卒園 | ちょいコワおかんのつれづれ

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2児の子育て中のおかん。
怒ったらコワイ!
毎日がドラマチック。
子育てするオカンは、実は管理栄養士で、地域食堂や健康ランチなどで活動中。
/子育てしながら、自分も育つ/今日よりちょっといい明日にしよう/
そんな日々の色々を書いていきます。

息子、卒園しました。

なんだかんだとおかんはグチをこぼしてきましたが、
それもこれもみんな良い思い出。



新型コロナウイルスで卒園式があるのかすら、
一時は分からず…。
でも、不安だ、心配だと口では言いつつ、
それほど心配してなかったかも。




必ずやってくれる!
子どもたちを送りだすために!




なぜなら、今年卒園する彼らが最後の卒園生なのだから!


わずか10人ほどのクラスです。
少ないです。
少子化と共働きのおうちが増える中、
延長保育がなく、給食はなく、2年保育…、
ニーズに合わなくてどんどん園児が減る一方です。

息子が入園してまもなく、突然統合・閉園が発表されました。


なんの事前説明もなし!
入園したての年少さんにとっては途中転園を余儀なくされ、
入園予定で3年保育の私立幼稚園を見送ったおうちにとっては慌てて入園先を探さなければならず、
卒園した子どもたちには「なんで?」「こわされるの?」疑問ばかりが生まれるようでした。




黙って言うとおりにしろって?
いやいや…せめて入園する前に、
百歩譲って…広報に載せる前に、
いって欲しかった!






市民は黙って言う事聞いてろ。






やっと開いてもらえた住民説明会での対応から、そんな態度がひしひしと伝わりました。


悔しかったけど、悲しかったけど、ここまでにしよう。


これを覆すには誰か市長に立候補しないとだめね。




でも、そうじゃない。
親はまず子どもみてあげなくちゃ。
ファブリックコメントや住民説明会で十分親の気持ちは伝えた!
ここからは行政におまかせしよう。






そうしてやっと幼稚園生活を落ち着いて始めたのが既に夏頃。

波瀾含みの幼稚園生活の始まりでした(汗)


が、先生方は、それまでと何も変わらず温かく子どもたちに接してくださったんです。


息子、入園1年目、とにかく泣いてばかり。
幼稚園は大好き。喜んで登園。
でも、ケンカした、
お弁当が早く食べられなかった、
おもらしした、
片付けしなかった、
帰りの支度が遅かった、
眠たくなった、
なんだかんだとグズグズ泣きました。



その度に担任の先生はじっくり息子の話を聞いてくれて。
気持ちを聞き出し、それを言葉にすることを教えてくれました。


安心して幼稚園に通うことができたと思います。




そして2年目。
泣き虫は随分なくなって、だんだん現れたのは、良く言えば元気いっぱい、悪く言えば粗雑な、男の子の顔でした。


思いつきで外から上靴を投げ込んだり、
片付けしないのを責められてくってかかったり、
乱暴な口を聞いたり、
無理を押し付けて泣かせたり、


反面、
聞く態度が良くなったり、人前でも堂々とふるまったり、周りの小さな変化に気づいたり、さっと助けたり、良さも見つけてもらえました。


年長からの担任の先生は熱血タイプで、運動会も劇参観も、「ちょっと無理なんじゃないの?」って言いたくなる目標を掲げて、意欲を奮い立たせて、引っ張り上げてくれました。



熱血!
全力!



そして卒園を間近にしての一斉休園。
先生は男泣き、いや女性ですけど(笑)

ほんっとにくやしいですっ…。


目を真っ赤にして、まだやりたいことがあったと話しておられました。


急に最後になってしまったその日も、
声をかけあってアーチを作って卒園する子どもたちも、春から転園する年少さんも、閉園で最後のおつとめとなる先生方も、みんなでくぐってもらい、拍手を贈りました。


この日が一番泣けたな〜、
悔しさとか、寂しさとか、どうしようもない状況を受止めるしかなく…。





そして、休園から10日間ほど登園しない日が続き、いよいよ卒園式。事情があって実家滞在中のため、早朝からおじいちゃんに車を出してもらいました。

寂しさよりも、久しぶりに幼稚園へ行ける喜びの方が大きかったのか、息子は走って幼稚園へ向かいました。




あっという間だったな。
毎日一緒に幼稚園へ行った生活。
上の娘の登園にも毎日ついてきた息子は4年間。
もちろんおかんも4年間。
コロナがなければもっとどっぷり感傷的になれたかもしれんけど、
卒園式があるだけで良かったという安堵感がおセンチな気持ちにかぶさってくる(笑)

なんじゃこりゃ(笑)
感情までかきまわすのかコロナめ(笑)





卒園式は、感染予防のため簡略化されたものでした。
園長先生にひとりひとり名前を呼ばれ、「はい!」とうんと大きな返事をして、背筋をまっすぐのばして、しっかり両手で証書を受取り、まわれ右で見せる顔はみんな凛々しかったです。



自然がいっぱい感じられる幼稚園で、
思いっきり外遊びして、
泥んこになり、
ずぶ濡れになり、
絵の具だらけになり、
葉っぱにうもれ、
木登りして、
梅の実をつみ、
野菜を育て、
収穫し、
みんなで野菜を食べて、
野菜は美味しいんだ、
元気になるんだな、強くなるんだな、
春夏秋冬を全力で感じる素晴らしさを
理屈抜きに吸収させてもらえました。


子どもたちはもちろん、
私達親も。

服をドロドロにして帰っても、
ポケットから砂が大量に出てきても、
日に日にたくましく、目をキラキラさせて帰ってくる子どもを迎えるうちに、
きっと大事なことを経験してるんだと思えました。



科学する心を育てる。
という、園の方針はほんとに素晴らしかったです。



自然や人の気持ち、工作、グループ活動、食事、なににおいても、なぜ?どうして?どうすればいいかな?
目の前に起きたことをスルーしないで、注目し、考える。
茎を伸ばす野菜が倒れないためにどうすればいい?長い木の枝をとってきてもたれさせてあげよう。
たくさんのジャガイモをどうすれば数えられる?10個ずつ区切って並べたら数えやすいよ。
リレーで毎回負けるのはどうしてかな?走る順番を変えてみたらどうかな。


じっくり考えて、意見がぶつかっても、話し合い、決めた方法で協力する。うまくいかなくても、君ならできると励まし合う。そんな経験をたくさん積ませてもらえました。




この幼稚園でほんとに良かった。
なくなってしまうなんて、今更やけどやっぱり悔しさが残ります。


でも、
色々ありすぎたけど、全部乗り越えました!
元気に楽しく過ごせた!
なんだか清々しい気持ちでした。




最後に先生に一人ひとりお花を贈りました。
一人ひとり握手で受け取ってくれました。
先生の眼差しは、今まで見たことがないほど温かくて優しかったです。




先生ありがとう。
ほんとにお世話になりました。




胸につけたコサージュは、保護者皆さんで手作りしました。閉園にあたって、在庫整理も必要で、幼稚園に在庫してあった備品だけを使って作りました。
そんなエピソードも含めて、思い出深い卒園となりました。



泣かへんかったよ!

息子は誇らしげに言いました。
幼稚園はなくなっても、自分が卒園しても、息子の中では幼稚園はずっと変わらないんだろうな。



卒園おめでとう!
きっと幼稚園で過ごした日々があなた支えてくれるでしょう。
ほんとうにおめでとう。