2月5日でしたか。
なにげなく記事に書いたミステリクイズ。
これが存外ご好評を賜りまして、その翌週も引き続き、
結局は毎週日曜日、これまで10週にわたって更新してきました。
さて、これでミステリクイズは、最終回となります。
〈難易度 ★★★☆☆〉
午前1時ごろ、S博士邸の2階の部屋で目を覚ましたR少年は、
自室からT字型の廊下に出ると、
突き当たりのバルコニーに面した窓が開いたままなのを見つけた。
そこから、泥にまみれた怪しい足跡が、
廊下のじゅうたんに点々とついているのだ。
足跡は廊下を右に曲がって、M令嬢の部屋まで続いている。
前日に、令嬢の命が狙われる怪事件が起こっているので、
もしや殺人犯人がまた忍び込んだのではないかと気になり、
少年は令嬢の部屋に入ってみることにした。
部屋に入ってすぐのところは控え室になっていて、
境のドアの向こうは静まりかえって物音ひとつ聞こえない。
ドアには鍵がかかっていたので、彼は外から様子をうかがおうと思い、
こっそりとその部屋を忍び出て、S博士の助手のN老人を起こした。
ふたりで物置へ行き、はしごを探したのだが、
それはいつのまにかバルコニーに立てかけられているのを発見した。
ふたりはそのはしごをはずして、令嬢の部屋の窓の下に運んだ。
窓は半開きで、カーテンにも隙間がある。
少年は、はしごを立てかけてよじ登った。
カーテンの隙間からのぞくと、令嬢の姿は見当たらず、
見知らぬひげの男が、背中を向けて何かを書いているところだった。
殺人犯人に違いない。
息が止まりそうになった少年は、すぐさまはしごを降り、
それをはずしてから、館に泊まっているQ探偵に急報した。
それからQ探偵には、犯人を逃がさないために、
突き当たりのバルコニーの前に見張りに立ってもらうことにした。
そこは、T字型の廊下の一番下の位置にあたる。
R少年とN老人は、S博士の部屋へ行き、事情を説明して、
博士にはT字型の廊下の右隅にあたる位置に立ってもらった。
N老人は、T字型の廊下の左隅にあたる位置に配した。
そのうえで、少年は再び庭へ出ると、
もう一度はしごをかけて令嬢の部屋をのぞいてみた。
怪人物は、まだ部屋にいた。
R少年は、勇気を奮って室内へ飛び込んだ。
その瞬間、男はすぐさま逃げ出した。
令嬢の部屋から飛び出てきた男を見て、
S博士とN老人は挟みうちをかける格好で追い、
そのすぐあとを、部屋から出てきたR少年が追いかけた。
男はT字型の廊下を、バルコニーの方へ曲がった。
そこには、Q探偵が待ち受けているはずだった。
しかし、3人が鉢合わせたのは、Q探偵ひとりだけだった。
廊下に面した窓や部屋のドアはすべて厳重に鍵をかけていたのに、
男は、4人の目の前で、忽然と消えうせてしまったのである。
怪人物は、いかなるトリックを用いて、廊下で消失したのだろうか。
名探偵のみなさん、いかがですか。
華麗な推理で、見事に謎を解いてください。
by スグル