ホイアンに着くと、TUEが知り合いのホテルをとってくれていた。
ベッドが3つも並ぶ広々とした部屋。
・・あぁTUEもここに一緒に泊まるのね。だから広い部屋なのか。


ホイアンは昔ながらのベトナムの雰囲気が残る町。
黄色い外壁の古い中国建築が建ち並ぶ。

東南アジア - 旅ブログ-ホイアン町並



町はトュボン川に面していて、
観光ボートを始め、多くの船が停泊している。

ここではトゥクトゥクの客引きならぬ、
観光ボートの客引きが激しい。

東南アジア - 旅ブログ-トゥボン川



せっかくの綺麗な町なので、ぶらりと観光する。
やっぱり昔ながらの町並みってノスタルジックでいいな。

どこもかしこも都会の画一的な街になってしまうのは、
おじさんには物悲しいのです。


旧日本人町と中国人町を結ぶ、日本橋。
今でも地元の人が往来に使ってる。

東南アジア - 旅ブログ-日本橋

橋を渡るとそこはまるで別世界。

って事は全くなかった。残念。
橋の途中に小さな寺がある。



日本人橋周辺には、みやげ物屋も多い。
中でも漆塗り製品の店が目を引いた。

照明に照らされた漆器の光沢がすごく綺麗。
ベトナムには高い漆の技術があるみたい。

東南アジア - 旅ブログ-みやげ物



ホイアンの町には、
中国と日本の建築様式が合わさった古い町家が保存されている。

これらは回数券のチケットを買って見て回れる。
チケット5回分で300円くらい。
買って回ってみた。


1件目、陳祠堂(チャン家の祠堂)。

東南アジア - 旅ブログ-陳祠堂


2件目、馮興家(フーンフンの家)。

東南アジア - 旅ブログ-馮興家


3件目、進記家(タンキーの家)。

東南アジア - 旅ブログ-進記家


4件目、廣勝家(クアンタンの家)。

東南アジア - 旅ブログ-廣勝家


5件目、福建会館(華人の集会所)。

東南アジア - 旅ブログ-福建会館


家の内部は、建築や装飾が丁寧に施されている。
昔ながらの綺麗な家といった感じ。

ただ、まぁ何だね。
福建会館は別として、大体中身一緒だね。壁も皆黒いし。
人が住んでた町家だし、似てて当たり前か。


はい、チケットの旅、終了!
綺麗な黒い家がいっぱい見れました。



歩き疲れてレストランで飯を食ってると、
猫が隣席の客の飯を狙っていた。
逃げ惑う外国人旅行客。

東南アジア - 旅ブログ-襲うネコ


いやいや、どこにもイタズラ猫がいるもんだ。と
食事を再開すると、何やら視線を感じる。

目を上げてみると・・ハッ!!

東南アジア - 旅ブログ-ネコ

どうやら次のターゲットが決定したようだ。。
さようなら、俺の昼食。



ホイアンは、夜になると
ほんのりライトアップされて、また綺麗。
やっぱり中国様式の建物には、ボンボリの灯りが合うね。

東南アジア - 旅ブログ-ホイアン夜



海が近いからなのか、夜には川が氾濫していた。
ザバザバと水の中を歩く。
こりゃ川沿いのレストランは営業にならんな。

東南アジア - 旅ブログ-トゥボン川夜



TUEのバイクに乗って
町から少し離れた遺跡、ミーソンにも出かけた。

ミーソンはベトナム南部の古い王朝、チャンパ王国時代の聖地。
世界遺産に登録されている。

東南アジア - 旅ブログ-ミーソン


ミーソンは山間にある遺跡なので、遺跡と草木の緑が綺麗に調和している。
やっぱり遺跡と緑はよく合う。

ここの遺跡はレンガ造りのものが多く、赤茶っぽい。
中にはレンガが崩れているところもあり、修復を進行していた。


遺跡の内部はこんな感じ。
当時のレリーフなどが収納されている。

東南アジア - 旅ブログ-ミーソン内部



ベトナムで世界遺産に登録されているのは、
ハロン湾、古都フエ、ホイアンの町、そしてこのミーソンの4カ所なので、
これでコンプリートだ!

