この間、テレビを見ていたらなんか頭の中にオガクズでも詰まってそうなアッパーパーなアイドルが出ていて、良く分からないスケベそうなオッサンのインタビューに答えていました。僕はその様子を「ああー、オガクズの中ってカブトムシの幼虫とかいるんだよねー」って感じで見ていると、そのアイドルがとんでもないことを言い出したのです。
「聞いてくださいよー!私この間、デビューしたんです!」
いやね、なんのことかわからないじゃないですか。というか、こんな見たことないアイドル最近デビューしたに決まってます。そんなこといわれなくても分かってる。インタビューしていたスケベなオッサンもそれは感じ取ったらしく、
「そうなんです、この○○ちゃん、先月デビューいたしまして!」
みたいな感じでデビュー写真集の紹介を始めたんですね。なんかオッパイがこぼれ落ちそうな、戦時中だったらそれだけ憲兵に逮捕されそうな過激な表紙の写真集でした。まあ、色々な番組でよく見るアイドルの宣伝活動ですわな。駆け出しのアイドルにしたらプロデューサーの肉便器になってでもテレビで宣伝したいものです。そんな感じでまんじりと見ていると、ニコニコしていたアイドルが突然口を開いたのです。
「違うんです!私は確かに先月デビューしたんですけど、それとは違うデビューをしたんです!」
いきなり何を言い出すかと思ったんですけど、それは画面の向こうの面々も同じようで、どうも予定になかった発言のようでスタジオ内は騒然、このアイドルが何を言い出すのかと固唾を飲んで見守っている感じでした。
もしかしたら、この頭の弱そうなアイドルのことだ、いきなり「アナルファックデビューしちゃいました!」とか言い出すのかもしれない、くぅーカワイイ顔してやるじゃねえか、みたいに僕も僕で気が気がない状態で次の彼女の発言を見守ります。一体、彼女は芸能界デビュー以外に何にデビューしたんだ。是非ともアナルファックデビューか浣腸デビューであって欲しい!もっと過激でもいい、ワンパクでもいい逞しく育って欲しい。
「実は私、先日、コインランドリーデビューしたんです!」
いやいや、なんですかこれ。え、なんですか。安いシャブでもやってんの?いやね、こうなんていうか、コインランドリーのドラム内でアナルファックするとかじゃないでしょ。どっかの客が忘れていったパンツかぶっておセックスとかそういった類のものじゃないでしょ。なんか普通にコインランドリーで洗濯した、すごい感激した、みたいな話をしてるんですよ。
別にそういった類の話をするのは悪いことじゃないですよ。初めてコインランドリーに行ってコインランドリーデビューした、いいじゃない、とてもいいじゃない。そういったことにいちいち感動できる、そういう女の子はカワイイですよ。でもね、それを公共の電波を使って言うことか。
「すっごいんですよ!大きな洗濯機がグルグル回ってて!」
いやいや、そんなのどうでもいいですから。そんなの喋ってる暇があるのなら片乳の一つでも出せと。平日の昼下がりにテレビを見ながら激しい憤りを感じたのでした。
しかしここで立ち止まって考えてみて欲しい。どうしてあのアイドルは公共の電波であのようなことを口走ったのか。極論を言ってしまえば、彼女は自分の芸能界デビューを宣伝するよりもコインランドリーデビューをした興奮を全国民に知らせたかったということなのだろう。最初こそは、このジャリタレントが!オッパイ揉ませろ!くらいに憤っていたけど、よくよく考えると彼女の発言は思っていた以上に重くて深い。
世の中には数多くの事象がある。たぶん、今ここを見ている人の目の前にはパソコンがあるし、横を見ればエロ本があると思う。エロいDVDもあるだろう。その裏側には盗んできた女物の下着とかが、匂いとか嗅ぎすぎて変色した形で存在していると思う。その横の棚には修学旅行で買ってきた意味わからない土産物が置いてある。そして君の部屋の前にはお盆に乗せられた夕食が置いてあって、たぶん君の大好物の生姜焼きだ。で、下の階では母親が「正夫ちゃん、早く就職して」と泣いている。早くお母さんを安心させてあげなさい。
