お久しぶりです。M&A会計士の澤村です。

 

今回は、東芝の非公開化について

 

まずは、去年の夏に出ていたこちらの記事

 

 

 

 

えっ?非公開化のコストじゃなくて、その検討コストで130億円?

 

ってびっくりしていたのですが、正式な非公開化のプレス

 

https://www.global.toshiba/content/dam/toshiba/jp/ir/corporate/news/20230323_2.pdf

 

を見て、そのくらいかかるかもね・・・って思いました。

 

まずは非公開化のスポンサーを探すにあたって、東芝のガバナンス体制の関係で、執行部と取締役会(および特別員会)それぞれでアドバイザーを起用するという体制をとっていて

 

執行部が、FAとして野村証券、LAとして西村あさひ

 

執行部とは別に取締役会および特別委員会がFAとしてUBS、LAとして長嶋・大野・常松

 

という布陣でスタートしたのですが、なんとそれを強化するために

 

執行部がみずほ証券と、JPモルガン証券をFAとして追加

 

取締役会が、モリソンフォスターをLAとして追加

 

とのこと

 

なんで、こんなに必要なの?って思ったら、スポンサー候補が10チームもあったのでその対応を考えればある程度やむを得ないのかと思いますが、それにしても大規模ですね。

 

さすが歴史に残るビックディールです。

 

こんにちは、M&A会計士の澤村です。

 

昨年末神戸大学でM&Aに関して講義させていただいたという記事を上げましたが、先日私のコマを含めた一連の講義に関するレポートを拝見させていただく機会がありました。

 

その中で受講者の感想が記載されているところがあったのですが、

 

M&Aは乗っ取りなどのマイナスのイメージを持っていたのですが…」

 

という前置きがあまりにも多いことにショックを受けました。orz…

 

自分の講義の中では、最近のM&Aの増加は、過去のそうしたマイナスのイメージが払しょくされて、当たり前の経営戦略になってきたというトーンで話していたのですが、若い優秀な学生さんでもまだそうしたイメージなんですね(´・ω・`)

 

もちろん講義を受けて、そのイメージが覆されたというポジティブな感想になっているのですが…

 

この業界に長くいて、日常的に大量のM&Aに触れてきていたことや、近年の業界が急成長していることから、我々業界人的には当たり前のものと思ってしまいがちですが、まだまだM&Aに対する負のイメージが多いのだなと改めて感じました。

 

やっぱ、ドラマとかニュースの影響なんですかね。

ただ、うまくいったM&Aって、あんまりニュースやドラマにならないんですよね。

 

いっそのこと、進研ゼミの漫画とか、日ペンの美子ちゃんみたいに

 

「M&Aで、仕事も家庭もハッピーに!」

 

と広くカジュアルに啓蒙していくのも検討が必要かもしれませんね。

こんにちは、M&A会計士の澤村です。

 

タバコというものが大嫌いということもあってJT関連のものは避けていたのですが、

たまたま寄った図書館で手に取ってみたら、タバコ嫌いの私ですら紹介したくなるほど面白い本でした!

 

それがこちら!

 

 

 

 

8年ほど前のちょっと古い本なのですが、事業会社でM&Aを担当していた側、しかもあの歴史に残るガラハーなどの買収を手掛けていた中の人の本でして、無茶苦茶面白かったです!

 

そもそもなぜJTが海外M&Aを目指すことになったのかからの背景から始まり、その相手探しの過程、価格交渉と買収後の統合に向けた計画、買収後のガバナンスの状況等の話が、RJRI(RJRナビスコ社 米国以外のたばこ事業)とギャラハーという二つの大型ディールを基に記載されていて、教科書と言うサブタイトルに過言はない内容です。

 

個人的に特に面白かったのが、バリュエーションとPMI計画のところですね。

 

まず、バリュエーション。自社で徹底的に計算しているんですよね。スタンドアローンの価値、シナジーを考慮した時の価値を出しているだけでなく、ライバルが買い手として参入してきた場合にライバル会社とのシナジーを考慮した時の価値まで計算に入れていたとか。

スプレッドシートを印刷したら厚さが4センチを超えるとのこと。

 

そのエクセルファイル欲しーーーい!

 

M&Aって当たり前ではあるのですが、買って終わりではなくて、買ってからの統合(PMI)が上手くいくかが非常に大きなポイントなのです。特にシナジーを上乗せして買っているのでそれを実現させないと失敗なのですよね。そのため統合計画を迅速にかつ全体を巻き込んだ形で作るのが大切なのですが、この大型ディールをベースにどう対応してきたかというバリバリの現場の生の話がふんだんに出てくるので、事業会社側での買い手経験がないアドバイザーにとって非常に勉強になる本だと思います。

 

バリュエーションについては、自社が一番わかっているから、外部の投資銀行の評価は取らなかったって書いてたり

PMIについてもいろんなコンサルが提案してきたけれど、自分たちで作らないとオーナーシップを持てないからと断ったりと

正直M&A業界のアドバザー泣かせなのですが、そこまでとことんやっているの痺れます(≧▽≦)