岩手17歳女性殺害事件・その3 | 雑感

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岩手17歳女性殺害事件

岩手17歳女性殺害事件

岩手17歳女性殺害事件

(遺体発見現場の様子。被害女性の遺体は、岩手県下閉伊郡川井村田代<現・宮古市川井村田代>の県道171号線<大川松草線>に架かる「下鼻井沢橋」の下、水深10~20センチの沢に浸かりうつ伏せになっているところを、橋の上を歩いていた道路工事関係者によって発見された。)

 

※※ パソコンからご覧の場合で、画像によってはクリックしても十分な大きさにまで拡大されず、画像中の文字その他の細かい部分が見えにくいという場合があります(画像中に細かい説明書きを入れている画像ほどその傾向が強いです)。その場合は、お手数ですが、ご使用のブラウザで、画面表示の拡大率を「125%」「150%」「175%」等に設定して、ご覧いただければと思います※※

 

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さて「その3」まで来たのですが、この事件については「誰が怪しそうだ」みたいな、例のいつもの妄想話は遠慮します。

 

「その2」までに、頑張って結構な量の情報を列挙しましたので、この事件の全体像の把握や考察のために、よければ、使ってみていただければと。

 

自分的には、遺体が遺棄された場所について、なんとなく思ったことがあったので、その点についての感想文を書いて終わりにしたいと。

 

そこで遺体発見現場の位置を見てみると、

 

岩手17歳女性殺害事件

 

青枠の部分を拡大してみると、

 

岩手17歳女性殺害事件

 

上の画像、中央の青い道が岩手県道171号線です。太く見えますが実際は田舎の山中にありがちな非常に細い林道です(一部2車線とかがありますが)。

黄色い点のところが遺体遺棄現場、赤ピンは県道171号線の北側の終点です。

県道171号線は全長50kmほどありますが、遺体は南側の入り口(国道106号線側の入り口)から2.6~2.7kmの地点に掛かる下鼻井沢橋の下の沢に遺棄されていました。

 

もう少し拡大して空撮画像に切り替えたものは、

 

岩手17歳女性殺害事件

 

県道171号線の南側の起点から遺棄現場までを拡大した図は、

 

岩手17歳女性殺害事件

 

上の地図中、「D地点」とあるのが県道171号線の南側の起点です。

図で分かる通り、ここへは盛岡側(画像向かって左側)から入っていくのですが、宮古側(画像向かって右側)からも県道171号線に入っていける細道がついており、その入り口が図中の「E地点」になります。

 

D地点とE地点をストリートビューで見てみると、

 

岩手17歳女性殺害事件

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上のどちらかの入口から進入して400~500mほど進むと、地図中で「A橋」としている橋のあたり(下の画像あたり)に出るわけです。

遺体は橋の下に遺棄されていたわけですが、このA橋あたりにはまだ近くに数軒の民家があります。

 

岩手17歳女性殺害事件

 

上の地点から遺棄現場の方向に向かって800mほど走ると、地図中で「B橋」とした橋が出てくると。

 

岩手17歳女性殺害事件

 

B橋から130mほど行くと、「C橋」が出てくると。

 

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細いですが、走りにくくはなさそうです。

この道で車(時速40km程度)なら、B橋からC橋までは、10秒かそこらでしょうか。

とにかくこの二つの橋は、非常に近接したところにあります。

 

C橋からさらに1300mほど(車だと2分程度)行くと、遺棄現場となった沢の上にかかる「下鼻井沢橋」が現れます。

 

岩手17歳女性殺害事件

 

当時はどうだったかわかりませんが、現在のストリートビューで見てみると、この下鼻井沢橋から北へ800mほどの間に、車をUターンさせられそうな場所が3~4か所はあります。

頑張ってハンドル切らないといけませんが。(下の画像)

 

岩手17歳女性殺害事件

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ちなみに下鼻井沢橋の前後の直線は160mほどあります。

この橋あたりの道路の見通しは、結構いいです。

もし遺棄の途中で向こうのカーブから他人の車が顔を出したら、すぐに見通されてしまう場所かと。

 

岩手17歳女性殺害事件

 

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 遺体は橋の下の浅い沢の中に遺棄されていた。遺棄した犯人には遺体を隠す意図はあったのか、それとも遺体を発見させようと思っていたのか

 

遺体が遺棄されていた地点、そしてこれまで掲載した画像やストリートビューなどから見て取れる遺棄現場あたりの状況、遺留品の状況などからして、犯人にはおそらく遺体を隠す意図はあったのではないか、という気がしました。