ちょっと考えただけでも多くの物が存在し消費されていくことがわかる。そして、日本は古来より、それら全ての物に魂や霊魂、何らかの意思が宿っているというアニミズム的考え方を定着させてきた。八百万の神々やら九十九神などその代表例とも言えるだろう。
長年頑張ってきた針を豆腐やらの柔らかいものに差して労をねぎらってあげる針供養やなんかそういった考えの現れなわけなんですね。昔の人は万物全てに神が宿っていると考え、それはそれは大切に大切に扱ってきたのです。大切に扱わなかった時、その思いは怨念に変わり妖怪化する、そうやって様々な妖怪が作られていったのです。
それが今やどうですか。あらゆる物が溢れ、いらなくなったら簡単に捨てられ消費されていく社会。恵まれた豊かな日本において万物に魂が宿っているという考えは忘却の彼方に消え去ってしまった。僕も僕で、家の水道が止められてて洗濯できない!って時に、毎日コンビニで新しいTシャツを買っては汚れたら捨てるというライフスタイルを繰り返しており、Tシャツの神は毎日怒っていたと思う。コインランドリー行けよって怒って妖怪化していたと思う。
そうやって万物を大切にすることを忘れた現代、そこで物を大切にするってどういうことだと思いますか。大切に扱う、大事に使う、そんなの当たり前ですが、実はもっと重要なことがあるのです。下の例を見てみましょう。
「ねえねえ高志、今日は何の日だか知ってる?」
「うーん、海の日は終わったし、原爆の日とかはもっと先だし・・・なんだろ」
「もう!忘れたの!」
「メンゴメンゴ!」
「もう知らない!」
「芳江、そんなに怒るなよ。ごめん、何の日だか教えてよ」
「ほんとに覚えてないの?」
「うん、ごめん、全く」
「もうバカバカ!」
芳江はぷーっと膨れてベッドの布団に包まってしまった。なんだかなあって思いつつも何の日だっけ、文房具屋が勝手に決めた三角定規の日とかだったら絶対に分からないぞと思いつつタバコを吸おうとベランダに出た。
「あ、いけね、タバコ切れたや」
いつも買い置きのタバコを置いてある棚まで取りに行く。まだ布団に包まってふてくされている芳江の横を静かに通り過ぎて棚まで辿りつくと、そこには何かピンク色の小さな手紙が置いてあった。
「高志へ。なんだか照れくさいから手紙に書くね。こんな私と付き合ってくれてありがとう。覚えてる?私が元カレのことで悩んでいたら高志は言ってくれたよね、お前が元カレとしたキスの回数なんて1日で追い抜いてやる、1年後には100万回キスしてやる、だから付き合おう、って、すごく嬉しかった。私のこと気遣っていつもベランダでタバコ吸うよね、そうやって大切にしてくれるところが嬉しい、大好き。今日は付き合い始めて1年目の記念日です。芳江」
そうか、今日は1年目の記念日だったのか。高志はそっと手紙をポケットにしまいこむと芳江の所に駆け寄った。ふてくされて布団に包まったまま眠ってしまった芳江にそっと100万回目のキスをした。まるで二人を祝福するかのようにどこか遠くで花火の音がした。
なんていうね、もう世の中の女が全部山本モナになって男が全部ニ岡になって五反田のラブホテルに行けばいいのにって感じざるを得ないんですけど、こういうのってあるじゃないですか。こういう女ってホントうざったいんですけど、そうやって「初めての日」「始まりの日」を大切にする、いうなればデビューを大切にするって風潮があるじゃないですか。
それこそ、恋人同士がその関係を大切に思うあまり始まりを大切にするんでしょう、もちろん、その過程や内容なんかは当たり前に重要なんですが、それでもデビューが大切である、そういうことなんだと思うんです。
じゃあ、最初の話に戻りますけど、万物を大切にする場合どうするか。そりゃああらゆる物を大切に扱うのはモチロンなんですけど、それと同時に始めてのデビューを大切に思っていなきゃいけないんです。
