3タテ食らっても首位とのゲーム差は0.5しか開いていない奇跡 | 町田ロッテと野球散策

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いやぁ、野球って、本当にいいものですね。

 …もう、びっくりですよね。逆に言えばゲーム差を詰める、あわよくば追い抜く絶好のチャンスだったとも言えたのかもしれません。

 ソフトバンクがオリックス相手にまさかの2敗1分けだったからです。これは、本当に驚きました。ここまでマリーンズとソフトバンクにまるで勝てず、それが現在の順位に直結してしまっていたオリックスがここに来て、強いのです。オリックスは前監督が解任された直後に二軍監督だった中嶋聡氏が監督代行として指揮をしているのですが、その特徴としては目先の順位を窺うというよりかは、期待の若手を抜擢して経験を積ませているという点にあります。敗れはしたものの先日の宜保と太田の二遊間には驚きました。ほかにも杉本や西浦、投手では漆原や吉田凌、富山といった若手を積極的に起用し、のびのびと野球をさせているように見えます。

 しかも、勝つのです。もう、そこが素晴らしいです。オリックスはもう、かつてのオリックスではないのかもしれません。

 マリーンズが3タテを食らったにもかかわらずゲーム差が大して開いていないというのは、このオリックスの頑張りのおかげでもあるわけです。まあ一方でマリーンズが3タテを食らったことによって3位楽天との差がだいぶ縮んでしまいましたが、却って面白くなったかもしれません。

 逃げても仕方がないのでマリーンズの戦いにも触れましょう。

 シーズンを通して言えば、こういう時期は必ずあります。ましてやロードの9戦で、相手は西武、日本ハム、楽天。苦手としている西武と楽天を含んでおり、得意としているソフトバンクとオリックスがないわけです。さらに選手の調子が軒並み悪い…ちょっと条件がよくなかったかもしれません。肝心なのは、引きずらないことです。選手の調子がそろって落ちてしまったのは嘆かわしいところではありますが、いずれ上向くものと思われます。人間、いいときと悪いときがあるのが普通です。

 全く打てず、いや打てなかったわけではないのですが、ほしい時に求められる一打があまりにも出ませんでした。そんな中で井口監督が東妻と山本に挽回のチャンスを与え、両者がきちんとそれに応えたのは好材料です。前日好投した小野も含め、彼らがブルペンにいることで投手陣に厚みが出てきます。まだまだ、諦める時期ではないでしょう。どのチームも長いシーズンで経験するトンネルをこの段階でくぐり、それでもこの位置にいられるという状況は悪くありません。ただ、それはソフトバンクもきっとそれは今です。

 終盤のデッドヒートが、俄然面白くなってきました。