 

犯人がもし遺体を発見させようとしていたのであれば、同じ県道171号線でも、下鼻井沢橋の下に落とすのではなく、道わきの草むらの上にポンと置くとか、他にやりようはあったのではないかと。

 

遺体の第一発見者が橋の上を歩いていた道路工事関係者だったとのことで、犯人はあのあたりで道路工事が行われていることを知っており、

 

「この橋の下に遺棄すれば道路工事関係者が早々に見つけてくれる」

 

と考えていた可能性もありますが、道路工事関係者に発見させる意図だったのであれば、なにも橋の下に落とす必要はなく、橋近くの道わきの草むらの上にポンと置くで十分であり、なおかつそのほうが(見つけてもらえるという点で)確かでもあり、

それをせず橋の下に落としている点からしても、道路工事関係者に発見させようとの意図はなく、遺体が道路工事関係者に発見されたのはたまたまだった、

粗雑なやり方ながらも、「人目につかないところへ」という意思は読み取れるのであり、犯人には遺体を隠す意図はあった、という風に思えると。

 

また遺体は下半身は下着のみながらも上半身は上着を身に着けており(靴は履いておらず)、

しかしながら携帯電話など、身元につながる決定的な物は遺留されていなかったと。

 

もし犯人に、遺体を発見させようという意図があったのであれば、そこからは当然、「SBの遺体として早く発見させよう」と---その理由はともかくとして---意図していたことが想像されるのであり、

仮にそんな意図を持っていたのであれば、身元特定につながるもの(SBの携帯その他)を橋の上に転がしておくとかしてもよさそうなものですが、そういったことは、どうやら一切やっていないと。

 

遺体の身元が特定されたのは犯人の工夫によるのではなく、

その経緯は、まず遺体が7月1日の午後4時半ごろに発見され、同日午後5時ごろ、SBの両親が宮城の警察に捜索願を出し、そこを手掛かりとしてようやく7月3日午前に身元が特定されたのであり、犯人の側が遺体の身元を特定させるべく工夫した形跡は特に見て取れず、

むしろ携帯その他を現場に遺留していないということは、

 

「遺体の身元を特定されないようにしよう」

 

という工夫~身元判明をはばかる意思が見て取れるのであり、

やはり稚拙ながらも、遺体を隠す意図はあったのだろうなと。

 

沢の深さが10~20センチ程度と浅く、橋の上からはうつ伏せになった遺体がよく見えたのだろうと思いますが、これは必ずしも犯人が「浅い沢に遺棄しておけば誰かが見つけてくれるだろう」と考えていたのではなく、これも想像ですが、遺棄した時刻が夜中であれば、沢の深さなどは犯人にはよくわかっていなかったのではないかと。

(暗い中、橋の下の沢が浅いか深いかなどはよくわからないが、ともかくも人目につかないところに早く遺棄してしまいたいと思い、初夏の草木生い茂る林道上の橋の下に遺体を落としたという状況)

 

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 犯人は県道171号線の遺棄現場に南側(国道106号線)から入ったのか、それとも北側(国道340号線)から入ったのかを考えてみる

 

岩手17歳女性殺害事件

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これ、南北どちら側から入ったと思われますか?

 

一見してまあ南側だろうとなると思うのですが、

とりあえず考えてみると、大まかに次の4パターンかと。

 

. 南側(国道106号線)から入り、2.6~2.7km走った地点(下鼻井沢橋)に遺棄し、その付近でUターンして、もと来た南側(国道106号線)に戻った

 

. 南側(国道106号線)から入り、2.6~2.7km走った地点(下鼻井沢橋)に遺棄し、そこでUターンはせず、さらに47kmほど走って北側(国道340号線)に抜けた

 

. 北側(国道340号線)から入り、およそ47kmほど走って(その間、遺棄しうる多くの場所をスルー)、国道106号線まであと2.6~2.7kmという下鼻井沢橋に辿り着き、そこで遺棄して、さらに2.6~2.7km走って国道106号線に抜けた

 

. 北側(国道340号線)から入り、およそ47kmほど走って(その間、遺棄しうる多くの場所をスルー)、国道106号線まであと2.6~2.7kmという下鼻井沢橋に辿り着き、そこで遺棄し、その付近でUターンして、もと来た47kmほどの道を走って国道340号線に戻った

 

トリッキーなルートも含めれば遺棄現場へはもっと多くのルートがあるのですが、ここではとりあえず上の4パターンを考えてみるということで。

 

