AVに願いを(Numeri日記より) | ヌメラーのヌメラーによるヌメラーの為のNumeri日記

ヌメラーのヌメラーによるヌメラーの為のNumeri日記

おもにNumeriでお気に入りのブログ転載します。Numeri知らない人はゼヒ読んでヌメラーになりましょう。
※私が書いてるのではありませんので悪しからず(^^)/

一歩一歩、歩を進めた。

青年は殺人など犯したことはなかった。けれども、きっと殺人者の心情とはこんなものだろうと実感した。息を潜め、対象に忍び寄らねばならない。ある信念のために事を成し遂げなければならない。それは仰々しくもなく、盛大であってはならないのだ。ただ静かに、人知れず任務を遂行しなければならない。

店内に人はいない。閉店間際だけあって人もまばらだ。ゴーストタウンと化した街並みを潜り抜けるかのように青年は一歩一歩、その奥へと歩んでいった。懐かしい香りに懐かしい雰囲気、店内を流れるユーロビート風の90年代サウンドはどこか古めかしくそれでいて懐かしい。心地良いサウンドはまるでTKが逮捕されたことなど嘘のようにビートを速めた。

月は何色だと聞かれたら黄色と答えるだろう、それは太陽の光だ。アスファルトの歪みは補強工事によるものだろう。インターネットは下賎でどうしようもないだろう。この世の中の全ての事象にはそれなりの理由がある。青年がこうして息を潜めて店内を闊歩するのにもそれなりの理由があった。

その日は野獣だった。青年は野獣だった。満月を見たら大猿に変身しそうなほどに野獣であった。職場でも勃起が収まらず、スーツを突き破らん勢いで頼もしい生殖器は昂ぶっていた。これが21世紀の現代だから良かったものの、弥生時代などだったら生殖器を鎮めるための祈祷が行われるレベル。村を挙げて地鎮祭が行われるレベル。もう笑うしかなかった。

男に生まれて32年、何度かこのような経験がある。決して初めてのことではない。パンティを見たとか、ハミ乳を見たとか、ちょいブスの女性社員が私は顔はイマイチだから乳で勝負!と露出の高い服装で出社してきたわけでもない。そんなエロスなキッカケがあるわけじゃないのだ。何の理由もないのに、何のキッカケもないのに、それも整然としたオフィスで、真昼間から、突如としてエロい気持ちが昂ぶるのだ。

こうなるとお手上げだ。もうどんなに仕事をしようと頑張ってみても手につかない。Microsoft wordを開いてみても解説のイルカが淫靡に微笑む。たぶん哺乳類だからヤれるはず、と邪(よこしま)な考えが脳裏をよぎる。これではイカン、とMicrosoft Excelを開くと、縦横無尽に規則的に並ぶセルたちが、乳房の色が濃い部分、いわゆる乳首の皮膚細胞をすごい拡大した時の絵図に見えて仕方がない。とてもじゃないが仕事をする精神状態じゃなかった。

青年は歯を食いしばった。我慢した。許されるならば職場でドロローンとオナニーしたかった。しかし、サブプライムローンの破綻に端を発する未曾有の金融危機はそのような職場環境を許さなかった。職場でそのような不埒な行為に及んでいてはこのマネーウォーズを生き残れない。弱肉強食の世界だ。実際には上司の監視の目が厳しくてできなかった。怖いから。

最近は異様に職場での信頼度が低いらしく、青年は常に監視されていた。2メートルくらいの距離に上司のデスクがあって一緒に仕事をしている。この上司ってヤツが曲者で、全くジョークが通じない。取引先の人に緊急で連絡を取らなければならない事があり、上司に「彼の携帯に連絡しないさい」と命令されたことがあった。すぐさま携帯でピポパとやったのだが、上司は本当にちゃんとかけるのか厭らしい目つきで、爬虫類のような目つきで青年を監視していた。

