Book135.村松友視のプロレス塾 | Cap as Cap Can!! 俺は帽子とだってプロレスできるぜ日記
凄いものを見ました。



10月14日両国で行なわれたライガーvs鈴木みのる。

来年1月4日で引退することを宣言した
獣神サンダー・ライガーに対し、
「お前、本当にそれでいいのか!山田恵一よ!」
と戦線布告。

鬼神ライガーまで現れて、
大荒れの予想になったのですが。。。

両国大会第4試合に組まれたこの闘い。



古き良き新日の前座試合を彷彿させる
寝技の応酬から、
リング下に降りてのラフファイト。

そして、
鈴木のプロレス復帰のきっかけとなった試合で
ライガーが見せたあびせ蹴りの再現。

格闘家としてのライガーの骨法流掌底と
鈴木のパンチの応酬。

最後はスリーパーでスタミナを奪ったライガーを、
鈴木がゴッチ式パイルドライバーで、
完全KO。

決着が着いたにも関わらず、
リング下から椅子を取り出し、
ライガーを睨みつける鈴木。

固唾を飲んで2人を見守る観衆。

と、
鈴木は椅子を捨て、
正座になるや
大の字のライガーに一礼し、
リングから去って行く。



おもむろに立ち上がったライガーは、
去りゆく鈴木に、
「ありがとうな。鈴木」
の一言。。。

これのやりとりに涙しないプロレスファンが
果たしていたでしょうか!?



村松友視のプロレス塾

プロレスの味方、
村松友視氏の一冊。

村松氏は言います。

人生こそプロレスなんだ、と。

年功序列、役職といった格付け社会。

反則はファイブカウントまで許されるものの
見逃せない行為は一発でアウト。

あえて相手の攻撃を受け、
相手を立てつつ、
こちらの意見を通すという技術。

空気を読む大切さ。

時には怒りをあらわにしたシュートで、
厳しく論破することの必要性。

まさにプロレスではないかと。

それゆえに、
村松氏は「プロレスから、生き方を学べ」
と言うのです。



ライガーvs鈴木は、
プロレス塾的要素がぎっしり詰まった
素晴らしい一戦でした。

わたし的には、
今年のベストバウトは
これで決まり!

この試合以外、
考えられません!

村松友視のプロレス塾
(徳間書店 村松友視 1982/8)