どのパターンもあり得るとは思うのですが、遺体の主(SB)はもともと南側(宮城)から移動してきたということもあり、「SBの体の移動」ということで自然なのは、「南側(国道106号線)から入った」つまり1と2かなと。

 

では1と2のどちらがより妥当なのかを考えてみると、

仮に2のパターンだった場合、犯人は県道171号線の全区間(約50km)を南の入口から北の出口まで走り抜けたことになるわけですが、

そこまで頑張ってこの山中の細道を走り通すのであれば、この道の最も辺鄙で山深い地点まで遺体を運んで遺棄すればよかったと思うのですが、犯人はそれをしておらず、

遺体は南側の入口からたかだか2.6~2.7kmの地点(下鼻井沢橋)で早々に遺棄されている、

とするとそこから先は「遺体を車に乗せない状態」で、下鼻井沢橋よりもさらに奥深い山中に入っていき数十キロ走って北へ抜けたことになるわけですが、これは不自然ではないかと。

 

とすると2のパターンはおそらく無いとして、

残りは1、つまり犯人はおそらく南側から県道171号線に進入し、下鼻井沢橋で遺体を遺棄し、その付近でUターンして、国道106号線へと戻った・・・というのが犯人の行動としては自然なのではないかと想像しますが、どうでしょうか。

(県道171号線について、犯人は全く無知だったのではなく、おそらく---およその長さなど---ナビか何かで知りうる程度の知識はあっただろう、という推測が前提になっていますが)

 

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 埋める、沈める、バラバラにする等しなかったのはなぜかを考えてみる

 

「遺体を隠す意図はあった」という先の結論を前提として、

では隠す意図があったのなら、なぜ「埋める」「沈める」「バラバラにする」等しなかったのか、という点を考えてみるわけですが、

 

山中や河川敷・工事現場などに埋める、海や湖沼などに沈める、バラバラにして山林などに遺棄する(あるいはゴミ収集所に出す)等は、いずれも手間なわけですよね。

それなりの資材や、遺棄方法・遺棄場所に関する知識、労力、時間が必要になってくる。

バラバラにするとなると、その間、独占的に使用できる場所も必要になってくると。

 

対するに、犯人がしたような「遺体を林道の橋の上から落として逃げる」というのは、遺棄の態様としては(言葉は悪いですが)非常にお手軽であると。それは車さえあれば、一人で、簡単にできてしまう。

 

隠す意図がある場合、遺棄犯が二人以上なら、「埋めないか?」「沈めないか?」という話が、普通は出るのではないでしょうか?(出ない場合もあるとは思いますが)

 

水に沈めるのは、浮いてこないための場所の選定や技術的工夫など大変そうですが、

岩手ですから、埋める場所に事欠くことはなく、ストリートビューで見る限り、遺棄場所となった県道171号線(大川松草線)にも、車で入り込めるわき道は結構あり、

そういった未舗装のわき道に入り込んで、二人以上で穴を掘るということはできただろうと思うのですが、しかしそれはしていない、見通しのよさそうな橋の上から落として逃げていると。

 

おそらく遺棄した犯人は一人だったのではないでしょうか?(必ずしも、その遺棄犯が殺害犯であるとは限りませんが)

 

一人で、労力もなく、また、ショベルであるとか、青ビニールであるとか、重しであるとかロープであるとか、そういった資材も手元にはなかったため(買うには金が要るがそれも無かったのだろうか)、

「穴を掘る」「沈める」は、最初から選択肢にはなかったと。(一人でもやる人はやりますが)

 

遺体を数日間隠しておいてその間に遺棄のための作戦を練る、そんな場所もおそらくなかったのではないか、

そして、とにかく一刻も早く手放してしまいたい、見つからないところに遺棄したい、しかしながらそれらの欲求を自分にとっての理想的な形で実現するだけの知恵は持ち合わせていない・・・

 

そういった状況が相まって、あの場所、あの態様での遺棄となったのではないか、と想像します。

 

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 犯人は、遺体を橋の欄干の上から落としたのか、それとも橋の欄干の下をくぐらせて落としたのか

 

動かなくなった遺体を持ち上げるのは大変だといいますが・・・

 

被害女性(SB)は身長160cm、体重52kg、

その遺体を一人で両手で抱え上げ橋の欄干の上から落としたのか、それとも、欄干の下をくぐらせて落としたのかを考えてみると、

欄干の上まで抱え上げるのはやや大変かとは思いますが、現場のはそれほど高さのある欄干でもないので、抱え上げたとしても不思議ではないのですが、

 

