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先日何気なく朝のテレビをみていたら、なんでもChatGPTに相談する若い子が増えている、ということでした。
ChatGPTとは、OpenAI社が2022年に公開した人工知能チャットボットのことで、質問を入力すると人が話しているかのように回答してくれるシステムだそうです。
これを作文や論文作りに学生が使っていることが以前に問題になっていました。
”自分で考えることが減ってしまうのでは?”と私もそのとき、ChatGPTは使い方によっては危険だな、と思いました。
ただ、忙しい医師にとっては、使い方によっては、患者さん側にも理解がしやすい、病気の説明資料を作ってくれたりと良い面があるようです。
それでも、私は、自分の勉強をかねて、自分の手で説明文を作ります。
なぜなら、ChatGPTは、膨大なネット情報の中から、AIが抽出した情報であり、そのソースが間違っている可能性もあるからです。
そんないろんな面があるChatGPTですが、最近の若い子は、恋愛や、友人関係の悩みをChatGPTに相談しているそうです。
え?それなら、友達や家族に相談したらいいのに?と思ったのですが、ChatGPTに相談する理由として
①時間も場所も選ばない
②質問や相談したことに、一度にたくさん回答してくれる。はやい。
とのことでした。
そうか〜なるほど〜と、思いましたが、一番、ほんと、それ、と思ったのは・・・
ChatGPTは、まず、全肯定してくれる
ことがChatGPTに相談する一番の理由とされていました。
夫に自分の話をしたくない妻側の気持ちとして、「何か話すと、頼んでないのに、説教してきたり、解決方法を提示してくる」というのがあります。
夫さん側からしたら、”妻が困っているから、解決策を教えてあげねば!妻の悪いところは訂正してやらねば”という理由があると思うのです。
それは、妻へのダメ出しではなく、夫の妻への愛なんだと私は思いますが・・・
人は、まずは、自分の話を肯定してほしいのです。
以前、外来に思春期の女の子が、手が震えるということで受診してくれていました。
その時彼女が、”先生は、私の話を最後まで黙って、体もこっちむけて聞いてくれる。話を遮らないし、否定しないから好き”と。
かわいい女子に”好き” と言われて、すごく嬉しかったと同時に、子供たちは、みんな、自分の話をちゃんと聞いてほしい、自分を認めてほしいんだな、と思ったのです。
私には子どもはいませんが、近所の子、甥や姪、友達のお子さんには、目を見て、彼らが話していることに、全集中します。
素直に気持ちや考えを話してくれることに感謝しながら、聞いています。
なんでも肯定すればいいというものではないですが、まずは、”そういうふうに思ったんだね、感じたんだね。辛かったね”と聴く。
誰でも、自分のことを話すのは怖いものです。
他人ならなおさら、そうです。
その時は、まず、ちゃんと聴く、肯定から入る。
今回のChatGPTへの子供たちの感想を聞いて、改めて思いました。