「浜組」での日々。 | 青山郁代オフィシャルブログ「194Days」 Powered by Ameba

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舞台を中心に女優として活動しています。
ブログには日々の出来事、思った事を気の向くままに。

皆さん、おはようございます。

今日もブログをお読みいただきありがとうございます。







2014年1月24日 東京・シアター1010






浜木綿子芸能生活60周年記念公演 

「売らいでか!‐亭主売ります‐」


東京公演、無事に千穐楽を迎える事が出来ました。




ご観劇くださった皆様、応援パワーを送ってくださった皆様、劇場あてにお花やお手紙をくださった皆様、ありがとうございました。




(座長からいただいた初日お祝い)




客席からこんなにも大笑いが聞こえる舞台を私は今までに観たことがありません。

お客様が入ってこんなにも変わる舞台も観た事がありません。「笑い待ち」という時間を初めて経験しました。





“3分に一度の大爆笑!!”とチラシには書かれていますが、“30秒に一度の大爆笑!!”といっても過言ではありません。

そして面白いだけではない、こんなにも笑いの溢れた作品の中に、ほろっと涙が出るような心温まる場面がいくつもあります。




こんな舞台は観るのも出るのも初めてです。


(座長・浜木綿子さん新聞記事)






お稽古の段階から、この作品の素晴らしさを何度も何度もブログに書こうと思ったのですが、

私の拙い文章力ではそれを表現するのが難しく、

逆に薄っぺらく表現してしまうのではないかと心配で、

なかなか上手く文章にすることができませんでした。



表現したくても、私の知っているどんな言葉も足りないんです。



とにかく出演者の皆さんが素晴らしい。それにつきます。




(ロビーに飾られていた初演・昭和43年のお写真。

「右は左とん平」という記述が言葉遊びのようです。笑)





「浜組」に参加させていただけたこと、この作品との奇跡のような出逢いに感謝いたします。




座長・浜木綿子さんの美しさ、独特のセリフ回し、

皆さんの目を釘付けにしてしまうその魅力溢れる身のこなし、

人間味あふれ観る人の心を震わせ続けるお芝居・・・

舞台袖からどのシーンも目が離せません。




浜さんが大好きです。



(昭和41年、東宝「風と共に去りぬ」ではベル・ワトリング役を演じられた浜座長)




作品中に、幕の後ろにスタンバイした山内家の舞台セットで浜さんと二人きりで幕が開くのを待っている時間があります。


幕前では小野寺丈さんと大和悠河さんのお芝居。

その間、ほんの少しの時間ですが、座長は色々とお話をしてくださいます。


そのほんの少しの二人きりの時間、本当の「なつ枝さん」と「敬子」のような気分になっていきます。

そして、そのまま幕が上がり「なつ枝さん」と「敬子」二人きりのお芝居が始まります。




浜さん演じる「なつ枝さん」に「敬子」は組紐の組み方を教わっています。

あることを相談する為に、私・敬子はなつ枝さんの家を訪れました。

「誰にも言えない秘密をこの人になら相談出来る、この人は他の人とは違う」


誰にも相談しなかった出来なかった事を今、この人に話したいと、そう思った。

敬子はなつ枝さんにそんな不思議な何かを感じたのでしょう。



とっても大好きな場面です。




(そのシーンのお衣装。ブルーが鮮やかです。)






