実にエモーショナルな試合でした。その歓喜の瞬間、二塁塁上でガッツポーズをしている井上晴哉をカメラに収めようとしたのですが…
益田が飛び込んできてしまいました。これは早かった…ここにチームのクローザーがいの一番に飛び込むなんて、千葉ロッテマリーンズのほかにはないでしょう。
そしてマーティンと安田が来て…
マーティンがアジャの頭をわし摑みします。
そこからもみくちゃです。あっという間でした。
井上晴哉、見事なサヨナラ打でした。
前カードのソフトバンクとの首位決戦ではブレーキとなってしまい、「気負い」やら「重圧」やらがささやかれてしまいました。そしてこの日もむしろ若手がチャンスメークしていく試合においてなかなか力を発揮できなかったベテラン陣ではあったのですが、最後の最後で勝利をもぎ取ってくれました。
なおサヨナラのランナーとして出塁したのはこの福田でした。彼もソフトバンク戦では全然ダメでした。この日の第一打席も三振で、前試合の4三振に続けての連続三振を喫していたのですが、最後の最後で意地を見せてくれました。
ものすごいものを見させてもらいました。
実はこの試合については、最初からは観られていません。球場に着いた時にはすでに鈴木大地の先制ホームランが出ていて、球場コンコースでごはんを探している間にマリーンズ先発の石川が打たれて、序盤でいきなりの3点ビハインドとなっていたのです。一方打線は楽天先発の則本を打てず…
「やはり厳しいか」「コロナの影響はやはりあるな」「ここまで頑張った、かな」
完全に弱気になっていました。しかしこれも野球…ファンとしては受け止めよう、というよくわからない諦めの境地にも陥ってしまっていたことは否定しません(そんなところで嘘をつきたくないので正直に書いておきます)。しかしそれが誤りであることを教えてくれたのは、ほかならぬ千葉ロッテマリーンズでした。
緊急招集された若手とこれまで不甲斐ない思いをしてきたベテランが一体となった瞬間だと思います。
もう、チャンピオンフラッグしか見えません。