現生ツノガイ標本整理
悪天候の週末、浜歩きを諦め、以前から構想していた標本整理作戦を行った。
日本近海産の現生ツノガイ標本。
ニシキツノガイ(Pictodentalium formosum)。和歌山県産。
マルツノガイ(Pictodentalium vernedei)。和歌山県産。
ヒラツノガイ(Compressidentalium hungerfordi)。上がフィリピン産、下が遠州灘沖産。
ヤスリツノガイ(Fissidentalium yokoyamai)。高知沖産。
紙製の殻口ホルダーを発泡スチロールボードに接着。
その上から、ホルダー位置に切れ込みを入れた脱脂綿を被せる。
殻口側をホルダーで固定し、殻頂側をテグスで固定した。
日本近海産の標本を固定したボードをバレンタイン・チョコの紙箱(実に丈夫だ)に収めてストッパーを接着した。
プラバンで透明カバーを作製。重ねた紙箱と蓋の隙間に差し込んで固定するようにした。
接着に使った木工用ボンドが十分乾いてからカバーを装着して完成する予定。
フィリピン産ヒラツノガイは市販の標本箱に収めた。
ところで、ニシキツノガイ、マルツノガイ、ヒラツノガイの学名に関するネット情報は錯綜しており、いずれも属名がFissidentaliumとなっていることがある。
以下のサイトによると、例えばマルツノガイやニシキツノガイは、波部(1977)では、それぞれFissidentalium (Pictodentalium) formosum、Fissidentalium (Pictodentalium) vernedeiのように属名が並記されていたが、波部・奥谷・西脇(1994)においていったん全てFissidentaliumに統一され、さらに奥谷(2000)において、Pictodentaliumに再分類された。
・日本近海産ベントス既知種と文献リスト(不完全燃焼版 2018) Dentaliidae Children 1834
ヒラツノガイについても同様に、Fissidentalium (Compressidentalium) hungerfordi [波部(1977)]、Fissidentalium hungerfordi [波部・奥谷・西脇(1994)]、Compressidentalium hungerfordi [奥谷(2000)]のように変遷した。
一方、シンカイフトツノガイ(Fissidentalium horikoshii Okutani, 1982)は、奥谷(2000)でもFissidentalium horikoshiiとされている。和名にニシキツノガイの別名「フトツノガイ」を含みながらヤスリツノガイ属に含まれることになる。
ちなみに、縦肋の数をざっと数えたところ、マルツノガイが42、ニシキツノガイが32、ヤスリツノガイが27だった。一方、シンカイフトツノガイの縦肋は70~80とされている(奥谷喬司:三陸沖の海棚上から得られたツノガイ類の1新種シンカイフトツノガイ, VENUS, 41(1)(1982),1-4.)。やっぱり、もとろんさんの指摘のように、望来・古潭の化石ツノガイを同定するには、縦肋の数を確認するのが手っ取り早いようだ。