想像するに、やはり「より楽な方」ということで、おそらく後者(欄干の下をくぐらせる)の方法をとったのではないかと。

(遺体が下の沢のどの位置にあったかについては、自分の調べ方がまずいのかもしれませんが正直不明に感じましたので、「沢内での遺体の正確な位置は不明である」ということを前提に・・・)

 

岩手17歳女性殺害事件

 

仮に「欄干の下をくぐらせて橋の下に落とした」のだとすれば、それは労力的には「道わきの草むらの上にポンと置く」のと変わりはないと思うのですが、

労力が同じなのにあえて「橋の下から落とす」ほうを選択したのだとすれば、やはりそこには、雑な形ではあっても「道わきにポンとは置けない」「遺体を隠したい」という意図がうかがえるのではないかと。

 

もし仮に、欄干の下をくぐらせたのではなく、「欄干の上まで抱え上げて落とした」のだとすれば、その労力はいよいよ、「道わきの草むらの上にポンと置く」よりは大変だ、ということになると思うのですが、

それでもあえて「欄干の上まで抱え上げて落とす」ほうを選択したのだとすれば、「道わきにポンとは置けない」「遺体を隠したい」という犯人の意思は、よりいっそう鮮明になるのではないかと思いますが、どうでしょうか。

 

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 なぜ深い谷底に落とさなかったのか

 

遺体を隠すにあたって「橋の下に落とす」という手法をとっているわけですが、

どこかに落として隠すのであれば、それではなぜ、より見つかりにくいと思われる場所、例えば「木々が生い茂る、深い谷底のようなところ」へ落とさなかったのか、なぜ橋から4~5m下の沢に落とすのみだったのか、

その点を考えてみるわけですが、犯人が南側(国道106号線)から県道171号線に進入したとして、進入地点から遺棄現場(下鼻井沢橋)に至るまでの2.6~2.7km、

この区間をストリートビューで見てみると、道わきは---笹などが生い茂ってはいるものの---平たんか緩やかな斜面ばかりで、深い谷底のような場所が皆無なわけです。

 

つまり、橋の下にでも落とさない限り、道わきに遺棄する場合は、どこに遺棄しても(深い谷になっていないので)「見えるところにポンと」置いた形になってしまい、つまりは見つかりやすい状況になると。

 

岩手17歳女性殺害事件

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(上、下鼻井沢橋をやや遠くからみた図。下は九州の某地点。遺棄現場となった岩手県道171号線の道脇は平たん~緩やかな斜面が多く、少なくとも南側の入口から遺棄現場に至るまでの間に、下の画像のような大きく落ち込んでいる崖のような場所は皆無)

 

遺棄のために県道171号線に進入してきた犯人に、もし、「早く手放したい」という気持ちがあったとすれば、「道わきはどこも平たんか緩やかな斜面」という状況に、「あれ?」と焦りを覚えたのではないでしょうか。

 

岩手17歳女性殺害事件

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A橋あたりまでは民家がある、よってA橋は遺棄場所としてはとりあえず考慮しないとして、A橋を過ぎて車を走らせていてもなかなかよさそうな深い谷みたいな場所がない、やや焦りを感じているところにまた橋が見えた、これがB橋だったが、

 

岩手17歳女性殺害事件

 

このとき「橋から落とす」という考えがチラと頭をよぎり、しかしながらB橋はあっという間に通り過ぎてしまい、その約10秒後(130m先)、「橋から・・・」という気持ちが固まる前に早くもC橋が現れ、これもあっという間に通り過ぎてしまった。

 

岩手17歳女性殺害事件

 

「次に橋があれば・・・」と考えているところへ、C橋から約1300m(車で約2分)行ったところで、「下鼻井沢橋」が現れた、「よしここにしよう」と。

 

岩手17歳女性殺害事件

 

橋の前後の見通しは悪くはないです、前にも言った通り、そのあたりの直線は160mほどはあり、向こうのカーブから不意に他人の車が顔を出したらすぐにも見通される位置にある、

 

しかも、夏のことで虫の声はする、それ以上に沢の音がかなりの音量で響き渡っていた(他人のエンジン音がカーブの向こうから近づいてきた場合、すぐに察知できる状況ではない)、

 

もしこれが深夜だったら、周囲の山肌や生い茂る草木が黒い塊となって四方から無言で迫る中、響き渡る沢音に聴覚を奪われ他の音は一切聞こえないというこの状況は(しかも遺体と二人きり)、恐怖以外の何物でもなかったのではないでしょうか?

