1年は終わってしまえばあっという間だなぁと思うが、振り返ると本当に長く充実した一年であったと思う。
造り手。
美味しいとは何か。
造り手の人柄がそのまま作品になることを知った一年でした。
山梨アルプスワインの前島さんとは今年だけで3回もメーカーズディナーをやったなぁ。
違う場所で焼きたいと思っていた私。
たまらないね。
醸造とは何か。
ワインとは何か。
「職人」とは「アーティスト」とは。
誰しもが表現者なわけである。
高いレベルのものや新しいものを表現するにはその完成形をイメージする力と、それを実現させる技術が必要となる。
想像と創造。
冷静と情熱。
センスとパッション。
どれだけ自分の好きなものに時間と体力と集中力を注ぎ込めるか。
情報が氾濫し、便利なものや気軽に楽しめるものが増えた時代でブレずに自分が好きなものへ打ち込むために必要なのは発信する側に立たなければならないのだと思う。
アウトプットする為にインプットして。
アウトプットする事で世の中の反応を知って、喜んだり、落ち込んだりして社会性を身に付けつつ研鑽を積んでいくものだと思う。それが出来るのが今の便利な世の中だ。自分から広い世界へ思考を投げ出す事が出来る。それを何万人かに1人が拾ってくれる。
決して悪い数字ではない。
インプットだけを繰り返す日々だと新鮮さを失い、インプットすることもやめてしまう。これではその人自身の新鮮さも失ってしまう。
都心でギラギラしてるアラフォー女性と田舎暮らしのアラフォー女性の顔つきはだいぶ違う。自分の顔をアウトプットしているか、していないかの違いだろう。
一緒に働いた2年以上で彼女の顔付きがだいぶ大人びた事を感じたものだ。
笑顔が素敵な人は何をしても大丈夫。何処でもやっていける。ブスの僻みに負けるなよ。
そう。お兄たんは呟いておく。
春
ドキドキした。
何故か縁の出来た西麻布のスペイン料理「フェルミンチョ」の周年パーティに行ってみたり。
ワイン飲み過ぎて、その後に国領の「ドンブラボー」さんにお邪魔したら泥水してしまったり。
美味しくて、楽しくワインが頂けるお店です。
ワイン飲み過ぎて、その後に国領の「ドンブラボー」さんにお邪魔したら泥水してしまったり。
美味しくて、楽しくワインが頂けるお店です。
本当に素晴らしい嫁です。
「何で俺なんだろ?」と思うことは未だに多々有ります。
今年一番の食に対してのサプライズは二子玉川の「鮨㐂邑」さんですね。
「熟成」というキーワードだけじゃなくて、手を加える事によってさらにその素材を美味しくする。
とろけるような旨味。長い余韻。
この余韻をガリやお茶で流したくない。
酒が飲みたくなる。
この余韻、初めて鮨とワインを合わせる人間の気持ちが分かったのです。僕は日本酒貰いましたが。
とても美味しかったのですが、もしももう一度行けるなら確実に僕は「鮨㐂邑」さんを選びます。
「鮨さいとう」は言うまでもなく美味しかったですが、クニさんと大将の絡みが楽しかったのです。
もしも自分が一人で「鮨さいとう」のカウンターに座って食べて、楽しいか?と想像してみたら多分楽しくは有りません。
でも「鮨㐂邑」は大将が無言で出してきても僕は一人でも楽しめるだろうなと。そう感じたのです。
夏は霞富士でも誕生日を祝って頂いたり。
錦糸町の海鮮居酒屋「まる」で若駒酒造の会にぼっち参加してみたり。
イベントに参加したり、イベントしたり。
はたまたエレネスク大瀧さんにお誘い頂き山梨北杜市のボーペイサージュのBBQに参加させて頂いたり。
初めて新潟にも行ったし。
充実の日本ワインライフ。
「日本ワイン美味しい?」と訊かれる事がたまにある。
正直に言いますよ。
美味しいが半分。使命感が半分。
そして一般的な焼鳥とは合わせやすいボディ。
僕の焼鳥と合わせるにはデイリーな日本ワインは線が細くてあまり合わない。
僕の焼鳥は客観的に旨味と香りの余韻が強いです。
あ、不味いなぁと思う日本ワインもあります。あえてここでは書きません。僕は嫁を得てオトナになったのです。
年末に2人でいらしてくださったお客様がドンペリを開けた後に日本ワインをボトルで2本飲まれました。前はカリフォルニアワインとか好きな人でした。
「日本のワインも本当に美味しくなったよね。5年前とかちょっと無理だったけど。フランスとかとは風味が違うけど、やっぱり日本人が本気で美味しいものを作ろうとしたら負けるわけが無いんだよ。」と。
なんか、何故かとても嬉しい気持ちになりました。
その人が在日朝鮮人の方だったから尚更。
そうだよ。日本人。モノ作りが日本人の根本だろ。
恵まれない環境や体格を技術と努力で跳ね返してきたのが日本人だろう。
自然に任せてないで、ちゃんとワインも造りましょう。
でも焼鳥を通して繋がる人との縁にこれほど感謝出来る日はありません。
なんやかんや慌ただしくも楽しく、何より嫁のエレガントな顔はパリに合う。
さて。
来年の事は来年に書くとして。
今年も沢山焼鳥を焼かせて頂いて誠に有難うございました。