4年生の1学期
娘達が国語の授業で習った
「一つの花」
今西祐行 作
松永禎郎 絵
42年前、私の教科書にも
このお話は載っていた。
戦時中、貧しい生活を送っていた
少女ゆみ子は、いつも
お腹をすかせている。
身体の弱いお父さんと
優しいお母さんは
ゆみ子の将来を心配しては
愛情を注ぐ。
お母さんの口ぐせ
「一つだけ━━」
を覚えてしまったゆみ子が
「一つだげちょうだい」
を繰り返すシーンでは
優しいお母さんは
いつも、自分の物を
わけてあげる。
出兵するお父さんのおにぎりも
「おじぎり、一つだけちょうだい」
と言って、ゆみ子が全部
食べてしまった。
このお話は
戦時中の国民の日常や
家族の絆について
書かれているのだけれど…
私のクラスにいた「由美子」さん。
このお話のおかげで
クラスのいたずらっ子の男子に
「一つだけちょうだい」
と、いつもからかわれていた。
なんとも、不憫なこと。
作者の今西祐行さんも。
クラスメイトの由美子さんも。
と、思っていたら…
なんと、挿絵を描かれた
松永禎郎さんも不憫なことに
▼松永さんの挿絵
優しそうなお母さんと、可愛らしいゆみ子。
▼次女の教科書の挿絵
▼松永さんの挿絵
▼次女の教科書の挿絵
松永禎郎さん、ごめんなさい。
せっかくの作品を。
いたずらっ子の次女よ
授業は、まじめに受けましょう。