こんにちは、M&A会計士の澤村です。


一つの考え方として、もはや市場は純資産を株式評価の判断基準にしていないという見方もあります。


なんどか、このブログでも取り上げているように、上場会社同士のM&Aにおける株式評価では、DCFやEBITDAが主流となっており、純資産法による評価は無視されているケースが多く見受けられます。


ただ、これはあくまで、M&A目的で投資銀行等が算定したものであり、算定例で純資産が採用されていないからといって、通常の株価形成において純資産が完全に無視されていると結論付けるには、早いかと思います。



こんにちは、M&A会計士の澤村です。


ひさびさの連続投稿です。やはり、あちらで無駄につぶやくより、ブログのほうが生産性が高いような気がしますが、まあ、向き不向きというのもあるので・・・


さて、PBR考その3ですが、まあ、議論の前提として基本的に市場はある程度正しいという考え方によります。


もちろん株式市場にはビューティーコンテスト的な性格もあり、需給バランスによって株価が形成されるという側面があるのは確かですが、それでも株価形成の基礎は、ファンダメンタルにあるというのが、私の基本的思想です。


ファンダメンタル関係ないんだったら、財務諸表が適正である必要もなくなっちゃうんで、公認会計士としては商売あがったりなわけです。


というわけで、公認会計士という職業のレーゼンデートルを否定するわけにもいかないんで、ファンダメンタル重視派です。


ただ、市場絶対主義者ではなくて、市場も時には間違うが、全体的なトレンドとしてはそんなに間違わないっていうスタンスです。


まあ、この本の考え方に近いと言えるでしょう


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さて、そうした前提をもとに、議論を進めていこうと思います。

こんにちは、M&A会計士の澤村です。


上場会社の半分もが、PBRが1を切っているという状況はどのように考えればいいのでしょうか?


これが、一昔前、私が会計士になりたてのころ、すなわち会計ビッグバンが始まる前でしたら、会社の帳簿純資産が信用できず、含み損の状況にあると市場が見ていると考えることもできたでしょう。


しかしながら、あらためて説明するまでもなく、ビッグバンのおかげで、現在の日本の会計基準は、こうした含み損を隠すことは困難になりました。


連結会計の強化により、グループ会社への損失の飛ばしは減少しましたし、退職給付会計により、退職給付債務の積み立て不足は露わになりましたし、金融商品会計の導入により有価証券も時価評価されています。不動産についても、減損会計の導入により少なくとも赤字部門の含み損失は顕在化しました。


会計ビッグバン導入前と比べて、日本の上場会社の財務内容は極めてクリアになったと評価してよいと思います。


それでは、なぜ株価が純資産を下回る会社がこのように多くなっているのでしょうか?