そして、それから | 思い草へ              

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揮発する本質が囁く

花精の声に魅了されて

時が止まる

 

混沌の始まりからの連鎖の点が

光りに融けて

今ここ

 

命そのものに内在する美と歓喜

その青く透る流れが

私の底にも 確かに息づいて

 

小さく あの名を呼ぶ声が

内に湧きあがり

私はその哀しい温みにからだを浸す

 

 

PHOTO  HIDE

 

 

もう…四月が去り際の仕草で囁いています。

聴き逃さぬよう耳を澄まして…あなたを想う私です。

また季節は移ろいゆきますね。

あなたはいかがお過ごしでしょうか。

 

この4月13日に母が90歳になりました。

海外に一年間出向中の息子からのプレゼントは
母と私と夫の3人でのささやかな祝会でした。
足利市で150年の歴史ある料亭の美しいお座敷に3人。

母の贔屓にしている近藤酒造さんの赤城山の生酒で祝杯。
 

建築も調度品も御料理も器も正に母好みな品々に囲まれて

終始上機嫌な母はほろ酔いの頬染める90歳(笑)

すべてが静かに満たされる幸せなひとときでした。

あれほど葛藤した母娘関係、50年後の平安に感謝です。

 

2024年4月25日 スノウ