アナタは自分が始めてエロ本を読んだ時のことを覚えてますか。初めてコーラを飲んだ日のことを覚えてますか。初めてブラジャーをした日のことを覚えてますか。初めて携帯電話を持った日のことを覚えてますか。初めてインターネットをした日のことを覚えてますか。初めてNumeriを読んだ日のことを覚えていますか。そう、アナタにとって大切なものほど始めての日、初めての時、デビューのこと覚えているのです。逆を言うと、デビューのことを覚えてないものってのは大して大切じゃないんだ。
それを踏まえて冒頭のアイドルの話を考えると、おそらく彼女はこの物が溢れる物欲社会に警鐘を鳴らしたのだと思う。恵まれすぎた僕たちは便利であることに感動しなくなってしまった。でも実際にはそこにある物が存在するのも、アナタが存在するのも全てが有難いことなのだ。だから私は何でもデビューと称して覚えていようと思う。コインランドリーに初めて行ったこともコインランドリーデビューとして記憶に残し、ずっと大切に思い続けていきたい。そういう意思の表れだと感じ取った。
世の中で重宝されるデビューなんてAV女優のデビュー作くらいだ。それすらもデビュー作はソフトな内容が多く、女優の男性経験などをイチャイチャしながら聞きだすインタビューが多く、抜ける内容でないことが多いので僕は嫌いなのだけど、もっとずっとあらゆる物に対してデビューを意識する、そんな社会でもいいんじゃないだろうか。
先日のことだった。
職場の飲み会というか食事会というか、まあ、今まで生きてきた中で13番目くらいに退屈な時間を過ごしていた時に、ひょんなことからキャバクラの話題になった。どうも同僚の仲にキャバクラ帝王の異名をとる豪傑がおり、その彼のキャバクラ談義に華が咲いていた。
僕は恥ずかしながら31歳のこの歳、今度8月に32歳になりますけど、この歳になるまでキャバクラというものに行ったことがなかった。話に聞くところによると綺麗で高級感溢れる店内で綺麗なお姉さんがこれまた綺麗なドレスを着て、楽しく、時にちょっとエッチな会話をしながら美味しいお酒を飲ませてくれるところらしい。
帝王曰く、上手く事が運べばキャバクラのお姉さんと仲良くなることができ、そこでまあ、いわゆるおセックスというスポーツに勤しむこともできるし、そのまま仲良くなって2人で愛の短歌を詠みあげることも可能らしい。なんとも素敵な桃源郷であると聞き及んでいる。
そういった帝王のキャバクラワンダーランド論を興味津々で聞いていた僕にある種の想いが去来した。今日、僕はキャバクラデビューしよう、この飲み会の後にキャバクラデビューをしよう、と。今日のこの日は記念すべきキャバクラデビューの日、この日のことをずっと覚えていよう、そしてキャバクラをずっと大切に思っていこう、そう決意した。
キャバクラデビューにあたり、キャバクラ帝王についていって色々とご教授していただくのが手っ取り早いのだけど、それはいささか危険な気がした。なにぶん、彼は途方もないキャバクラ帝王だ、いきなり上級者向けのハイレベルなキャバクラなどに連れて行かれたら何も出来ないうちに終わってしまうだろう。それでは悲しきデビュー戦になってしまう。免許取立てのAT限定の女子大生がいきなりパリダカールラリーに出場するようなもんだ。最初はもっとソフトな展開がいい。
僕は、同じく同僚でキャバクラに行った事がないという男に狙いを定めた。彼もキャバクラに興味津々らしく、帝王の話を口を半開きにさせて聞き入っていた。
「なあ、この後キャバクラにいかねえか」
彼にコッソリと耳打ちする。彼はしばらく考えた後、無言で親指をグッと立てた。新しい友情が始まった記念すべきデビューの瞬間だった。
さて、飲み会も終わり、繁華街に2人で佇む僕と同僚。煌びやかなネオンが眩しい風景に活気ある呼び込み達。僕らの胸は期待で破裂しそうだったのだけど、実はここからがかなり難しい。なにせキャバクラ素人の僕達だ、どの店に行っていいのか全く分からない。下手な店を選ぼうものならそれこそ大切なデビュー戦が台無しになってしまう。
「どの店にしようか」
「呼び込みの人に案内してもらった方がいいんじゃないだろうか」
