人魚 | 思い草へ              

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そして海は 

空の青を映して 沈黙したまま 
やがて来る夜を抱いて わたしを呼ぶ  

 

誰も知らない入江には
小さな舟が舫われている 
今宵 青へと漕ぎいでるための  

 

満月を待っていた黒猫の足どりで 

入江につづく 防風林を抜け 

わたしは小舟に乗りこみ 綱をほどく 

 

櫂を持たない あなたにたどりつくよう 

沖へでたなら  儚い櫂を海に流そう 

さらに鮮やかな青を見るために 


それから わたしは 

静まりきった あなたの水面に 

そっと裸の足先を差し入れて 

隠していた尾ひれを復元する 

 

 

 

PHOTO HIDE

 

 

 

貝殻  自由とは何かを考えております。
もし私が
人魚であるなら、

人魚として生きられるのが自由であることは確かです。
その自由を阻害しているのは何なのか・・・。
社会・世間・常識・道徳・価値観・時代
・・・さまざまな言葉が浮かびます。
それはそうとしても・・・やはり。

その自由を阻害している一番の存在は、私自身なのだろうと思ったり。

 

防風林をこえて 小舟のある入江へと駆ける自分を想像すると
水を切って耀いた尾ひれが疼きます…ね。

 

2018年7月 スノウ

★ ご案内
「3年前の今日あなたが書いた記事があります」
アメブロさんから過去記事のお知らせが舞い込みました。
懐かしいあの頃、大好きな詩です。
あなたにも再びお読みいただきたくて再掲いたします。

今回は本家NOKKOさんの人魚と

それから14年後のNOKKOさん人魚を添えて。

それからそれから・・・
なんと安室奈美恵さんの人魚も発見いたしましたが、

人魚というよりは、かぐや姫か織姫のようで。
そういえば・・・今日は七夕です☆

 

きっとこれらの映像は近く削除されてしまうでしょう。
どうかご覧になってみてくださいませ。

お急ぎを!

2021年7月7日  スノウ

 

 

 

人魚 NOKKO  

 

 

人魚 NOKKO  (14年後・・・素晴らしいボーカル!)

 

人魚  安室 奈美恵

 

★追記

あなたはどんな七夕の夜をお過ごしだったでしょう。

え?ロマンティックに?

素敵です💙

 

さて、私はというと・・・こんな真夜中に(AM.2時)
今日いただいた夕さんからのコメントにワクワクが止まらなくて。

お返事をここ本文に公開で書こうとしております。

お付き合いいただけるとうれしいです*

 

 

【夕さんからいただいたコメント】

 

NOKKOさんの歌詞、歌唱はもちろんですが、筒美さんの曲もすてきですね。
でも、人魚というタイトルについては、なぜそのタイトルか未だ私にはわからないです。
昔、人魚姫のお話について考えてみたことがあって、

子供の頃から、かわいそうな人魚のお話だと思っていたのが、

実は全然違う?と初めて思ったことがあります。

簡単にいうと、

我を押し通すというか、けっこう自分中心の女の子の話かなと 笑
恋したら止まらないのか…


夜静かな海辺に出て、そっと足を浸して、尾びれを見せる…
スノウ姫は、どんなシチュエーションを考えていらっしゃるのかな?と想ったり

 

 

【夕さまへ 】

 

ワクワクするような問題提起をいただきました。
人魚姫をどう読むか…楽しい課題です💕

 

初めての恋に身を焦がす女の子。
お相手の考えも都合も立場も眼中になし、
とにかく自分の恋の成就に命も惜しまず突っ走る。
夕さんの仰るとおり…どうにも止まらない女子ですね(笑)
その暴走ぶりは、まさにストーカー的ともいえます。

それでも、身分違い・命がけの叶わぬ恋を通して
彼女は自分勝手な恋からの卒業へと導かれます。

ご存じのように彼女の結末は自分の命よりも王子の命を優先し、

王子夫妻の幸を祝福しつつ風の精へと姿を変えるというもの。

そして世界に清涼な香しい空気を届ける者とされたのでした。

NOKKOさんの「人魚」の歌詞は・・・

まさに人魚姫が王子様への恋に破れた時のあの苦悩と同じ。

NOKKOさんが最初の結婚に破れた時期に書かれた詩です。
「人魚」というタイトルは、タイトルだけで状況の全てを表すほどの

インパクトだと私は感じます。

さて・・・私、スノウ姫はと申しますと(笑))

私は人間として妻・母・娘を生きておりますので、

普段は尾びれは無いものとしておりますw

それでも静かな夜にはそっと想いの海に足を浸して、

人魚としての自分を復元して海に入ることもございます。
それを詩作とも呼べるでしょうし、

青への想いを泳ぐ時間とも言えます。

かつて、私も叶わぬ恋に身を焦がした人魚であり、

そこからここへと導かれて在る者。
ですから・・・

時には尾びれを海水に浸す必要があるわけですね。(笑)

スノウより