どうやら、小型犬の人気は未だ衰えるところを知らないようです。
先日、銀行で窓口受付の順番待ちをしていると、
私の斜め前にある座席に中年の女性が座りました。
彼女は、肩に取っ手の長いカバンを提げていて、
その中から小さな犬が、顔だけを出していました。
そこへ、見えを張った感じの初老の女性がやってきて、
私のすぐ前に、つまり先ほどの女性の隣に、腰を下ろしました。
座るやいなや、それに気がついた様子で、
犬にも飼い主にも話しかけていました。
「全然吠えませんのね。よくしつけられたこと」
「いえいえ、吠えますよ。いまは猫をかぶってるんです」
「まあ、ワンちゃんですのに」
「ホホホホホ」
「ホホホホホ」
まさか、噂には聞いていましたが…
実際に耳にすることがあろうとは…
ところで、私はたいていの動物は好きですが、
どうにも小型犬だけは苦手なのです。
単刀直入にいえば、これっぽっちもかわいいと思いません。
上目遣いにみなぎる自信と、媚びたような物腰が鼻につくのです。
こんなことをいうと、変わっていると驚かれたり、
あるいは、鬼だといわんばかりに非難されたりします。
苦手なのは、犬そのものだけではありません。
その飼い主もまた、あるいは犬以上に苦手です。
見境のない言動や、「親ばか」などといわれて喜ぶ姿など、
理解や共感のできる余地など何ひとつありません。
そして、何より鼻持ちならないことは、
見せかけの「マジョリティ・ルール」と、それによる支配です。
by スグル