とにかく、いきなりダイレクトに店に行くのは怖いので街角に立っている呼び込みの人に紹介してもらおう、ということに。この繁華街は普通に歩いているだけで「キャバクラどう?」と怪しげな人間が話しかけてくる場所なのでそんなに苦労はしない。僕らは信頼できそうな呼び込みを探した。
「あの人にしよう、あの人なら良い店を紹介してくれそう」
と同僚が何を根拠に言ってるのか全然分からなかったのだけど、彼が指差す方向を見てみるとそこには見るからに怪しげな男が。ほら、詐欺師とかっているじゃないですか。たまに詐欺師がテレビの取材か何かで詐欺の手口を得意気に語ってることとかあるじゃないですか。もちろんモザイクとかかかってて顔は分からないんですけど、特殊な処理でモザイクを外したらきっとこんな顔してるんだろうなーって感じのオッサンが佇んでいるんですよ。
いやね、コイツのどこが信用できるんですか。どこに絆があるんですか。コイツについていっても不幸な結末しか見えない。けれどもまあ、同僚が何かに憑依されたかのようにそのオッサンを推すので仕方なく紹介してもらうことに。
自分達はキャバクラデビューであること。そのデビューを大切に思っていること。そして何より素晴らしい店を紹介して欲しいこと。包み隠さずにオッサンに話しました。するとオッサンは僕らの熱い思いに感化されたのか、
「よっしゃ!とびっきりの店を紹介したるわ!」
と案内してくるじゃないですか。ああ、この人に話しかけてよかった、人間、魂で話しかければ分かってくれるものだ。この人のおかげで僕らは最高のキャバクラデビューを飾れそうだ。僕はこのデビューを一生大切に思い続けるよ。感動のあまりオッサンの後ろを歩いているうちにウルッとくる場面も。
「このビルの4階だ。店のほうにはもう連絡してあるから」
移動中、どっかに携帯電話かけてると思ったら店に連絡していたのか。なんという手際の良さ、なんという思いやり。僕ら2人はオッサンにお礼を言うと、二人で小汚いエレベーターに乗り込んで4階へと向かった。
エレベーターの中で様々な想いが交錯する。帝王のアドバイスによると、どうもキャバクラでは会話が重要らしい。キャバクラ嬢を喜ばせる極上の面白エピソード、それでいてほのかにエロい会話がベストらしい。そこでグッと掴みつつ、その後のエロスな会話にシフトチェンジする。言うなればローギアからシフトアップしていくイメージ、キャバクラの会話とはマニュアル車の運転だと豪語していた。
どのような会話でキャバクラ嬢を喜ばせるか。エレベーターの中で考え抜いた僕はイカ釣り漁船の話をしよう、と思い立った。子供の頃、イカ釣り漁船に乗せてもらった面白エピソードを話そう。そこでウチの親父が船に酔ってゲロ吐いた話とか、それでも船に酔ってない、酒に酔ったと言い張っていた話とかしよう。これで女の子は大喜びのはずだ。
そして、このイカ釣り漁船の話は実にオールマイティで、イカ→イカ臭い→精子といった感じでエロスな会話に持っていきやすい。昨日、シコっちゃった!とか極めてナチュラルにそっち方面の話に持って行きやすい。こうなればこっちのもんで、キャバクラ嬢もすぐにその気に。子宮がジンジンしちゃうとか言い出すに決まってる、よし、イカ釣り漁船の話で勝負を賭けよう。
チーンという音と共にエレベーターのドアが開く。エレベーターの目の前がすぐに店の入り口になってるみたいで赤い絨毯と重厚なドアが目の前に飛び込んできた。
ここがキャバクラ。この中では落ち着いた雰囲気の中で女の子と会話を楽しみ、酒も楽しむ、そんな重厚な時間が流れているのだ。学生なんかが居酒屋で大騒ぎして飲むのとは違うアダルトで落ち着いた時間がそこにあるのだ。シックな音楽が流れる店内、女の子はそっとグラスを傾ける、どうやら僕のイカ釣り漁船の話に聞き入ってるようだ。カランカラン、グラスの中の氷が崩れる音がする、もう言葉は要らない。どんな高級酒よりも君に酔ってしまいそうだ。
そんな世界が待っているキャバクラ、いよいよデビューの時、僕と同僚は顔を見合わせ、いよいよ重厚なドアを開いた。
「イラッシャイマセー!」
入店と同時にサンバのリズムが鳴り響き、本当に鳥みたいな格好した女の子数人にもみくちゃにされた。意味が分からない。