物語の中では、お父さん・お母さん・娘・そしてお姑さんという古き良き家族の姿が映し出されます。

私も父方の祖父・祖母と23歳で上京し実家を離れるまで一緒に暮らしていました。





山内家の家族の形を見ていて、自分の家庭を思い出します。

そして、いいものだなぁ~と思うのです。

私は祖父と祖母と暮らすことができて、とても幸せだったと思っています。

今、懸命に祖母の食事や身の回りのお世話をする父と母と兄と姉を、私は誇りに思います。






私はお衣装替えの時間以外は、必ず舞台袖で皆さんのお芝居を拝見しています。

その日にしか起こらない出来事やセリフが散りばめられた「生」の舞台の姿をじっと見ています。



お客様は知らず知らずに浜さん演じるなつ枝さんを応援し、なつ枝さんの幸せを願います。


舞台終盤、自分の出番が終わったあと、急いで着替えを済ませて舞台袖に行きます。

ラストシーンの浜さんの長ゼリフで心を揺さぶられ、毎回涙が溢れます。


毎回です。



長ゼリフの途中にもかかわらず、あまりの感動に客席からは拍手が鳴り響きます。

浜さんはその拍手に答えるようにさらに熱く強く、セリフを続けられます。

長ゼリフの最後の浜さんの一言、本当に一言なんですが、その一言で、涙が抑えられなくなります。





終演後はなんとも言えない幸福感が身体を、心を、包み込みます。

これが、女優・浜木綿子さんの魅力・・・言葉ではどうやったって表現できません。



書けば書くほど、最後には「とにかく観て感じてください」としか言えなくなってしまいます。






「売らいでか!」一座の優しく頼りになるお兄ちゃん、弘役・小野寺丈さんがブログで



「これほどキャリアを積んだ、百戦錬磨の大先輩達と同じ土俵に立て、同じ空間で演技を肌で感じられるのは役者として、いや人生としても宝のような経験だと思う。

僕は女優志望の子を含め、女優さん達に必ず浜木綿子座長の舞台を絶対に観るべきだと勧める。」

(丈さん1月19日のブログより⇒Joe's Mutter





と書かれているのですが、私はこの丈さんのブログを読みながら何度も頷いてしまいました。



今、まさに人生の宝のような経験をさせていただいております。

私の母校である「東宝ミュージカルアカデミー(現:ミュージカルアカデミー)」の皆さんにも、浜木綿子座長の作品を観ていただきたいです。



浜さんはじめ、左とん平さん、加藤茶さん、正司花江さん、大空眞弓さん、荒井将久さん、臼間佳世さんという“日本に演劇の素晴らしさを広めてこられた方々”の魂こもったお芝居の素晴らしさを身を持って体感できる喜びを噛み締めながら、千穐楽まで走り抜きます。





(「キャスト決起集会」にて、演出の池田さん、左とん平さん、加藤茶さん、大和悠河さん、小野寺丈さん、荒木将久さん、臼間佳世さん、木高一成さん、渕真弥子さん、渡辺由紀さんと)






そして、せっかく「浜組」に初参加させていただきましたから、微力ながら少しでも少しでも、新しい風を吹かせることができるよう、日々挑戦し続けます。






“南出敬子”


(2幕の敬子。ファッションに変化が??)






それと・・・「シアター1010」に立たせていただくのは、東宝ミュージカルアカデミー4期生卒業公演「レ・ミゼラブル」以来でした。

偶然にもその時舞台監督としてお世話になった落石明憲さんが、「売らいでか!」でも舞台監督をされていて感慨深いものがありました。





この景色。




それぞれのゴール、そしてそれぞれのスタートだった2010年3月の卒業公演で目に焼き付けたこの景色に2014年1月晴れて再会いたしました。





コゼット役のウェディングドレス早着替え場となっていた上手袖で物思いにふけっていると、

落石さんから「そこにウエディングドレスはないぞ~」と笑顔で突っ込まれました。



こんな日がやってくるなんて、こんな日に出逢うことが出来たなんて。





「売らいでか!」カーテンコールで歌う、テーマソングの歌詞ではないですが

「♪~人生は面白い~七転び八起き~♪」です。




人生って面白い。





あっ、カーテンコールではあるものを客席に向かって投げています。(ものすごく頑張って投げても10列目が限界でした・・・笑)


「GETしたよ!」という方ご報告をお願い致しますラブラブ一人5つずつしか投げていないのでかなりレアですよ。ちなみに私も持ってません!




(楽屋にて山内のお姑さん、ぎん役・正司花江さんと)




とっても優しい花江さん、お化粧の仕方を一から教えてくださいました。

大空眞弓さんも、休憩の間に人生の色んな事を教えてくださいます。



鏡前のお隣は大和悠河さん

美しすぎて、鏡ごしにチラチラ見てしまいます・・・笑

大和さん、視線を送り続けてすみません。




話題と笑いの絶えない楽屋です。

新歌舞伎座では一人楽屋になるので、金沢公演ではこの賑やかで楽しい楽屋をたっぷり楽しみたいと思います。





さて、「売らいでか!」一座は今日から金沢入りです

金沢には大学生時代に一人旅をしたことがあって、その時兼六園や市場に一人で行きとっても楽しかった記憶がありますが、公演で訪れるのは今回が初めてです。





とっても楽しみです!!





行ってまいります。



(「売らいでか!」テーマソング1番)





「売って売って売りまくれ~!売れるものなら亭主でも!~♪」


皆さんにも一緒にご唱和いただきますから覚えていてくださいねラブラブ







久しぶりにものすごーーーく長い日記更新でした!!

いざ、金沢!



大阪の会員様から「駅構内のポスターで見つけたよ!」




「電車内の中刷り広告で見つけたよ!」




とそれぞれメールをいただきました!嬉しいですラブラブ


ありがとうございます。














194☆