見渡せば、目新しい服装。
入学式でしょうか。
両親に連れられた新入生。
体よりひと回りもふた回りも大きな制服。
入社式でしょうか。
学生気分の抜け切らない新社会人。
いかにもおろしたての似合わないスーツ。
わざとがましい顔立ちに、少なからぬ不安を覚えます。
しかし、それぞれの顔には、希望がみなぎっています。
誰しも新たな環境に入り込んでいくときには、
押し寄せる膨大な不安に飲み込まれながら、
訪れるあらゆる「初めて」へ寄せる期待に誘われて、
めまぐるしく変化する慌しい日々を呆然と過ごすのです。
15年前…12年前…8年前…
私も、諸先輩にとっては、あんなに頼りなく映ったのでしょうか。
初心消えかかるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
初々しさも、清々しさも、恭しさも、失いかけていた私は、
彼らのそんな面持ちに、気の引き締まる思いがしました。
希望に満ちた門出を祝して。
by スグル