「いや、あの、ちょっと・・・」
と僕も同僚も焦るのだけど、サンバのリズムは止まらない。なんか違う、この店は違う。こんなのキャバクラじゃない。
「デアエタコトニカンシャー!」
見ると鳥みたいな衣装を着た女性達は日本人じゃないようで物凄い片言の言葉を話しながら僕と同僚をもみくちゃにした。
なんか、店内には他にも客がいるのだけど、僕と同僚がもみくちゃにされる様子をヒートアップしながら見守っていた。
「いや、あの、ちょっと、イカ釣り漁船が・・・」
とか何とか抵抗するものの全く意に介さない女たち。同僚なんかドラクエの話をするつもりだったらしく、「ロトの勇者」とか訳の分からないことを言ってた。
いつのまにかあれよあれよという間に店内なステージみたいな場所に連れて行かれてしまい、スポットライトが異常に眩しいわけの分からない環境におかれる2人。ボス格の鳥みたいな外人がなんかマイクでアナウンスしていた。何語なのかも全く分からないのだけど、どうやら僕らを祝福してくれている様子。それを受けて他の鳥とか観客もヒートアップしていた。ってか観客も東南アジア系の外人ばっかりだった。
で、何故か、僕の方にマイクを向けて何か喋りかけてくる。何語なのかも全く分からず、そもそも、なんでこんな状態になってるのか検討もつかず、チラリと同僚の方を見ると泣きそうな顔をしていた。
「ツギハ イツ キマスカ?」
言葉が分からないのを察したのかボス格の鳥が片言の日本語で話しかけてくる。ああ、もしかしてこれはこういった店にデビューした僕らを祝ってくれてるのか、それで、気を良くして今度はいつ来てくれるのか聞いているのか。
もう二度とこんな店に来るのは御免こうむりたいのだけど、そこはステージにまで上げられてしまったんだ、外人並みのリップサービスですぐ来るよ、と言いたいのだけど、さすがに明日来る、とか言ったらすごい言い過ぎなので月曜日くらいに来ます、と言おうと決意。
しかし、気が動転してしまい、何か英語を話さなくてはいけない!と見当違いなことを思いつめてしまい、月曜日ならいいよ的な感じでマンデーとか言おうとしたら緊張で噛んでしまい、
「マンモグラフィ!」
とか訳のわからないこと言ってました。乳がん検診してどうする。女性の方は定期的な検診をオススメします。
しかしながら、何がどうなったのか、その乳がん検診の言葉を受けて店内がヒートアップですよ。ウオーッて感じにヒートアップ。毎年死者が出る激しい祭みたいにヒートアップ。次々にステージによってきて僕ら2人に酒をぶっ掛け始めるんです。まるでセリーグに優勝したみたいな状態になってた。
もう揉みくちゃにされながら酒ぶっ掛けられて、それでもなおキャバクラでの上質な会話を諦めていなかった僕は「イカ釣り漁船が・・・」とか言ってた。
こうして嵐のような1時間が終わり、終始会話することすら許されない雰囲気で酒まみれの格好で鳥達のダンスを眺めていた僕と同僚。帰り際にはぶっ掛けられた酒の代金や、何故か「出演料」とかいうものまで計上されており、一人2万円くらい徴収されました。
酒まみれで嫌な匂いをプンプンさせながら繁華街に佇む僕と同僚。
「ぼったくられちゃったね」
「うん、俺、もう二度とキャバクラには行かないよ」
このデビューの日を一生忘れることなく大切にいきていこうと決意したのでした。
デビューとはスタートのことです。どんなことでもデビューがなければ始まりません。そのデビューを大切に心に刻み付ける事こそが、その事象を大切に思うことなのかもしれません。どんなことでもいい、今日は○○デビューした日、そうやってあらゆることを大切に思い、多くのことを大切に思う、そういう生き方も悪くないんじゃないでしょうか。
タクシーに乗って帰ろうとした僕と同僚、酒臭い、服が酒だらけでシートが汚れる、という理由で初めて乗車拒否されました。えへっ、今日が乗車拒否デビューの日だね、と笑いながら、二人でコインランドリーに行き、上半身裸になって酒だらけの服を洗濯したのでした。
この日が僕と同僚2人でのコインランドリーデビューの日です。