何度かけても彼の携帯の着ウタである浜崎あゆみの曲が延々と流れるのみで、全然電話に出なかった。そこで青年は言った。

「だめっすわ、電話にでんわ」

普通なら、いいや、ここがアメリカならこの瞬間から笑いが巻き起こり、上司と打ち解けてその夜はホームパーティーだ。青年もメガネと鼻がくっついたひょうきんグッズを装備して参加するだろう。上司の奥さんも品のいい感じで歓迎してくれる。パーティーではチキンが振舞われる。上司ご自慢の男の料理だ。「これが私の娘さ、美人だろ」「もうパパったら!」上司に似ず、可憐な青い瞳の少女がシャケのパイを持ってキッチンから登場。青年は一目で恋に落ちた。っていう展開はなかった。普通に「じゃあFAX送っておいて」意味が分からない。独房で一人寂しく育った哀れな生い立ちとしか思えない。とてもじゃないがオナニーできる雰囲気ではない。青年は世の無情を憂いた。

青年は勤務時間が終わると矢のように職場を飛び出した。上司の横を風のやうに走った。早く家に帰ってオナニーをしなくてはならない。ユナントカホストとかいう大量のエロ動画蔵書を誇るサイトでオナニーしなくてはならない。今日はアレだ、面接に来たらいつのまにか淫らなことをされてします動画にしよう、あのちょっと女の子が焦っちゃって「やめてください!」とか言うのがたまらない、などと妄想を膨らましていると瞬く間に我が家に到着した。

急いでドアの鍵を開ける。焦りすぎててなかなか鍵穴に入らない。鍵穴に鍵を入れる、エッロ!と思うほどに被験者は危険な状態であった。なんとかドアも開き、一目散にパソコンへと向かう。こんなこともあろうかとパソコンの電源は常に入った状態だ。そんなに動かさなくてもいいだろって程にマウスを左右に動かし、スリープ状態から復帰させる。普段なら何てことない間なのに妙にもどかしい。早く、エロい、動画を、見せろ、早く、エロい、動画を、見せろ、気付くとハードディスクのガリガリする音にあわせてブツブツと呟いていた。

いよいよアクセスできる。恐ろしい速さでブラウザを立ち上げる。普段ならスタートボタンからFireFoxを立ち上げるところだが、焦っていた青年は適当なフォルダを開いてそこから「お気に入り」を開いてやった。1秒が惜しかった。その刹那が待ちきれなかった。

カチカチと何度もクリックする。お気に入りの中のユアナントカホストを何度もクリックする。しかし真っ白なままで何も表示されない。待ちきれずに何度も何度もクリックした。たぶん100回はした。その間もズボンとか脱いでいた。いつでも迎え撃つ体勢が整っていた。そして、ついに画面が表示される。

「ページを表示できません」

ガッデム!

どうやらサーバーが落ちてるか何かでアクセスできないようだった。他のサイト、頭の悪い女がネイルアートとか載せてるブログとかは見れたし、樽みたいな女がコスプレしてて「ちょっと露出しすぎかな」とかおぞましい写真と共に書いてて、あんた露出も何も、背中ブツブツですやん、月面やん、みたいなブログも開けた。なのでユアナントカホストだけが落ちてるようだった。

確認のため、もう一度アクセスしてみる。やはり「ページを表示できません」だった。もうダメだ。今すぐオナニーしたい。今したい、すぐしたい、砂漠の真ん中で。

青年は考えた。なんとかしてこの荒ぶる神々を鎮めなければならない。けれどもユアナントカホストは使えない。他のエロサイトという線も考えたが、適当にクリックしてたらウィンドウが100個くらい一気に開いて収拾がつかなくなった思い出が未だにトラウマで利用できない。あの「FREE SEX!!!」とかの文字が毒々しく点滅している光景は一生忘れない。

「エロDVD借りてこよう!」

青年は決意した。インターネットエロ動画の手軽さにポリシーを捨て、一線から退いて久しいレンタルビデオショップのエロビデオコーナーに救いを求めることを決意した。一体全体、このインターネット全盛、エロ動画全盛の時代にエロビデオコーナーがどうなってるのか想像もつかないが、背に腹は変えられない、青年は急いでレンタルショップへと向かった。