ハノイでオープンバスチケットで購入した。
オープンバスチケットとは、
ベトナムの各都市を結ぶ長距離バスがセットになったチケット。

俺が買ったのは、
ハノイ ~ フエ ~ ホイアン ~ ニャチャン ~ ホーチミン
のチケット。
全部行きたかった都市なので、願ったり叶ったりだ。
のべ1,800kmを2,000円少しで移動出来る。お買い得。


フエに到着しバスを降りると、バイタクのおっさんが声をかけて来た。
声をかけてくるおっさんは信用ならんから、いつも適当にあしらうんだけど
何かノートを見せてくるので一応目を通してみた。

そこには以前利用したであろう日本人が書いた、おっさんの紹介文があった。
要約すると「TUEはいい人だから大丈夫っすよ」てな内容。
おっさんの名前はTUEっていうらしい。


TUEが言うには、ホテルまで乗せてくれた後、
フエの1日観光案内もしてくれるとの事。

確かにフエの観光所は離れているので、徒歩で回るのは厳しい。
出来れば乗せていって欲しいところ。どうするかね、むむむ。
信じていいのかい?以前の日本人さん。


一旦ホテルまで乗せて行ってもらって、ホテルのスタッフに相談してみると、
おっさんの提示してる額(1日8$だったと思う)は妥当のようだったので
お願いする事にした。



最初に連れてってもらったのは、阮朝王宮。
世界遺産でフエの目玉商品。
フエはそもそもベトナム最後の王朝、阮朝のあった町だからね。

早速、入り口をくぐる。

東南アジア - 旅ブログ-王宮入口


王宮内部は凄く広く、草っ原に建物が点在している。
なんか遺跡っぽくて気持ちいいね。

東南アジア - 旅ブログ-王宮内部


王宮内にある建物は、主に中国風。
綺麗な石畳が残っている部分もある。

東南アジア - 旅ブログ-王宮建物



阮朝を出ると、外で待ってたTUEが何か申し訳なさそうにしていた。
急用が出来ちゃって、今日の案内は息子にバトンタッチするって。

ちゃんと乗せてくれるなら息子でもいいけどね。
きちんと代役を立てるのは好印象だぞ。やるなTUE。



TUE息子と向かうは、
フォーン川のほとりに建つ寺、ティエンムー寺。

階段を上がると見えてくる七層八角形のこの塔は、
「幸福と天の恵み」を意味しているらしい。

東南アジア - 旅ブログ-ティエンムー寺


塔の両脇には、鐘と、なぜか亀を奉った堂があり、
その奥の門をくぐると本堂が見えてくる。
本堂の奥には盆栽がいっぱいあった。盆栽いいね。



次に向かったのは、トゥドゥック帝廟。
約3年の歳月をかけて造られた、別荘風の帝廟。
中に入ると、まず目に入ってくるのは大きな蓮池。
残念ながら蓮は枯れちゃってる。

東南アジア - 旅ブログ-トゥドゥック帝廟池



敷地内の宮殿や石碑などを見て回っていると、
途中で雨が降って来た。しかもかなりの豪雨。
急いで、転んで、ケツ打った。

東南アジア - 旅ブログ-トゥドゥック帝廟降る

なもんで、ここのあんまり細かい所を覚えてない。
ここは蓮池と豪雨の名所。



最後はカイディン帝を奉る、カイディン帝廟。
ここでは今でも兵士達の石像がカイディン帝を守っている。

東南アジア - 旅ブログ-カイディン帝廟兵士


廟の中は壁や天井が綺麗に装飾されていて、絢爛豪華な造り。
この金色の人がカイディン帝です。

東南アジア - 旅ブログ-カイディン帝廟内部



バイクの方が移動途中も楽しめるんだよ。保証する!との事で、
次の日はTUEのバイクでホイアンに移動する事になった。
バスのチケットが1枚無駄になるのは、ちょっともったいないけどね。

