綺羅星!SF会計士の澤村です


いや、ちょっと興奮してます。


30年も前のSF作品である


星を継ぐもの (創元SF文庫)/ジェイムズ・P・ホーガン
¥735
Amazon.co.jp

を読了したところなのですが


スゲーです。引き込まれました。久しぶりに心の底からワクワクする作品です!


これだけワクワクしたのは虐殺器官以来といっていいでしょう。



舞台は、今から20年先の世界


月面調査時に赤い宇宙服を着た人間の死体が発見されるのだが、その死亡推定時期は、約5万年前!


というミステリー的な謎を説く形で物語は進行していきます。


謎を解く主人公は、原子物理学者のヴィクター・ハント


いやーこのハントがいいんです。探偵じゃなくて、科学者として、しかも、彼一人で問題を解決するのではなく、物理学、生物学、言語学、数学というありとあらゆる分野の科学者をまとめていく存在として、活躍します。

世界トップクラスの優れた才能をもっている各科学者も、それまではタコつぼ的に自分の専門分野だけしかわからない限界があったのが、彼の統率によって、一丸となって謎の解明に当たっていきます。


少しずつ謎が明らかになる一方、また新たな謎を生むという展開に非常に引き込まれます。


いやー、実は私、ティーンエージャーの時、宇宙少年でもあったのですが、理系に進むとタコつぼ的な研究となってしまい、全体が見えなくなるのが嫌だなあと思って、文系を選択したという過去があるのですが、

もし、そのころこの本読んでいたら、彼のように理系で自分の専門分野も持ちつつ、全体像をとらえて、プロジェクトを統括していくという方向があるんじゃないかと、理系の道を走っていたかもしれない。


まあ、今の仕事も、自分の専門分野を持ちつつ、他の専門家も統括して、プロジェクトにあたっていくという意味で、面白いんですけどねw


SFとしての面白さ、ミステリーとしての面白さ、プロジェクトものとしての面白さを兼ね備えた非常に優れた作品です。


是非是非一度読んでみてください!

はてなブックマークに追加この記事をはてなブックマークに登録

綺羅星!オタク会計士の澤村です。


いやあ、日経にアニメの1面広告が載ればやっぱり触れなきゃいけないだろうということで・・・


今朝の日経見ました?


TIGER&BUNNYという来年4月からスタートするアニメのキャラクタープレイスメント協賛者募集!という一面広告です。


何の広告かというと、アニメのキャラクターに広告を載せるので、その広告スポンサー募集という面白い企画です。野球で言うと、阪神のユニホームにジョーシンの広告が載っている感じですね。


お問い合わせはアサツーディーケーまでということですので、ホントのスポンサー募集広告です。ちなみに、掲載可能個所は42か所とのこと。


これまでゲームとかでこうした広告を取り組んだのは見たことあるけど(たとえば、MGSでの大塚製薬の宣伝とか)、アニメでかつキャラクターに直接というのは初めての取り組みなんじゃないでしょうか?


で、この作品、完全オリジナルなんでしょうかね?制作はガンダムシリーズのサンライズ、監督は、さいとうけいいちさん、脚本は西田征史さん、音楽が池頼広さん、キャデザが桂正和さん


キャデザがアメコミ風だなあと思ったら、ウィングマンやアイズの桂せんせーじゃないですか!そういえば、アメコミ好きでしたよね。



とまあ、こうかくと、ただのオタクネタになるんで、少々ビジネスチックな話をすると、今、アニメビジネスって大きな転換期にあるんですよね。


テレビ放送のビジネスモデルは、コンテンツを作って、それを見る人向けのスポンサーから広告料をとるってが基本なんですが、深夜枠アニメは、違うんですよね。放送枠をアニメを作っている側が買い取って、放送してもらうっていう形です。なんのため、そういうことをしているかというと、そのアニメのDVDを販売するためなんです。要は、テレビ放送自体が広告宣伝みたいなとらえ方です。なもんで、深夜アニメのCMは、そのアニメのDVDのCMのみ!みたいな不思議な状態になっていたりするわけです。


ところが、そのビジネスモデルが厳しいことになっています。昔だったら、ビデオ録画じゃ画質悪いんで、DVD買うっていう心理もあったのですが、今や地デジでかつ高画質の録画が可能で、それをブルーレーに焼くってのもできるんだから、わざわざ買う必要がないんですよね。それに、見落としていた話題作とかでも、ユーチューブなどでの違法な投稿も見放題だったりするし、この不況の中1枚何千円もするDVDをそうそう買ってられない。さらに少子高齢化で10代~20代の若い層の人口自体が減少している。