思えば、レンタルエロビデオの歴史とは不遇の歴史である。

話せば長くなるので極力短くするが、とにかくエロビデオは不遇であったと言えよう。長い話が嫌な人はこの段落は本筋に全く関係ないので読み飛ばしてもらって構わない。ただ書きたいだけなのだ。新しいメディアの台頭には必ずやエロの力が存在している。ビデオ、DVD、インターネット、様々な情報媒体はエロをキッカケに爆発的に普及し一般化した。エロビデオとはビデオテープ普及の牽引役であった。しかし、当時のエロビデオはとにかく高価だった。詳しい値段は分からないが、一般庶民がおいそれと手が出せる値段ではなかった。

そこで登場したのがレンタルエロビデオだ。店側がエロビデオを揃え、客は数百円の金で数日、ないしは1週間レンタルする。このシステムはヒットだった。男なんてヤツは色々な女の子のエロい姿が見たくなる生き物で、あっちのエロビデオ、こっちのエロビデオと、例えるならば花弁から花弁へと飛び移る蝶だ。その思考と嗜好と指向がレンタルビデオにマッチし、至高のシステムを作り上げた。安い金で色々な女の子を、それはさながら擬似的なハーレムだった。しかし、レンタルエロビデオの春はそう長くはなかった。安価でモザイクが薄く、過激な内容のセルビデオの台頭。売ることを前提としたビデオが幅を利かせ始め、ここからレンタルエロビデオ不遇の時代が始まる。程なくして高画質でスペースをとらないDVDが台頭してきた。多くのメーカーはDVDに乗り換えることに成功したが、ビデオの持つあの味のある趣は完全に消え去った。桜樹ルイのビデオ、再生されすぎて磨り減ってるやん、ということもなくなった。そして昨今のインターネットによるエロ動画、もはやそこにワビサビは存在しない。ただ機械的にダウンロードして再生する、ロボットでも出来る行為が毎晩繰り返されるのだ。最近の若者には心がない。覇気がない。それはおそらくこういったエロメディアの変遷が起因しているのだろう。あの、ワクワクしながら借りるビデオを選ぶキモチ、あまり借りすぎるとレジで大王とかニックネームを頂戴するかもでも借りたいというキモチ、レジでのちょっと恥ずかしいキモチ、家に帰るまでの異様な高揚、まるで恋をしてるかと錯覚するキモチ、デッキにセットするワクワクなキモチ、画面にとんでもないブスが映った時のキモチ、パッケージ嘘じゃねえか!と叫びつつせっかくだから絡みだけは見ておく。そういった経験が僕らの心を育んできた。大切なことはみんなエロビデオに教わった。それがどうだ、今の若者はユアナントカホストとかクソみたいなサイトにアクセスしてエロ動画、これじゃあ心が動かない。そこにキモチはない。無表情で心の動かない、犯罪予告とかして掴まっちゃう無職の量産だ。そんな世界は終わりの始まりだ。お前らはロボットだ。無表情でエロ動画ダウンロードしやがって。終わってる、ホント終わってるよ。と、熱く語ったところで日記の続きをお楽しみください。

現役を離れて幾月か、いったい今のエロビデオコーナーはどうなっているのか。青年は逸る気持ちと恐怖とが入り混じる複雑な心境を抱えてレンタルビデオ店へと足を踏み入れた。

慎重に慎重に、ソロリソロリと歩みを進める。地方の小さなレンタルビデオ店、閉店間際で客もまばらだ。まるで盗人のような足取りで片隅のエロビデオコーナーへと向かった。

はたして、そこにはエロビデオコーナーが存在した。昨今の御時勢を鑑みるに、コーナーごと撤去されていてもおかしくなかろうに、あの怪しげなノレンは威風堂々と存在していた。スペースこそ小さく、まるで独居老人の終の棲家のようにこじんまりとしているが、その存在感やるや全盛期そのままで、圧倒的なオーラを身に纏っていた。

青年がエロ動画にうつつを抜かしてる間も、エロマンガに夢中になってる時も、オナニー世界記録に挑戦している時も、エロビデオコーナーは確かに確かにそこに存在していたのだ。ずっとずっと存在していたのだ。きっと世界が終わってもここだけは存在するのだろう、そう錯覚するほどの安定感が確かに存在した。頬を伝う熱い何かを感じずにはいられなかった。

