今回のミステリクイズは、難易度が最高の星五つでしたので、
みなさん、ずいぶん苦労されたことでしょう。
出題者としても、たったこれだけの手がかりで、
真相にたどり着くことができるものかと首をひねってしまいます。
さて、それでは解決編を掲載して今日の記事としましょう。
今回の謎を解くカギは「犯行の場所」にあります。
実は、女優が殺害された場所は、
離れ屋ではなくて母屋にある発見者の男の部屋でした。
女優は、雪の降る前に、母屋へ引き返していたのです。
「旧家から車で1時間ほどいったところにあるアパートの一室で」
他の女性を殺害した発見者の男は、密かに母屋に逃げ戻りました。
そして、さもずっと自室にいたごとく見せかけて、
アリバイを作るつもりだったのですが、
いざ自分の部屋に入ってみると、ベッドの上に、
別な何者かに殺された女優の死体を発見して愕然となりました。
外で犯した殺人のアリバイを立証しようとすれば、
自分の犯さなかった殺人のアリバイが証明できなくなってしまいます。
そこで、彼は非常手段に訴え、
雪の降りやんだあとに女優の死体を背中に担いで離れ屋に運び、
母屋に戻ってきて、さも死体を発見したごとく騒ぎたてたのです。
だから、雪の上には、
発見者が往復した足跡しかついていなかったというわけです。
おわかりになりましたでしょうか。
「死体移動トリック」
たとえば、A地点で殺人を犯してから、死体をB地点に運ぶことで、
警察の追及は、B地点に出入りが可能だった人間に絞られます。
犯人は、被害者の死亡推定時刻の前後に、
A地点付近にいたことが立証できるので、アリバイが成立するのです。
あるいは、A地点からB地点へ死体が移動されたように見せかけて、
実は、犯行現場はやはりA地点だったというトリックも生まれています。
死体の移動は、犯人にとって危険で厄介な作業なのですが、
うまく成功すると、警察の捜査を大いに混乱させることができるのです。
では、名探偵のみなさん。
次回をお楽しみに。
by スグル