PANTAにまつわる話 その②♬ | madclownの“泥の冠”

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前回に続きPANTAにまつわる話 その②♬
「幻のオープニングアクト」



先日の「坂道のピエロ」に来ていただいた木村岩広さん、まきたかよしさん、そして頭脳警察が好きなのを知っていたのでサポートをお願いしたベーシストの横山幸雄さん。

この方々は共通して御徒町のフォーク酒場「アコースティックダイニングF」出身なのですよ。なのでこの日はこのMCのし甲斐があった。



2004年に開店し自分は2010年から閉店まで出させていただいたが、年に数回だけ普段は定休の日曜日にプロのフォークシンガーを呼びライヴを開催していたのです。

しかも¥3000程度の安い料金だったので交渉は大変だっただろうが、お客にとっては安値だし間近で観られるなんて非常にありがたいことだったとは思う。



自分は斉藤哲夫の時に一度だけ観に行ったことがあり、他に有名どころでは大塚まさじ、三上寛、堀江淳の告知を見かけていた。

ライヴ終了後にはシンガーを囲んでの打ち上げもあり、その時は焼酎お湯割りを呑む斉藤哲夫氏の2席隣でいろいろな話が聞け非常に楽しく有意義だった。

その度ごとに店の出演者の誰かがオープニングアクト(以下OA)を務めるのも常で、その日はその頃の花形デュオ「柴田達郎&大坪良一」の両氏。
補助椅子まで出る満員御礼の中、彼等もなかなか素晴らしいステージを務め少々嫉妬を覚えたのはよく覚えている(^◇^;)



それで本題。
フォーク酒場となるとオリジナル曲は聴いていない人もいたりするので、必然的にカバーも演らざるおえない。でも「PANTAを演ってもわかる人って少ないだろうな…」と思いながらも一度歌ってみたら、なんと店のマスターが大ファンなんだという(^^)

その後マスターから「今度アレ演ってよ」とリクエストまでいただき、PANTA関連の曲も演り甲斐が出てきて頻度も増えてきた。

PANTAはアコースティックLIVEも積極的に行っていたので「PANTAは呼ばないんですか?」とマスターに聞いた事があったが「なかなか難しいよ…」だなんて「とっくにオファーはしてるよ」と言いたげな表情。



そしてしばらくして、確か2013年の7月に自身のライヴ終了後に仲間と呑んでいた時「PANTA決まりそうだよ」とマスター。こんな小さい小屋、しかも自分が出演している店で観られるなんて❗️と思わず小躍りした。

喜んでるそばからマスターは続けた。「お前さぁ、オープニングアクト演んないか?」ええっ⁉️ 思わずちびりそうになったのは言うまでもない(爆)



OAはその都度タイプが近い人が選ばれていたようで、何よりも自分を買っているだろうからこそ指名してくれたのが嬉しかった。

10月頃を予定しているというのでしばらくはドキドキの日常だったのだが、9月後半になっても話題が出ないのでマスターに聞いてみた。

すると「スケジュールが合わないんだよ…」「先になるかもしれないけどその時はよろしく頼むね」と続けたので本当に夢ではないと確信した。



それからはずっと実現当日の事ばかり考え、リハとかあるし話せるチャンスは多いはず。前回に書いた言い足りなかった事も…「気狂いピエロ」なんて名前のバンドだから思い出してくれるかもしれない。

はたまたアンコールの時「ブルースハープ持ってお前も来い」とか (^O^)/ あれやこれや妄想しまくっていた(爆)

というのはその数年前に自宅マンション最寄りのライヴハウスで頭脳警察を観た時、アンコールでブッキングされていた2組の無名なバンドから数名をステージに上げ一緒に演っていたのだった。



そうこうしてるうちに年も明け、その日を待ちわび相変わらず月1で「F」で歌っていた3月のとある日…それはあまりにも突然、店のBBSで閉店が告げられた。

以前からマスターの体調が良くないと聞いていたので、理由が理由なだけに誰も責められない。本当に残念としか言いようがない… こうしてPANTAの OAは幻となりました😭

結局「アコースティックダイニングF」最後の出演となった日には「OAをするなら全曲オリジナルと決めていた」という同じセットリストで挑んだのも懐かしい思い出となったのです。



最後に未練たらしくて申し訳ないですが(^_^;) 決まっていればこんな風にBBSで発表されただろう架空の告知を。

2014年◯月◯日(日)
アコースティックダイニングF 

「PANTA LIVE」 開場 14:00~開演 14:30~ 
¥3000 1ドリンク付  OA : madclown