恐怖新聞(Numeri日記より) | ヌメラーのヌメラーによるヌメラーの為のNumeri日記

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※私が書いてるのではありませんので悪しからず(^^)/

最近、意味不明な夢に苦しまされてるんです。

悪夢に苦しめられる人ってのは、大体が幸薄そうな美少女って相場が決まっていて、王子のキッスで目が覚めたりするのでしょうが、僕のように齢30、無精ヒゲもマックスハートで加齢臭もムンムン、たまにチンコとかボリボリやってる、そんな野武士のようなオッサンでも悪夢に苦しめられるのですから、世の中ってのは分からないものです。

でまあ、こんなオッサンのドリームなんて大して興味がないでしょうけど、どんな悪夢なのか説明させてください。こればっかりは説明させてください。

普通、悪夢というと、自分が死ぬシーンだったり、恐ろしい霊的なものが出てきたり、あるいは、何人ものアイドルが通うことで有名な聖エクセレント学園。その修学旅行中に、1台のバスが学生を乗せたまま行方不明になるという事件が起こる。犯人、そして、目の前にいる少女たちをどうするか決めるはあなた・・・だったりと相場が決まってるものです。メンゴメンゴ、最後のは有名なエロゲでしたね。すごい一部の人にしか分からないボケを書いてしまいました。とにかく、そんなガバッと目が覚めて「夢だったか・・・」ってなるようなホラー的な怖さとは違う、もっとこう、精神的にくる悪夢に悩まされているんです。

で、その夢なんですけど、それが「眠れないで悶々としている夢」という、なんとも意味が分からないもの。実際には寝てる、とにかく寝てるんですけど、夢の中の僕は寝ていない。やべー、明日早いのに眠れねーよーとか布団の中でゴロゴロしていて悶々、そのうち思い出したくない封印すべき過去の恥ずかしい思い出なんかを、具体的にはおっぱいのことばかり考えていたらクラスメイトの女の子に「ねえ、これはこのまま先生に提出していいの?」と聞かれ、ちょっと欧米にかぶれていた僕は「オッケー!」と答えようとしたんですけど、勢い余って「おっぱい!」と言ってしまった忌々しい過去なんかを思い出し、うおおおと独り布団の中で身悶えたりしている夢を見るのです。

実際には眠っているのに、眠れないで困ってる夢を見るってのは、精神衛生上大変よろしくないものがありまして、全く眠った気がしない、全く疲れが取れない、それどころか、訳の分からない時間に目が覚めたりするものですから大変です。

僕は大体、深夜2時くらいに寝床に入ってオナニーし、2時半くらいに眠りに就くのですが、連日連夜「眠れない夢」を見るものですから、寝たんだか寝てないんだか分からないうちに4時くらいになって目が覚める。実質睡眠時間1時間半、その内容すら浅いものという、とてもじゃないが朝っぱらから「おはよう」なんて爽やかに言えない、むしろそんな爽やかなヤツは許せない、そんな不健康ライフを営んでるんですよ。

大体、眠りについてからすぐに「眠れない夢」を見て悶々とするのですけど、一通り悶々として4時くらいになると、今度は目覚めと睡眠のマトリックスのような中間の位置になるんですよね。眠っていても中間位置、目が覚めても中間位置。

そんな状態でまどろんでいると、玄関先の方からでしょうか、いつも決まった時間にザッザッザッ!と誰かが玄関前を歩いている威勢の良い足音が聞こえてきて完全に目が覚めるんですよね。

まあ、ヒステリックな人ならこの足音を「軍靴の音が聞こえる!」とか言うかもしれないですし、極端に怖がりな人なら「幽霊かもしれない!」「強盗かもしれない!」と恐れ戦くかもしれませんが、知的で聡明な僕は違います。

なんといっても、僕はあれが新聞配達の人の足音だって知ってますから、ああ、今日も新聞配達の人が来たのか、毎日早朝にご苦労様、とその元気すぎる足音にエールを送ったりするのです。僕は新聞などカケラも取っていませんから、おそらく隣の部屋のあのゴリラみたいな若者が顔に似合わず新聞を取ってるんでしょうけど、とにかく、早朝からご苦労様、とエールを送り、こうやって僕の眠っているんだけど眠っていないインソムニアは更けていくのです。