ゆっくりとノレンをくぐる。外界との繋がりを断ち切り、異世界へ足を踏み入れたような懐かしい感覚。薄皮状の膜を突き破ったかのような、柔らかい抵抗感、それがなんとも気持ちよかった。全てがあの日のまま、強敵(トモ)たちと命を賭して闘ったあの日のままだった。

しかし、エロビデオコーナーの中は様変わりしていた。全てがDVDに置き換わっており、さらに古いビデオテープは紙袋に入れられ「お楽しみパック」として販売されていた。それだけなら許容できるが、明らかにやる気のない陳列が見て取れた。「混浴温泉パニックGOGO!」という明らかな企画物エロDVDが「コスプレ物」に分類されているなど、分類した人間の思想を疑いたくなる陳列だった。混浴のどこがコスプレだ。

「これも時代の流れか」

このエロビデオコーナーは明らかにやる気がない。最前線で闘った事がある青年が見ると、陳列を見ただけでその店のやる気を知る事ができる。残念ながら、この品揃え、陳列、全てがレンタルエロが過去の遺物と成り果てたことを証明していた。

青年はエロビデオコーナーで切ない気分になった。それはNHKに「町おこしをはかる小さな漁村」みたいな特集で、漁村に、サカナクンという、お魚のことはマジ詳しいんだけど、一歩引いてみたらアレな人が出てたときに、怖そうな漁師が村の特産であるアワビの刺身を振舞ってやるって時に、プリップリのアワビを口に頬張ったサカナクンがいつものぶっ壊れた調子で「おいしー!あわビックリー!」って甲高い声で言ったんだけど、怖い漁師が「はあ?」ってすごい素で返していたのを見たときのような切ない感情が去来した。

現状を嘆いてばかりでははじまらない。いつだって時代は流れているのだ。とりあえず、やる気のない陳列の中からいくらかのDVDをチョイスする。現役時代だったら7本も8本も借りるところだが、今日は復帰戦、リハビリだ、特に気になった1本だけを借りることにした。タイトルは「一番搾り!アナル汁!」とかそんな感じの作品だったと思う。何がアナル汁なのか皆目分からない。

入った時と同じようにノレンをくぐりエロビデオコーナーを後にする。いよいよレジでレンタルして家に帰れば観ることができる。どうしようもなく滾ったリビドーを鎮める事ができるのだ。一体アナル汁とは何なのか、それって下痢じゃないのか、考えるのは手に持っているDVDのことばかり、このワクワク感こそが醍醐味なのだと確信しながらレジへと歩を進めた。

「よー、pato君じゃないか!」

そこには上司がいた。とにかく上司がいた。青年は動揺した。こんなプライベート空間であの爬虫類のような上司に出会う。それは予想だにしていないことだった。

上司は職場での姿と異なり非常にリラックスした表情だった。いつもの爬虫類顔とは違い、若干哺乳類に近付いたような、ハ乳類みたいな顔をしていた。それもそのはずで、上司の横には小さな娘さんが、同じようにハ乳類みたいな顔をして憮然と佇んでいた。あまりの驚きに「あわビックリ!」って言いそうになった。

「奇遇だな、こんな所で。なあに、娘にせがまれてアニメ借りに来たんだわ」

職場での彼が蜃気楼なんじゃないかしらと思うほどに気さくでフレンドリー、その事実に青年はただただ動揺した。ましてや、熊のプーさんだか無職のプーさんだか知らないけどそういった類のDVDを借りてる上司の前で「僕は一番搾り!アナル汁!を借りに来ました」とも言えず、後ろ手に隠して動揺することしかできなかった。

「オッサンはなに借りたのー?」

なんて無礼な娘っ子!舌で蝿とか捕まえそうな顔しやがってからに。というか、オッサンはないだろ、オッサンは、上司のヤツはどんな教育してるんだと思って表情を見ると、ただただニコニコ、その笑顔には将来、娘が嫁いでいく日の寂しさや憂いが少しだけ含まれていた。それがまた青年をイラつかせた。

