「神戸ニニンガ日誌」(第3,419号)
○村上龍「愛と幻想のファシズム」。根底には「怒り」があるのかも知れない。国がこんなになってしまったことに対して。国民がこんなになってしまったことに対して。
○「こんなに」とはどんなにか。大東亜戦争敗北後から続く米国の植民地化に対して、か。ソ連からの侵略前夜の状態が続くことに対して、か。鈴原冬二は静かに熱く怒っている。
○冬二は、ゼロと出会い「狩猟社」を設立した。冬二はハンターだ。狩猟社という「団」は、あれよという間に国(家)を超えてしまう。
○冬二が憎むのは、巨大な経済システムとそれに従う属人だ。敵は巨大であればあるほど倒し甲斐がある。ハンターの冬二は、特徴的な大きな角を持つヘラジカのエルクを追ったが、自身がエルク化し、独裁的な権力を持つ。エルクは標的か、目的か。
○トランプ政権になり、より明確となった属国化を看過していいのか。この1984年発表の作品は、今も私に問いを発し続けている。
ⓜⓐⓓⓐⓘⓜⓐⓓⓐ まだいまだ。