ある日のことでした。

またいつものように眠れない夢を見て悶々とし、今度は、同級生のデブ松本君の胸部を後ろから「この巨乳めー」と揉みしだいたら、それは松本君じゃなくてクラス一の巨乳、森さんだったという忌々しい事件、俗に言う「森さんハラスメント事件」を思い出したのでした。森さんは夜は墓場で運動会みたいな女性だったんですけど、乳だけは一級品に巨乳で、僕はデブ松本君と間違えただけなのに、森さんは泣き出すわ、他のブサイクシスターズが大騒ぎするわ、担任は怒るわ、親呼ばれるわ、挙句の果てにはオッパイ大帝というミキサー大帝みたいな愉快なニックネームまで賜り、大変恥ずかしい思いをしたことを思い出して「うわあああ」と恥ずかしくなってさらに眠れなくなるという夢を見て、またもや、4時くらいに目が覚めたのでした。

いつものように布団の中でまどろみ、今日も眠れなかった、このままじゃ死ぬぞ、魔王がなにかいうよ、とか考えていると、またもやザッザッザッと足音が聞こえてきたのです。

こんなに寒い朝、いや朝というよりはまだ暗い時間なのにいつもいつもご苦労様。さて、今日も起きるか、と起き上がろうとしたその瞬間です。

ガタン!

どっからどう考えても自分の玄関からとしか思えない場所からけたたましい音が聞こえてくるんです。どう考えてもドアについて郵便受けみたいな場所に何かが投げ込まれた音がしやがるのです。

僕はどんなコメディ映画を観る時でも館内が暗くなっただけで怖がる生粋の怖がりですから、今、この太陽すら昇っていない早朝に我が家のポストに何かが投げ込まれたという事実に驚愕し、本当は布団に包まって朝を迎えたかったのですが、何が起こったんか確かめないわけにもいかず、恐る恐る玄関へと向かったのでした。

玄関スペースの電灯のスイッチは玄関にしかなく、暗闇の中を手探りで歩いていくしかありません。何故かママレモンや脱ぎたてのパンツなどが転がっていて足場が悪いため、恐る恐る歩を進めていきます。

玄関に到着すると、やはり、郵便ポストに何かが投げ込まれている。時限爆弾や生物兵器、放射性物質などを投げ込んで僕の暗殺を企む影の組織が、とビクビクしながら蓋みたいになってる場所を開いてみると、そこにはなんとまあ、普通に新聞が入ってました。

ヤバイ、これはとにかくヤバイ。新聞なんて取ってるはずがない、むしろウザったい拡張団とかいう勧誘が来たって、ホモのフリして追い帰したりしてるのに、新聞が届くはずがない。なのに、郵便受け見ると普通に新聞が鎮座しておられるんですよね。

これはもしかして恐怖新聞とか言うやつかもしれない。見に覚えがないのに勝手に配達される恐怖新聞。読むと寿命が100日縮むというあの恐怖新聞。まさに恐怖そのもの!

とにかく、本当に恐怖新聞だったら嫌すぎる、と恐る恐る新聞を手に取ってみると、なんてことはない、普通に読売新聞でした。なるほど、松坂はレッドソックスが、とか言ってる場合じゃない。取ってもないのに何で新聞が入ってるんだ。

まあ、あなた達のように心の奥底がドス黒い人々ならば、ラッキー、どうせ隣の部屋と間違えたんだぜ!と喜んで読んだりするんでしょうが、あいにく僕はそんなに汚れてませんからね。マズい、いつも頑張ってる新聞配達の人が間違えて配達してしまった、このままじゃ怒られるんじゃ!と心配になっちゃったんですよ。

でまあ、落ち着いて新聞を読んでる場合じゃない。今日のコボちゃんの笑い所がわからない、とか言ってる場合じゃない。たぶん、隣の部屋と間違えたんだから、この新聞を何事もなかったかのように折り畳んで隣の部屋の郵便受けにぶっ刺しておこう、とドアを開けたのです。我ながら親切すぎる。

で、薄暗い中廊下に出て、隣の部屋の郵便受けを見るんですけど、そこにもシッカリと読売新聞が刺さってる。はて、隣の部屋と間違えたんじゃないのかしら。

とにかく、ウチの間違えて配達されたということは、どこかで1部足りなくなるということにで、結局、いつも頑張ってる彼が怒られることには変わりないわけで、なんとか「間違えてますよー」と伝えたかったのですが、アパートの階下ではブルルルンとバイクが走り出すサウンドが。

どうしようか一瞬悩んだんですけど、ええい、老人みたいに早起きしてしまって暇してることだ、届けてやろう、とアパート入り口に停めてあった自転車にまたがり、新聞配達のバイクを追いかけたのでした。

「ま、まってくださーい」

とバイクを追いかける。起きてから4分くらいしか経ってないのに自転車で全力疾走。相手はバイクを停めて配達して、また発進の繰り返し。微妙に追いつけそうだけど追いつけない。閑静な早朝の住宅街で半裸に近い格好で自電車にまたがり疾走するオッサン。時代が時代だったら懲役モンです。

