神戸ニニンガ日誌(第2,289号)
◎2080年、N氏はドリアンのシールを送って当たったマカオ旅行中のドッグレースで大穴を当てた。帰国後N氏は「AI自分」を購入した。ワンダフル。
◎「AI自分」は、自分のコピーロボットだ。AI分野は21世紀に入り急速に進歩と進化を遂げ、ヒトをほぼ再現できるようになった。
◎N氏は早速AIN氏を会社に行かせた。起動し1時間以内に彼と15キロ以上離れないとアラームが鳴る。
◎生身N氏は小原庄助も驚く程の、もうしたい放題好き三昧である。所謂「三だら煩悩」生活だ。言わずと知れた「飲む・打つ・買う」である。酒を飲み、賭事をし、女を買う。嗚呼、いいなぁ。
◎N氏は仕事の他、家事等の些事、面倒な近所付き合いや地域の活動にもAIN氏を起動した。AIN氏は学習し、徐々に知恵を付けてきた。
◎或る日、帰宅したAIN氏は男を連れていた。「そうですかNさん、このAI自分が不良品ですか。早速修繕にかかりましょう」
◎そう言いながら男はアトミックビーム銃を生身N氏のこめかみに当て、静かに銃爪を引いた。
まだいまだ。