春日部の五人目の勇者 | 町田ロッテと野球散策

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いやぁ、野球って、本当にいいものですね。

 昨日、久しぶりにマリンスタジアムへ行きました。WEBクーポン券で、何とS席に座ることができました。これも収容人員5000人限定の恩恵でしょうか。

 …恥ずかしながら私、初めてのS席です。もう15年以上も通っているのに。

 

 それにしても、もの凄い投手戦でした。というか、両軍とも93分間もの間、ヒットを1本も打てぬ展開でした。

 

 オリックス、山岡。

 

 マリーンズ、中村稔弥。

 

 なんと、5回を終わっていずれもノーヒットノーランというものでした。息詰まる、貧打戦もとい、投手戦でした。

 

 試合中、三塁走者になったのをいいことにタイム(松井佑介が一塁ベンチに転がり込んでどこか痛めた様子だったのでかかったタイム)の間にジョーンズと雑談するマーティン。

 

 なお試合は、ここまでブレーキになっていた中村奨吾が6回裏のチャンスにしっかりタイムリーを放ち先制点を叩き出すと角中も続き、2点を獲得。振り返ってみたら、マリーンズが打ったヒットはわずか3本で、全部この回でした。きっちりと、必要な時にだけ打つ千葉ロッテマリーンズです。必要な時に、だけ。

 なお中村稔のノーヒットノーランは、なんと7回まで続きます。そして8回表…いよいよ大記録なるか、私はそれを目にすることができるのか。実に一打者毎の対決に緊張感が走る試合となります。おお、これぞ野球観戦の醍醐味です。しかし、安達にツーベースを打たれ、記録達成はなりませんでした。なお安達しかヒットを打たずに1安打で終わったオリックス、なんとそれは4度目だったそうです。オリックスの「ミスター孤軍奮闘」は吉田正尚かもしれませんが、そういう意味ではこの日の安達こそ「ミスター孤軍奮闘」かもしれません。

 ノーヒットノーランを逃した直後は、たいてい投手コーチが気持ちを落ち着かせるためにマウンドへ行きます。先日のメットライフドームでは高橋光成がやはり記録を逃した直後に投手コーチがそれをしたのですがよりによってそれが先達の西口だったため面白すぎました。中村稔がヒットを打たれた直後にマウンドに吉井コーチが行ったのですが、まさかそのまま降板するとは思いませんでした。7回0/3、実に見事でした。もう少し点差があれば続投もあったかもしれませんが、とにかくこの試合をものにすることが大事です。首位ソフトバンクは、マリーンズ以外にはなかなか負けてくれませんので。

 そのあとのリリーフ陣は、まさに「勝つ布陣」です。

 

 現れたのは、ハーマンではなく澤村でした! 私にとって、もちろん初めて見る「マリーンズの澤村」です。

 …本当に、すごかったです。続くバッター(代打西野だったかな?)、3-0というカウントになって「おいおいたのむよ」となるのですが、そこからがすごかった! MAXは155km/hだったでしょうか。そこからストライクを2つ取り、最後は…

 空振り三振。高速で落ちるスプリットを初めて真横から見ました。この一球を見たというだけでも、三塁側S席に座って本当によかったと言えます。

 

 最後は益田が締めました。もう、盤石です。マリーンズ、見事に勝利です。

 

 いい試合でした。ただ、やはり声を出してはいけないスタンドで思わず声を出してしまったのはこのシーンでしょう。

 

 山岡から初ヒットを放った6回の加藤。なぜかピントは太朗ちゃんに合っているけど、加藤です。両軍ノーヒットで、両者がノーヒットノーランを遂げるというのは理論的に不可能なわけですが先に記録を阻んだのがこの加藤なのです。そして次打者(雑談王)のエラー出塁で二塁まで行った後に決めた三盗も見事でした。バッテリーのスキを衝いたディレード気味の三盗でした。そして上述の奨吾のタイムリーを呼んだのです。いやぁ、勝つ野球をしています。

 

 くしくもこの日、クレヨンしんちゃんの映画の新作が封切りとなりました。『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』です。「ほぼ」が気になります。ということは、5人いてもいいのかもしれません。

 春日部東高校出身の加藤は、きっと5人目かもしれません。ただ、「ミスター9月11日」で終わってほしくはないですね。

 

 「ミスター6月2日」でたくさんです。