Book101.宣戦布告 天龍革命 | Cap as Cap Can!! 俺は帽子とだってプロレスできるぜ日記
久しぶりに北尾光司の名前を聞いたと思ったら、亡くなったとのこと。

思い返してみると、彼ほど滑りに滑りまくった格闘技人生を送った格闘家はいません。

将来を嘱望されて横綱の座についたにも関わらず、ちゃんこ鍋に文句をつけて女将さんと揉めた末、破門もどきの廃業。

一度も優勝したことのない唯一の横綱として、双羽黒という名を歴史に残しました。

そして、誰もが頭の中が???いっぱいになったスポーツ冒険家。

勘違いも甚だしい黄色のコスチュームで、ファンの失笑を買った新日本プロレスデビュー戦。

練習不足を叱責された長州に対して、差別用語を捨てセリフに吐いた挙句の退団。

その後SWSに参戦するも、さして話題にはならず、ジョン・テンタへの「八百長野郎」発言であっさり解雇。

SWSを解雇された北尾が、次に向かったのは「空拳道」なる空手でした。
大文字三郎なる師範は、骨法の堀部正史も真っ青の胡散臭さ満開の人物でした。

空手家北尾が次に選んだのはUWFインターのリングでした。

格闘技世界一決定戦と銘打たれた髙田との一戦は、当日になって3分5ラウンドに強引に変更させながら、髙田のハイキックで3Rノックアウト負け。

その後も総合格闘家として、バーリトゥド、UFC、PRIDEに参戦も、ことごとく敗退。

相撲取り最強伝説を木っ端微塵に打ち砕いたのでした。



宣戦布告 天龍革命

SWS結成直後、天龍自ら記した書籍です。

同じ相撲取り出身ということで気にかかるところがあったからなのか、SWS時代の辞めさせ方に引っかかることがあったのか、それとも単にスター不足だっただけなのか。

天龍はSWSで問題を起こして退団させた北尾を、なんとWARに参戦させています。

天龍源一郎という気骨のある男が、トラブルメーカー北尾を自らのリングに上げたのはきっと何か理由があるはずです。

いつかチャンスがあれば、その理由を聞いてみたいと思います。

合掌

宣戦布告 天龍革命(冬樹社 天龍源一郎 1990.10)