「神戸ニニンガ日誌」(第3,513号)
○映画「スノードロップ」。生活保護がテーマである。フィクションであるが、実在の事件がアイデアの元になっている。生活保護制度は「文化的な最低限度の生活」を国が保障するもの。
○国に保障されれば何となく安心である。が、「文化的」或いは「最低限度」とはどのような水準のものなのか。昨日は「文化の日」であったが、その文化が分からない。あまつさえ「文化住宅」「文化包丁」「文化鍋」と聞くと、高尚なものというよりもキッチュな感じがしてしまう。
○そも「文明」と違い「文化」は形のないものだ。国はそういう認識を設置することで「生活」の解釈に定義の幅を持たせるのだ。認知症の母を抱えた父娘は、父の怪我により困窮を極め、保護を申請する。
○生活保護を受けるために係官の訪問審査を迎え、ほぼ保護が確定した夜、父は「母と死のうと思う」と娘に伝える。
○生活保護の実態がもう少し正しく父に伝わっていれば、母の認知症がもう少し軽度であれば、姉の助けがもう少しあれば……。多くの「もう少し」と「れば」の果てに事件は起こる。
ⓜⓐⓓⓐⓘⓜⓐⓓⓐ まだいまだ。