ジェンダー平等の真実 | ひらめさんのブログ

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メランコリー親和型鬱病者で理屈好きな私の思うところを綴ります。

このあいだ「異論と”郷に入っては郷に従え”」を書いたが、ブロゴスに関連するような記事があった。

 

 

元防衛大臣の稲田朋美氏が同期当選の仲間とともに議員連盟「女性議員飛躍の会」を立ち上げると、『失望した』『左に転向したのか』という批判や罵倒の嵐だというのだ。保守の論客として名高い稲田氏が私の定義する新参者には相応しくはないが、自民党内でのこの立ち位置はやはりそれに該当するのだろう。
 
う~ん、だが、これは女性活躍云々の問題ではなく、クオータ制に批判があるように思えるなあ。コメント欄にもそんな意見があるし、私もそれに同意する。新参者問題には違いないが、この解決の方向性は自民党には相応しくないだろう。先日テレビを見ていたら意外にも橋下徹氏がクオータ制を口にしていたので維新なら通る意見かもしれない(私的には評価を下げたが)。
 
この女性政治家の少なさと言えば、世界経済フォーラムの掲げる「ジェンダーギャップ指数」が思い浮かぶ。日本が153ヶ国中121位という下位で、このままではいけないという論調で語られるあれだ。しかし本当にそうだろうか? 9位というかなり上位にルワンダが入っている。1994年フツ族による国民の1~2割に及ぶ犠牲者を出した虐殺のあった国である。もちろんツチ族女性への組織的な強姦もあった。男女格差どころの話ではない。
 
ルワンダはこの後、女性議員にクオータ制を導入してこの「地位」を得た訳だが、こんなうわべの格差是正にどれほどの意味があるというのか。それとも世界経済フォーラムという「意識高い系」が有難がるブランドが欲しいのか? こんな権威主義に付き合わされていることをもっと伝えて欲しいものだ。ねえ池上彰さん。北欧が上位を占めていることもブランド力を担保させてはいるが、その北欧の男女格差の実体だって我々は知らないではないか。
 
一昔前、行き過ぎた平等意識が運動会の競争でみんな揃ってゴールとかやって散々批判された。それが本当のことだったのかどうかは知らないが、結果の平等ではなく、機会の平等こそが求められるべきだと確認されたはずではなかったのか。それを今頃蒸し返す学習しない(出来ない?)意見というのはどこから湧いてくるのだろう。こんなことからも人類はそう簡単にアップデートなんてしないことがわかる。
 
なお、冒頭の稲田氏の名誉のために言っておくが、氏の案は候補者段階でのクオータ制で一応は機会の平等を目指しての提案である。リンクを開いていない人には早合点の人もあったのではないだろうか。そしてリンクを開いた人の何パーセントかも読解が十分でなかった人もいるかもしれない。Fランク大卒の掃除夫でも心配になってくるのだが、あなたは大丈夫だっただろうか?