というか、トカゲ娘、じゃないや上司の娘は、青年に興味津々な様子で、しきりに何を借りたか確認しようとする。後ろに回って確認しようとする。そんなもん確認されて読み上げられた日には、「一番搾り!アナル汁!」とか大声で読み上げられた日には全てが終わる。色々と終わる。

「ねえねえ、何借りたの、何借りたの」

しつこくつきまとうトカゲ娘。これだから子供ってヤツは恐ろしい。

「やめなさい、これから借りるんだから正確にはまだ借りてないよ」

とか言うけど聞き入れない。とにかく後ろに回ろうとする娘に、それを阻止しようと同じく回る青年、このままバターになっちゃうんじゃないかってほどに白熱の攻防戦が展開された。

見られてはならない、絶対に見られてはならない。青年が恥ずかしいとかそんな次元の話では断じてない。ただ、幼い少女の心に深く突き刺さるトラウマを与えたくないだけなのだ。

「じゃ、明日、会社で」

「おつかれさまです」

上司と別れて各々で物色する形になったのだけど、それでもトカゲ娘は離れない。青年が歩く後ろをスリップストリームの如くついてくる。その光景を上司は微笑ましく眺めている。いいから娘を止めろ。

結局、トカゲ娘を振り切ろうと陳列棚を右へ左へと逃げるのだけど、それでも諦めない。一瞬危ないシーンがあり、DVDを、「一番搾り!アナル汁!」を奪われそうになるも、なんとか死守し、逃げつつ陳列棚から適当にDVDを2枚抜き取った。

その抜き取った2枚で「一番搾り!アナル汁!」をサンドイッチ。古典的な方法だがこれが随分と効果的。上手いことに一番上には劇場版名探偵コナンのDVDが配置されていた。

「ほら、お兄ちゃんはコナンを借りたんだよ」

「コナンかー」

みたいなやり取りを経て無事にレジに到達。なんだか不満げに見守るトカゲ娘を尻目にサンドイッチした3枚を丸ごとレジに出した。

いやー、スリリングなひと時だった。青年は安堵した。それと同時にこういった危機、ハプニングこそがレンタルエロビデオの醍醐味。この一歩間違えたら奈落へと転落しかねないオンザエッジ。それらを潜り抜けて見るエロだからこそ限りなく価値があるのだ。ダウンロードなんてクソくらえだ。ユアナントカホストなんてクソくらえだ。青年はもう一度現役に復帰しよう、この荒廃したレンタルエロビデオ界を自分の手で盛り立ててやろう、そう決心した。

ピッピッ

店員が無表情にDVDのバーコードを読み上げていく。その瞬間、少し離れた場所で見守っていたトカゲ娘が、上司の下へと走り始めた。

「お父さーん、一番搾りアナル汁ってなにー!?」

その大声は店内中に響き渡った。

「なっ!」

驚いてレジを見ると、最近のレジってのはとにかく凄い、客にも見えるように金額とかを表示する画面があるのだけど、そこにはすごい無機質な感じで

「イチバンシボリアナルジル アダルト」

と思いっきり表示されていた。ご丁寧にカタカナ表記で幼女も読みやすい!クスクスと遠巻きに笑い声が形成され、店員はプルプルと肩を震わせていた。

終わった。色々と終わった。けれどもこういう恥ずかしい失敗こそ、レンタルエロビデオの醍醐味なのだ。これはダウンロードでは味わえない。青年は顔を真っ赤にして店を後にした。店内を流れる激しいユーロビートが妙に悲しかった。

家に帰り、「一番搾り!アナル汁!」を鑑賞するとオバサンが外付けハードディスクみたいなの入れられてブリブリボリボリってなってた。せっかくなので最後まで鑑賞したけど何がアナル汁なのか分からなかった。サンドイッチ作戦で一緒に借りたコナンも鑑賞し、さらにもう一枚無造作に借りたDVDも鑑賞した。

それはglobeのライブDVDで、華やかな世界。それはまるでTKが逮捕されたことなど嘘のようだった。