よし、バックパックもくくり付けたし、準備万端だなTUE!
今日は急用はなしだぞ。

東南アジア - 旅ブログ-TUE



フエから少し移動するとすぐに田舎の風景。
風を切るバイクでの移動は、確かに気持ちいい。

東南アジア - 旅ブログ-フエ~ホイアン移動途中


こう見えてTUEはジェントルメン。
飯の時はさっとイスを引いてくれるし、危なそうな場所では手を引いてくれる。
その他でも何かと気を利かせてくれる。

おっさんに手を引かれたのなんか、子供の時以来じゃないかな。
ちょい照れくさかったけど、なんだか気持ちが温かくなった。



途中、船を住居にしてる人たちの村に寄る。
川は船だらけで土手は網だらけ。漁をして暮らしているようだ。

東南アジア - 旅ブログ-船住居



途中、TUEとっておきの川で泳ぐ。
最初TUEも一緒に泳いでたんやけど、寒っ!って3分くらいで退場した。
おい、あんたが誘ったんやろが。

東南アジア - 旅ブログ-川で泳いだ


俺も30分くらいで寒くなって出た。
川から上がって足を見ると、黒い塊がペタッとくっついてる。
・・おぉ、ヒルや。

ヒルに血を吸われたん初めてや。
ライター火あぶり → デコピン で、すっ飛ばした。

その後、足から流血しながらバイクで移動し、五行山に着いた。
(ヒルの唾液には血液を固まりにくくする酵素が含まれてるんで、
 血が止まりにくい)


五行山は大理石で出来た山で、
寺や洞窟にいくつも仏像が奉られている。

そのうちの洞窟の一つ。木漏れ日差す洞窟。
あぁ、洞窟と仏像って何でこんなに合うんだろうか。

東南アジア - 旅ブログ-五行山仏像


他にも奥まで進める洞窟もあったので、グイグイ進むと展望台に出た。
おー町から海まで望めて、いい眺めだ。

東南アジア - 旅ブログ-五行山見晴らし



五行山を下りて、そのままバイクでホイアンに移動

してる途中で、まーた雨降ってきた。
ベトナムは突然の雨が多い!

ビエンチャンからバスで25時間かけ、ベトナムのハノイに着いた。(長い!)
ハノイはベトナムの首都。

これまでタイの田舎~ラオスと回って来た事もあり、
もの凄く都会の雰囲気を感じる。

東南アジア - 旅ブログ-ハノイ街並



街の中心にあるホアンキエム湖に休憩でもしようかと行ってみると、
湖のほとりはカップルでいっぱい。

夜に行ったんだけど、もうそこらで盛りがついたかの様に
チュッチュかチュッチュかと!

タイやラオスではそういうの全然見かけなかったので、
うらやま・・もとい、とてもけしからん光景だった。

夜はライトアップされて意外とロマンチック。
写真は昼の様子。

東南アジア - 旅ブログ-ホアンキエム湖



ベトナムに来て感じたのは、ベトナムの人は欲望に忠実だという事。
こんな風に激しく愛情表現もするし、怒りも隠さんと怒鳴ってるし、
クラクションは、けたたましく鳴り響くし。