とにかく、1キロくらい追いかけたでしょうか。おまけに坂道を登りきっていて高台みたいな場所になってますが、なんとか新聞配達の人に追いつきました。もう、ハアハアゼエゼエいって汗も噴出していますが、これで目的を達成できます。

「すいません、ウチに間違えて配達されてたみたいです」

そっと爽やかな笑顔で新聞を差し出す。それを受けて配達の彼も「ありがとうございます」とか爽やかな笑顔で返してくれて。早朝の住宅街で繰り広げられる爽やかな一コマみたいになると思ったのですが、なにやら様子がおかしい。

いやいや、僕は新聞配達の人って、体育会系の若者だとか、無骨なオッサンだとか、少なからず男らしい感じの人がやってると思ってたのですが、この彼が妙にナヨナヨしている。確実に男なんだけど、なんかクネクネしてて妙に色気がある。新聞配達オブジョイトイかって感じなんですけど、これまたこのオカマの言うことが理解しがたい。

「えー、間違えてないはずですけどー、どこですかー?」

とか右手を口唇に当てて、キョトンとした感じでクネクネと言うんですよ。ぶん殴りたいgとか、ついカッとなってといった気持ちをグッと堪えて

「○○アパートの○○号室ですけど」

と答えると、何か地図かメモか知りませんけど、テクニカルに折り畳まれた紙を取り出し、ぶりっ子な娘がやるみたいに小首をかしげてるんですよ。

「うんーと、今日から契約で配達することになってますけどー」

とか、言ってる内容も意味不明ですけど、意味不明に色気を振りまかれたモンですからさあ大変。

「いや、それは絶対にない。契約なんてありえるはずがない」

とまあ、朝っぱらから高台の上でオカマっぽい配達員と半裸のオッサンが押し問答。とんでもなくシュールな絵図。そのうち朝日も昇ってきたりなんかして、こりゃ読売新聞なのに朝日が眩しい!とか言ってる場合ではなく、「契約してない」「でも配達しろっていわれてるしぃー」の水掛け論。そのうちオカマがサメザメと泣きそうになってきたので

「もう僕じゃわからないんでー、販売所まできてもらえますかー」

と、オカマっぽいのに一人称は「僕」なんだな、とか言ってる場合じゃなく、販売所まで赴く羽目に。といっても僕は販売所の場所を知りませんから、このオカマ配達員の彼と一緒に配達コースを共にすることになったんです。眠っているのに眠っていない夢を見るのに、契約していないのに契約したと新聞が来るとは世も末だぜ、それにしてもコイツはバイクの運転すらオカマっぽい。

まあ、相手はバイク、僕は自転車、その両者が共に移動するってのは土台無理がありまして、ちょっとでも気を抜くと視界の彼方まで置き去りにされてしまう。それでも全力疾走してなんとかして追いつく。朝5時に繰り広げられるオカマとオッサンの追いかけっこ。

結局、配達コースを回り終わって販売所につくころには、もう足がパンパンだわ、呼吸が乱れすぎて気持ち悪いわ、噴出した汗が冷えてきて寒いわで大変な騒ぎ。半分どころか3/4くらい死にそうになってた。

「いやー契約されてるはずですけどねー」

対応したのは、販売所のボスらしきオッサンでした。このオッサンが、キャバクラとか行ったら絶対に乳とか揉むんだろうなーって感じのオッサンでニコニコと契約書の写しみたいなのを出しながら言うんですよ。

「いや、そんなはずがない。契約した覚えもないし、するはずもないですし。もししてるんだったら裸で家に帰ってもいいくらいに自信がある」

とか言いながら差し出された契約書の写しを見ると、どっからどう見ても僕の字で書かれてるんですよ。どう贔屓目に見ても僕が書いたとしか思えない。おかしい、おかしすぎる。

「ね?契約されてるでしょ?」

勝ち誇ったように言うオッサン。それにしても全く記憶にない。でも、この契約書は確かに自分が書いたものだ。もしかして僕は夢遊病か何かで、知らないうちに契約したんだろうか。もしくは、これは国家レベルの陰謀で、最新のテクノロジーを駆使して契約書を偽造したのではないだろうか。

おかしいおかしい。何か巨大でドス黒い陰謀を感じる。どうしたものか・・・とか考えていると、契約書の日付が目に留まりました。

配達開始の日付こそは今日から一週間後の日付になっており、おそらく1週間早くサービスで入れてくれたことが伺えるのですが、問題は契約を締結した日付、これが明らかにおかしい。だって、平成16年の日付になってるんですから。