 

しかしそれでも犯人はその場所に車を止め、遺棄をした。

 

犯人の焦りというか、とにかく、「もうこのあたりでいいから、早く手放したい」という気持ちが見て取れるのではないかと。

 

また、隠す意図はありながら、全長50km近いこの細道で、下鼻井沢橋の地点からさらに奥に入り込んでいくということをしていない、

奥に入り込んでいけば、その50km近い区間には、深い谷など、遺棄のためにより有利な場所があったかもしれないのに、そういった場所を求めてさらに深入りするということをしていない、

 

それは、「これ以上奥に入り込んでも、深い谷など、遺棄のためにより有利な場所はない」と確信していた(知っていた)からというよりは、

そういった場所があるかどうかという見当が全くついておらず、深入りすることに不安がある、そして、「早く手放したい」という気持ちも相まって、下鼻井沢橋で妥協した、

 

つまりあの場所、あの態様での遺棄ということから、犯人には県道171号線に関する知識はあまりなく、

その日、遺棄場所の選定にあたって、たまたまナビで見てこの道に入り込んだのではないか、ということが透けて見えているように思うのですが、どうでしょうか。

 

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 犯人が遺棄現場から非常に離れた地域に住んでおり、それ故に「遺体は発見されてもかまわない(どうせ自分には辿り着けないだろう)」という気持ちであの県道171号線の比較的人里寄りの地点に雑な形で遺棄をしたという可能性を考えてみる

 

とはいえ、その可能性はあまりないのではないかと。

 

なぜならこの事件の場合は、被害女性(SB)が誘い出された時の経緯がほぼ明らかになっており(6月28日の夜、Kが電話で誘い出した)、

仮にその経緯に直接間接に関わった者たちの誰かが殺害・遺棄を行ったのであれば(以下、それが前提ですが)、たとえその者が遺棄現場から非常に離れた地域たとえば宮城や青森、秋田に住んでいようとも、遺体が発見されてしまえば(誘い出し時の経緯や交友関係から)自分に辿り着かれるリスクは大きいと思われるわけで、

そうである以上、「遺体は発見されてもかまわない」というような軽い気持ちにはならなかったのではないかと想像します。

 

あの「発見されてもかまわない」と見えなくもない(私にはそうは見えませんが)遺棄の仕方は、本当に「発見されてもかまわない」と思っていたのではなく、

単に時間がないとか労力がない、道具がない、知恵や根性がない等の、遺棄した側の諸事情によってあの場所、あの形での遺棄になったのではないかと。

 

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消化不良ですが、この事件についてはこのあたりで・・・。

 

SB殺害については、黒木氏の論法に同意はできないにせよ、結論としては「本当にKがやったんだろうか?」という思いが残ったのも確かで、

 

それに加えて、この事件について2009年に実名顔出しで記者会見・情報提供をした人々がいて、しかしその意図とは裏腹に状況は全く変わらなかった(警察動く気配なし)、

 

しかもその記者会見を主導した黒木氏本人があのような形で逝ってしまわれた(私は、謀殺とかではなく、自害をされたと思いますが)、

そのことにより、当時記者会見をした人々にもその後に色々と思うところがあったのではないか、

 

そんなことを考えると、もうこの事件については名前や顔は伏せたほうがいいのかなということで、

今回のこの、全員匿名で---伏せても意味はないのですが---いつもの妄想話も遠慮するという微妙な書き方になりました。

 

妄想話というのは、例えばSB殺害については(登場人物の中では)2名、Kの失踪についてはこれも2名、それぞれ、関わっていた場合の展開を妄想してみたい人物がいたのですが、そういった妄想をするのも、今回はなんとなく憚られたと。

 

わからないところもありました。

 

例えば2008年7月2日の午前9時~9時10分ごろ、Kの高校時代の恩師Yが缶コーヒーを買ってスクーターで鵜の巣断崖に駆け付けたところ、

Kは断崖の突端でしゃがみこみ、久慈署のC警部補と思しき人物と携帯で談笑していた、

 

そしてKは恩師Yに対し、「今から警察が来る。三男が来るから誰にも言うなよ」と口止めした、というのですが、

この「今から警察が来る。三男が来るから誰にも言うなよ」とは、どういう意味なのでしょうね?

