「新感染半島ファイナル・ステージ」　★★★☆～ゾンビ＋マッドマックス

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」は、映画鑑賞後の率直な感想を伝えるため、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれる場合があります。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の趣旨についてご理解のうえ十分注意してお読みくださるようご了承願います。

「『シネマ報告書2020』の掲載にあたって」

ゾンビ＋マッドマックス ★★★☆

（2020年／韓国／116分／Peninsula） 【　脚本・監督　】 ヨン・サンホ

【　出演　】カン・ドンウォン
イ・ジョンヒョン
キム・ドユン
クォン・ヘヒョ
イ・レ
イ・イェウォン
キム・ミンジェ
ク・ギョファン

【あらすじ】

　人間を凶暴化させる謎のウイルスが半島を襲い、国家としての機能を完全に失ってから4年後。

　義兄のジョルミンとともに香港に逃げ延びていた元軍人のジョンソクは、香港で肩身の狭い生活を強いられていたある日、裏社会から、半島にある2000万ドルの大金が詰まれたトラックを回収する仕事を受ける。

　ジュンソクとジョルミンらは、トラックを回収すべく廃墟となった半島に戻ってきたが、残虐な民兵集団“631部隊”により仲間を殺されトラックを奪われてしまう。ミンジョン母娘に命を助けられたジュンソクは、トラックを奪還し半島を脱出すべく、631部隊に潜入する―

【コメント】

　さあ、新年一発目！

　ということで、例年であれば年末年始は実家帰省が恒例の僕でしたが、止まらないコロナ拡大に帰省中止を余儀なくされステイホーム。そんな中で、これは2021年1本目の映画鑑賞を飾るに相応しいということで観に行ったのが本作。2017年に話題になった韓国製ゾンビ映画『新感染ファイナル・エクスプレス』の続編です。

　1月1日公開ということで当初から目を付けていた本作。前作も非常に面白かったし、何よりゾンビ映画に目がない僕としては観に行かない手などないだろうと、ステイホームの年末年始、さっそく『TOHOシネマズ立川立飛』に足を運んだ次第です。

　いや～面白かった！2021年の1本目を飾るに相応しいゾンビ・アクション・エンタテイメントでしたね。韓国映画特有の陰湿な世界観と、アポカリプスなゾンビの世界観が見事にマッチしてゾンビ映画好きの僕でも納得、このコロナ禍の状況で合っているかどうかは別としても十分に楽しませてもらいました。

　続編とはいえ前作と直接的な繋がりはなく、前作で発生したゾンビにより、わずか4年で半島が廃墟と化してしまったという設定。そこに、大金目当てに潜入した元軍人たちがゾンビやらヒャッハーな武装集団やら身を隠して生き延びている家族やらと出会い、大金を持って半島を脱出するというもの。そこに韓国映画らしい色々なドラマがあり、ゾンビで怖がらせ、カーアクションで手に汗握り、ドラマで泣かせるという盛りだくさんの内容となっております。

　もうね、一言で言ってしまうとゾンビ＋マッドマックスです。本作はゾンビに加えてカーアクションがかなりの見どころで、CGっぽさはあるものの、かなり手に汗握るものになってます。クライマックスなんかもうマッドマックスそのまんまじゃんと。他にもいろんな映画のおいしいところを詰め込んだんだろうな～という感じで、ヨン・サンホ監督の映画好きがよく伝わってきますね。

　もっとも、前作のように“泣けるゾンビもの”を狙いすぎていたきらいはありましたね。なんか無理やり泣かせにかかろうとしていた感じが逆にちょっと冷めてしまいましたが。とはいえ、それを差し引いても十分に楽しめるゾンビ映画だったと僕は思います。

　ということで、新年1本目として十分に楽しませていただきました。コロナ禍でありながら韓国でも大ヒットを記録しているようで、気になるのは第3作目の製作。予想では十中八九作られるだろうと見込んでおりますが、ゾンビの祖であるジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ3部作を踏まえると次はもっと拡がっていくのかな～と。ヨン・サンホ監督にはぜひとも第3弾を期待しております。

【2021年度 Myランキング】（1/2時点）

　本作は、本年度のベスト10中1位（暫定）にランクイン。

　緊急事態宣言は発動すべきではない！

（ベスト）…　★★★☆以上が基準

　　１位：新感染半島ファイナル・ステージ　★★★☆

　　２位：

　　３位：

　　４位：

　　５位：

　　６位：

　　７位：

　　８位：