平成16年、何があったんだろうか。今から2年前、何かあったような気がする・・・と考えてパチンと閃きましたよ。

「あーーー!そうですそうです!確かに契約した!」

あろうことか、僕は確かに間違いなく契約していたのです。やばい、契約してたら裸で帰宅してもいいと言った2分前の自分を殺したい。なかったことにしたい。

つまり、カラクリはこうです。ちょうど2年前のこの日、我が家に新聞勧誘のオッサンがやってきました。いつもならビンラディンになったチンポの一つでも出して追い帰すのですが、そのオッサンはガリガリに痩せていてなんだか貧相な感じ、可哀想なので話を聞いてあげたのです。

オッサンは、最近は新聞勧誘の仕事は大変厳しいということを切々と語り、地元では稼げないので遠くの県から遠征に来ているとカミングアウトしました。で、契約が取れないと首を括るしかないみたいなことも言ってました。

なんとか力になってあげたかったのですが、僕も新聞なんて読まないですし、ウンコ漏らした時に拭くくらいしか使用用途がなさそうなので、やはり契約できない、と言うと、オッサンはある提案をしてきました。

「じゃあこうしましょう。今日から2年後から新聞を取るということで契約しませんか?」

これをするとオッサンの成績になり、なんとか首を吊らないで助かる、おまけに2年後に実際に取らなくても、契約をキャンセルすればよく、その頃にはオッサンも関係ない場所にいるだろうから損はしない。誰もが損をしない最良の方法だ!とのたまったのです。

それから2年、もうオッサンはどっかで行き倒れてるかもしれませんが、あの日の契約が太古の眠りから覚め、今日、こうして配達されてきたというわけです。

「いやーしました、確かに契約しましたわ」

「でしょー?じゃあ今日からということで、ハハハハハハ」

「ハハハハハハハ、キャンセルで!」

いやーこの瞬間、時が止まりましたね。ザ・ワールドかってくらいに時が止まった。そりゃね、半裸の男がオカマと共に帰ってきて「契約してない!」「やっぱり契約してた!」とのたまた挙句、「キャンセルで!」とか言い出したらオッサンもあんぐりですよ。

でも、あの日の勧誘員は確かに「2年後にキャンセルしてもらったらいいから」と言ったんですから、これは当然の権利です。しかしながら、

「あのですね、これは契約です。ですからキャンセルは出来ないんですよ」

とか、急に神妙な、まるで息子に実はお前はウチの子供じゃないってカミングアウトするときみたいな顔して言いやがるじゃないですか。あの勧誘員のヤツ、騙しやがったな。キャンセルできねーじゃねえか。

「あの、でも勧誘の人はキャンセルしていいって言ってましたよ」

「勧誘が何を言ったか知りませんけど、ウチは契約をもらってますから、キャンセルできません」

「あのですね、読売新聞って読んで字の如く読んで売る新聞でしょ。僕は読まないですから売ってもどうしようもないっすよ」

「それでも契約ですから」

と、骨肉の押し問答。全くお話にならない。あまりに険悪な両者の雰囲気に、オカマがビクビクしながら見ていましたが、お前は配達終わったんだから早く帰りなさい、と言いたい。

とにかく、新聞なんかいらないですし、早く帰って出勤の準備をしたかったので、早々に断ってフィニッシュしなければならないと思い、

「ホントに解約できませんか?」

「できません」

「本気で出来ませんか?」

「原則できません」

「本当に?」

「はい」

「僕ね、あまり眠れなくて困ってて、おまけに朝から死ぬほど自転車運転してここまで来たんですよ。もう死にそうで頭の中もヘロヘロなんですよ。ですから、難しい法律の話はあまりしたくないのですが、それでももう一回訊ねますね、本当にキャンセルできませんか?」

「できないこともないです」

「じゃあキャンセルで」

こういった心温まるやり取りがあり、なんとかキャンセルして販売所を出たのでした。それでも、自分で言ったこととはいえ、勧誘員に騙されたとはいえ、契約はしていたわけですし約束は約束ですし、ちょっとオマケして未だ目覚めない早朝の住宅街を、上半身裸で疾走したのでした。家の前を掃除してた婆さんが腰抜かしてた。

「新聞はインテリが作ってヤクザが売る」という言葉があるように、勧誘に関するトラブルは多くあります。今日のお話のようなケースはカワイイもので、脅迫まがいのものや、断ると嫌がらせされるなどの噂も聞き及びます。大抵はホモのフリして対応すれば逃げ出しますが、やはりいらないものはいらないと毅然と言うことを心がけましょう。

睡眠不足なうえに朝っぱらから自転車で全力疾走したせいで、家に帰ってからも息切れと動悸が治まらず、寿命が100日くらい縮んだ気がしました。まさに恐怖新聞だぜ。