 

「今から警察がこの鵜の巣断崖に自分に会いに来る。自分が鵜の巣断崖にいることをあなた(Y)が誰かに喋れば、それを聞きつけた弟(三男)が心配して鵜の巣断崖に駆けつけてくるだろう。自分としてはそういう状況になってほしくないので、自分が鵜の巣断崖にいることを、どうか誰にも喋らないでください」

 

という意味なんだろうか、と思ったのですが、どうなのか。

 

また別の話で、Kが6月29日の午前7時半ごろに元カノのSAに送った写メ(手の怪我を見せつけるような写メ)に、聞き捨てならないセリフが添えられていた(その写真を撮影し文章を打って送信したのがそもそもK本人だったのか、誰かがKの代わりに送信した、あるいは、誰かに強要されて送信したことは考えられないか、という問題もあるとは思うのですが)、

 

当初黒木氏は、そのことも自身のブログで公開し、

「手の怪我の写真にはこんなセリフが添えられていたというが、それについてはSAの記憶違いだろう」との見解を示していたが、

のちにその部分を非公開にしてしまった、という情報があり、

 

私はその情報については、今(11月23日)から2~3日前に知ったのですが、

黒木氏のブログでその経緯を確認できない以上、そんな聞き捨てならないセリフが本当に添付されていたのかどうか、その真偽がわからない、

 

印象としてはたぶん「真」なのだろうと思ったのですが、確認しようがないので今さらこちらに追記もできない、そんなこともありました。

 

つまり今回、色々と情報を並べはしましたが、書き漏らしている情報も多々あると思われ、また、重要とは思いつつも真偽がわからず、書けなかった部分もあるわけです。

(時折調べなおして、書き漏らしている確定情報を見つけたら、そこは書き加えますのでご了承ください。)

ここだけでは心許ないので、この事件に関心をお持ちの方は是非、他のサイトの情報・考察も合わせ読みつつ、掘り下げていただければと。

 

いずれにしても、岩手県警が、普代村での恐喝事件も含めて捜査をサポタージュしているような感じがあるというのは、確かにそうかなと。

 

この前、座間市で9遺体のバラバラ殺人事件がありましたよね。

 

あの事件で印象に残ったことの一つに、「警察(高尾署)が市民の情報を無視せず、それをもとにきちんと捜査した」ということがあったんですよ。

 

9人目の被害者となった女性の兄が独自に調査をして、その調査結果を、妹の捜索願を出していた警視庁高尾署に提供したと。

 

そしたら高尾署が、「じゃあ、おとり捜査をやってみましょう」ということで、容疑者はそれにまんまと引っかかった。

 

高尾署は、独自で調査した兄の熱意を突っぱねることなく、ともかくも捜査した、そしてそれが一連の凶行の発覚につながったと。

 

警察が市民の情報をもとに捜査するのは当たり前ながら、岩手の事件を調べていた自分としては、高尾署においてその当たり前のことが行われたということが、やたらと印象に残ったと。

 

もし高尾署が兄からの情報提供を無視し、

 

「お兄さん、まだ事件と決まったわけではないのだから、そう慌てなさんな」

「それに単なる家出や、自殺の可能性もあるんじゃないの? 妹さんだって、普段から死にたいとか言ってたんでしょ?」

「おとり捜査? 事件と決まったわけでもないのに、おとり捜査なんて人権問題になりかねないよ?」

「捜査はうちら警察の仕事だよ。素人がチョコマカと出しゃばりなさんな」

 

とかなんとか言いつつ数か月も引き延ばしていれば、その間に、一人また一人と犠牲者が増え、

 

30人くらい殺されて事件が発覚し、しかもどうやら被害女性の一人の兄が高尾署に犯人に直結する情報を提供していたらしい、

 

しかも兄によるその情報提供は事件発覚の2~3か月も前になされていたらしい、「その間、警視庁(高尾署)は何をやっていたのか?」となると、

 

「あの兄からは、妹の行方不明のことで相談は受けていたが、捜索願は受理していない」

「事件に関する情報提供なども受けてはいない」

 

などと強弁する見苦しい展開もあり得たと思うのですが、

 

しかし高尾署の場合はそうはならず、兄からの情報提供をもとに速やかに捜査し、大事件の摘発につなげたわけで、担当者はつくづくナイス判断だったのではないかと。

 

岩手の事件の場合、自分としては、黒木氏の見方に全面的に賛成というわけでもないので、警察は何かを糊塗したかったのか、それとも、そうでないのかはよくわからないのですが、

 

仮に前者だったとすれば、何かを糊塗することによって守ろうとした利益よりも、失った信用のほうが大きかったという結果になっているのではないかと思うのですが、どうでしょうか。