤油と砂糖を入れます。このときは、好みにあわせて投入量を調整して下さい。

ここからは次第に水分がなくなってきますので、醤油が焦げないように気をつけます。

このような状態になったら、何回かにわけて、粉山椒を振り入れます。

最後に大さじ1杯程度の味醂を掛け、照りを出します。
最後にお好みで白胡麻を大さじ1~3程度いれ、箸で掻き混ぜます。

最後に仕上げの粉山椒を振り、混ぜたら、バットに上に取り、粗熱を取ります。

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佃煮の発祥は、現在の東京都中央区にある佃島。冷蔵庫などない時代。水揚げされた海産物を保存する目的で作られたものであることは、説明する必要もないでしょう。
江戸時代は、利根川流域で醤油の生産が活発になり、これが利根川の水運(舟)を利用して、江戸に供給されるようになります。
佃煮は、濃口醤油と砂糖が中心。しかし、当時の砂糖の精製技術を考えれば、砂糖はかなり高価なもの。とすれば、「照り出し」 も含めて多用されたのは、麦芽から作る 「水飴」 が使用されていただろうことは、想像に難くありません。
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所変われば呼び名も変わります(苦笑)
関西の 「しぐれ煮」 は 「佃煮」 と使う材料は多少異にするとは言え、大差はありません。
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時代が変われば 「味」 も変わります。
江戸前寿司も、本来の寿司酢は、酢と塩のみ。しかし、現在では、大量の砂糖を使うのが一般的。むしろ、砂糖を使わない寿司酢のほうが珍しくなっています。
自分が師事した親方が、築地に出入りしていた時分には、「九兵衛」 の先代の親方が結構可愛がってくれていたそうですが、その親方に教わった寿司酢の割りも、砂糖入り。
今でも、「九兵衛」 の本店では、砂糖を使わない寿司酢を使った酢めしを出している・・・みたいな話を聞いたことがありますが、実際のところはどうなのか、定かではありません。
昔ながらの味を護り続け、昔の梅干同様、かなり塩っ辛い 「佃煮」 を作り続ける老舗もありますが、これはやっぱり、めっちゃ塩っ辛い (><)。 とは言え、最近の下手なスーパーで見かける異様に甘い 「佃煮」 は、異様に甘い 「梅干」 同様、違和感を感じざるを得ません。***いろいろな素材を使って佃煮を作っていると、佃煮は、本来は、素材の生臭さやえぐみを消すために、隠し味程度に甘味を加えたものであっただろうな~・・・みたいなことを、ふと思ったりします。
今や、家で佃煮を作る・・・なんてことは、一般の家庭では稀だと思います。
わざわざ作ろうとすると、原材料を揃えるよりも、佃煮を買ってきたほうが安い・・・みたいなご時勢ではありますが、しかし、昔も今も一緒。
佃煮には、「食材を無駄にしたくない・・・」 という思いが、その根底に流れているように思います。
今回は、「昆布」 の佃煮を紹介しましたが、初春であれば 「ふきのとう」。 初夏の潮干狩りシーズンは 「あさり」 や 「しじみ」。 そして、この時期の 「葉付きのとうがらし」 なども、青いとうがらし一緒に 「とうがらしの葉」 を摘んで、「葉とうがらし」 の佃煮などもオツなものです。
みなさんのご家庭の料理の参考になれば、幸いです。