【続】ディープな夜のイリュージョンIN赤羽 | まえぽん帝国

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社会人アーティスト“まえぽん”の
華麗にて波乱なる日々のドラマでございます〜!

昨晩からかなり気を持たせましたね…
すいません(*´σー`)

前回の続きです…

ジモティーI嬢に誘われるまま
赤羽OK横町に足を踏み入れ、
とある小さな呑み屋ののれんをくぐった途端
私を襲ったイチマツの恐怖…

数十年の時を経てまた味わってしまうとは。。。

隣人と肘がぶつかるくらいのカウンターと椅子席でびっしりの店内。。。
常連さんと思われる殿方やおばちゃんでいっぱいだった。
…と、それだけなら地元足立区にだってゴマンとある呑み屋である。

なんとか二人が入り込めそうなカウンターに
むりくり落ち着いた私たちだったが…

どういうわけか私はそこでジャケットを脱ぐ気にはなれなかった。
いや、脱ぎたくなかった。
生理的になにかを恐れていた。。。

使い込まれた店内、使い込まれた食器、
そして、使い込まれた食材???

こー言う所ではとりあえず瓶ビールをたのんでみたい
と思ってきいてみたら

「ここには瓶はないよ!」

と、私の隣に座っていたマダムが低くで若干ドスの利いた声で言った。

なるほど…そうくるか。

私の予想は
連れのI嬢がオレンジジュースをオーダーした時に不安に変わった。

I嬢はお酒が飲めない。
彼女とは長い付き合いになるが、ほとんどお酒は口にしない。
体に合わないのだろうと、私も無理に勧める事はしなかった。
それでも
居酒屋にはよく付き合ってくれる心の広ーい彼女なのだ。

その心の広い彼女のもとに
オレンジジュースと言う名の凶器が運ばれてきた。

正直なところ
一瞬それを見たとき言葉につまったのは彼女も同じだったろう。

ここに画像を載せてみたい。
$まえぽん帝国-P1010205.JPG
注目して頂きたいのは
中央のジャガイモとイカの塩からではなく
左斜め上のグラスの中身だ。

グラスの下しか映っていないし、
灯りの加減で解りづらいかもしれないが、これが、これこそが
この店のいう
オレンジジュース
というものだったのだ。

色をたとえるなら
空気にあたって変色したリンゴの実か
3ヶ月位放置されてロウのように濁ったハチミツのようだった。
そせばいいのにチェリーまで添えられている。。。

、これって、オレンジジュースだよね?

のどの奥で声を、言葉を押し殺した。

ジュースである以上
飲まなければ…

私と彼女は気を取り直し
久しぶり~と乾杯した。

が、そのオレンジジュースと言われるものを一口飲んだ彼女の表情が
みるみる凍り付いていくのに気付いた時
嫌な勘が当たったと確信した私だった。



続く!




ぽんはんこ