タクシーのメーターありえへんスピードで上がるし、
バイクタクシーのおっさんは乗せるために、道は嘘教えるし。
俺を見る目が完全に$マークやないか。

なんか、
 1. こうしたい!って思う
 2. でも相手の事やTPOを考えたら表現方法に気をつけないとね、時には我慢も必要
 3. 行動に移す

ここの人たちは2番のステップが軽い気がする。下手したら1→3。
ラオスと同じ仏教が主の国なのに、こんなに違うかね。
まーそんだけ生命力あふれてるって事でいいか。



そんなこんなで、湖の近くにある水上人形劇を観に行った。
ここでは舞台に張られた水の上で繰り広げられる、
人形たちの劇が観られる。

東南アジア - 旅ブログ-水上人形劇1



民族楽器の生演奏と生声に合わせて、右へ左へ動き回る人形たち。
何を言ってるかは分からないけど、物語はなんとなく分かった。

水を吐く龍や、火の輪をくぐる牛なんかもいて、
人形の種類やアクションもバリエーションに富んでる。

東南アジア - 旅ブログ-水上人形劇2


途中までどうやって操作してるのかなって思ってたけど、最後に出て来てくれた。
演者が下半身水に浸かって操っていたのでした。
お疲れさま。

東南アジア - 旅ブログ-水上人形劇3



次に訪れたのは、
フランス植民地時代に使用されていた刑務所、ホアロー収容所。
フランス支配に抵抗するベトナム人が多数投獄されていた。

ベトナム戦争時には、
ベトナム人民軍の捕虜収容所としても使用されていたらしい。

東南アジア - 旅ブログ-ホアロー収容所



中に入ると、当時使用していた展示物とともに、監獄の様子も見る事が出来た。
ここに投獄された人は皆、鉄の器具で足を繋がれ収容されていた。
雑居房だけではなく、独房も同じく。

東南アジア - 旅ブログ-ホアロー収容所内部



別の部屋にはギロチンも展示されていた。
ギロチン、首を刎ねて、人を殺す為の器具。
下部の銀色の部分はバケツ状になっていた。きっと首受け。

生きようと抵抗する人を力づくで押さえつけ、
これで何人の首を刎ねたんだろうか。

東南アジア - 旅ブログ-ギロチン



展示物を見て回りながら、ふと収容所の塀に目をやると、
ガラス瓶の破片がビッシリ埋め込まれていた。
鉄線やこれで、逃亡するのを防いでいたのだろう。

自分達にとって都合の悪い存在を、塀の外と隔離し管理する。
これが収容所というものなんだわ。

東南アジア - 旅ブログ-ホアロー収容所ビン




ホー・チ・ミン廟にも行ってみた。
ここにはホーおじさん(ベトナム人はホーチミンをアンクル・ホーって呼ぶ)の遺体が安置されている。

東南アジア - 旅ブログ-ホー・チ・ミン廟

徒歩で行ったら意外と迷ってしまって、中に入れる時間帯に行けなかった。
むむむ、残念。


ここを警護している兵はピクリとも動かない。
建物に添えられた、オブジェの様な立ち姿。素敵だね。

東南アジア - 旅ブログ-ホー・チ・ミン廟2




せっかくなので、ハロン湾まで足をのばした。
ハロン湾はハノイから東に165km離れた所にある湾。

湾の海面から数千もの岩が突き出している景色は
「海の桂林」とも呼ばれ、世界遺産に登録されている。

1dayツアーのバスで揺られてハロン湾に到着。
早速この船で湾を周遊する。

東南アジア - 旅ブログ-ハロン湾船



船に乗り込み10分も行けば広がってくる、
さながら中国の山水画のような景色。

東南アジア - 旅ブログ-ハロン湾

奥までどこまでも続く、切り立った岩々。
一つ一つがでっかい。岩っていうかもはや島だな、これは。
いやいや絶景かな。絶景かな。

船が切る海風がまた、気持ちいい。



途中でおばちゃんの手漕ぎボートに乗り換えて、辺りを散策する。
岩々の間を抜けて進んで行くと、自然の岩穴を発見!

東南アジア - 旅ブログ-ハロン湾トンネル


くぐると見えて来たのは、マルコの秘密基地(紅の豚)の様な
360度を切り立った岩肌に囲まれた景色だった。
ビーチはなかったけど。



ハロン湾には湾上に家を構えた、いくつかの村がある。
この村もその一つ。ここには1,000世帯、2,000人以上が住んでいるらしい。

こういうのを見ると、
本当に人ってどこにでも住むなーって思うね。

東南アジア - 旅ブログ-ハロン湾村



これは村にある学校。もちろん水上。
男子たちは鬼ごっこ中。男子ってどこでも元気だ。

一方女子は、もー男子うるさいー。って感じ。
うん、それもどこでも一緒だね。

東南アジア - 旅ブログ-ハロン湾上の家



ハロン湾周遊の後半には、鍾乳洞に寄った。
ここの鍾乳洞は通路も整備されていて、綺麗にライトアップされている。

ガイドが一つ一つの岩について、
何に似てるとか教えてくれる。猿とか。魚とか。横顔とか。

東南アジア - 旅ブログ-鍾乳洞


うーん、たしかに綺麗なのは認めるが、
こんな整備にされた洞窟は、お兄さんは認めませんよ。