とうことで、最近のアニメビジネスは、この状況を打開すべく試行錯誤を続けています。


たとえば、最終話だけを放送せずに、DVDだけにする(化物語とか)、放送では規制されている部分をDVDではオープンにするとか(例を書くと人格が疑われるので自粛)。

あと、最近はやりなのは、映画化ですね、ハルヒとかけいおん!とかの大人気作品だけじゃなくて、そこそこコアな人気のある作品(なのはとか、ストパンとか)でも映画化が盛んになっています。映画だと録画するわけにいかないんで、気に入った作品だとDVDで買っちゃうんですよね。

オリジナル作品への回帰ってのも、この流れなんでしょう。漫画やラノベ原作作品が主流になる中、オリジナルをアニメ化で押さえてから、コミック化やノベライズといった展開を図るという形です。オリジナルの権利を持つため、版権収入の確保がしやすい半面、ヒットするかどうか読みにくいというリスクがあります。


こうした中、今回の日経広告は、スポンサーからの収入をもとにコンテンツを作るという意味で、ある意味原点回帰的なものな試みといえるのかもしれません。ただ、深夜放送枠で、かつ、オリジナル作品ということで、スポンサーニーズに応じるだけの視聴者が得られるのかというのが読みにくいところでして、どういった価格付けになるのか、そもそも42か所も集めることができるのかといったところが、興味深いところです。



はてなブックマークに追加この記事をはてなブックマークに登録

こんにちは、M&A会計士の澤村です



今日は、先日の商事法務に載っていた最高裁で出たとある株式評価を巡る判決について


事件の詳細は商事法務とか見てもらったらいいのですが、乱暴にまとめると、



・子会社株式を持っている少数株主から、当該子会社株式を買うにあたって、


・外部の専門家からの評価書を得たのだけど


・実際の買取価格が、その評価書の示すレンジより高い値段だった


という事案でして、その高い値段になった背景としては、


・その少数株主は事業上の重要な取引先で


・その株を持ってもらうに際しては、こちらからお願いしていたので


買い取りに際して、その少数株主で譲渡損がでるような価格だと、取引関係に影響が出るので


・少数株主の取得原価で買い取ったが、その取得原価は、第三者の評価レンジを上回るものだった


というやつです。


高裁で、そうした価格で買い取った取締役に責任ありとの判決が出たのですが、最高裁では、経営判断の範囲内であり、問題なしとの結論になりました。


で、私、個人的な感想としては、


妥当な判断じゃなイカイカ娘


と思うわけでして


株式評価の専門家がこう書いちゃうと身も蓋もないのだけど、専門家が算定した価格に絶対従わないといけないかというと、そうとは限らないよねっていう判決として重要な判決だと思います。


 じゃあ、専門家による評価に意味がないのかというとそういうわけじゃなくて、専門家の見方なども参考にしつつ、十分な検討を重ねたうえでの経営判断であることが重要なのだと思います。要は、十分な検討を行ったかの判断材料の一つとして専門家の評価も参考にしたかというのがあるのであって、専門家の評価にしたがうことが、十分な検討をしたことを意味するわけじゃないということです。


 ちょっとここからは、判決の趣旨からはずれてしまう議論になるのだけれど、そもそも論として、絶対的に正しい評価なんてものはなくて、あくまで、こうした視点で見ると、こんな価格になりますよという性質のものであって、たとえば、コストアプローチ、インカムアプローチ、マーケットアプローチによる評価結果がバラバラになるのもよくあることだし、各アプローチごとの評価をレンジで出していたとしても、それはあくまである程度の目安なんですよね。たとえば、DCFで割引率を±1%のレンジで出すのと、±0.5%のレンジで出すのと、どちらが正しいかといわれても、答えがあるわけじゃないんですね。


 さらにずれた議論をすると、評価結果はピンポイントで出すべきか、レンジで出すべきかという議論もあって、ピンポイント派の論拠として、「レンジで出してしまうと、取締役の意思決定の範囲を拘束してしまって、スムーズな意思決定の妨げになる」という意見がありまして、それはそれでなるほどなと思うわけですが、かといって、全然違う視点の評価であるコストアプローチとインカムアプローチの算定結果を平均することに意味はあるのか?というのが、レンジ派の反論でありまして、今回のようにレンジから外れてもOKの判決が出ると心強いなとも思ったりするわけです。


 もっとも、今回の判決は、取引先との今後の関係との比較衡量という観点があるわけで、会社全体のビジネスにおけるディール自体のサイズの問題もあるでしょうから、なんでもかんでもレンジ内から外れてOKと言っているわけではないのですし、私自身もあり得ない価格での取引を肯定するものでもありません。全体的な比較衡量の問題とするならば、従わないことによる影響も程度定量化するというのも大事なんじゃないかなあとも思います。難しいけどw

 しかし、こうした問題、専門家としては判例の積み重ねが欲しいと思う反面、訴訟が多いのも嫌だなと思う今日この頃でゲソ。ゲソ


はてなブックマークに追加この記事をはてなブックマークに登録