アメリカから仕込みを見に来てくれた方のおかげで、考え方が変わった。
いや、変わった。
世界が広がった。
だからInstagramで積極的に仕込みの投稿をするようになった。
そのうち、YouTubeにあげたりもするのだろう。
何をアピールしているのか、自分でも分からないが、自分の仕込みが良いのか悪いのかも分からない。
でも焼鳥に興味のある方々からの反応が良い。
それぐらい焼鳥好きには有益な情報なのであろう。
自分の串打ちが最高とは思っていない。
事実、毎日のように変わっているから。
スピードが速くなったり、形を変えたり。
手間だけど、こっちのほうが美味しいと気付いたり。
「これ最高だと思うんだけど、メチャクチャ時間が掛かる。これ20本用意したら1時間か。」
そう思ってお蔵入りにする事も実はある。
少ない時で200本、多い時で400本以上串打ちするのが僕の日常なのである。
視点を変えれば妥協ばかりなのである。
「絶妙な火入れですね。」とお客様が言ってくれる時がある。
昔は「アンタに何が分かる。」と思っていた。
今は素直に「有難うございます!」と心から思えるようになった。
自分の心情より、わざわざそう言って下さったお客様の優しさを素直に受け止められるようになった。
ただ自分の中では「はい!これ完璧!」なんて火入れは1日に1本か2本しか無い。
「もう少し時間を掛けたかった。」
「もっと強火で大胆に攻めたかった。」
「この少しの焦げが許せない。」
自分の中では毎日思っている。
でもそんな事は自分の中にだけ仕舞っておけば良いのである。勝手に反省して成長していれば良いのである。
目の前の人が笑顔なら、それで良いのである。
ここでだけアピールしておきます。
安室奈美恵さんが昔、何か雑誌のインタビューの記事でこう書いてあったんですよ。
「私より、歌が上手い人はいる。私よりダンスが上手い人はいる。でもその2つを合わせたら私は誰にも負けない。」そんな言葉。
僕も似たような事を思ってます。
僕より沢山仕込みをする人もいるだろうし、沢山焼く人もいるでしょう。
僕より上手に焼ける人も居ます。
でも生産量とクオリティを合わせたら多分、僕は焼鳥屋ではトップランカーです。勝手にそう思っています。
誰よりも焼鳥好きだし。
焼鳥に感謝しているし。
もっと、どうにかして焼鳥で楽しんで貰いたいなと。
想像しながら仕込みをしている。
もう少しで何か、ズバッと焼鳥に対する意識を変えられる日が来るんじゃないかなって感じています。
今はその時に備えて、取り敢えずサインの練習しています。