見慣れないものに対しては何にしてもふんわりとした違和感を抱くものです。たとえば髪を下ろした黒柳徹子。たとえばちゃんとした敬語を使う真壁刀義。最近では、声変わりした加藤清史郎くん。野球選手であれば移籍したばかりの選手のユニフォーム姿にそんな感じを抱きます。涌井秀章がマリーンズに来たときもそうでした。ただ・・・数試合でそれは馴れるものです。そんな経験を数多く積めば、「見慣れないだけであってそのうちしっくりと来るでしょう」ということが予めわかるようになり、いわゆる「ふんわりとした違和感」というものを抱かなくなります。したがってドジャースの前田健太に対しても我が視覚はすんなりと容認したようです。
ただ。
全く似合っていない・・・西武・竹原直隆。
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昨日の公示で晴れて一軍選手となった竹原直隆は言うまでもなく元マリーンズ戦士。初めて見たのは、2006年9月24日でした。モロさんこと諸積兼司の引退試合。第一打席(つまり現役最終打席)に見事ヒットを放ったモロさんは、大歓声を浴びてベンチに下がります。代わりに走者として出てきた選手が、竹原でした。入団2年目・・・調べたらこの試合の少し前にプロ初安打を記録したばかりでした。当然「よく知らない選手」だったのですが、スタンドで聴いたあの応援歌は私にかなりの印象を残しました。その後長打力を売りにした左投げ右打ちの外野手として台頭・・・はしてくれませんでした。いまいち伸び悩み、むしろファームの球場で見る機会のほうが多かったように思えます。2010年からの応援歌は、ちょっと微妙でした。「期待の大砲~」の部分がどうしても「未完の大砲~」に聞こえてしまったくらいです。
そして2011年、シーズン途中でオリックス移籍。オリックスの竹原に関しては「マリーンズ戦でしか打たない」「荻野貴司ランニングホームラン」この2つでしょうか。
2016年、ライオンズ竹原。うーん、全く実感がわきません。いきなりタイムリーを放ってチームに貢献した姿を見たにもかかわらず。
昨日はマリーンズ戦もなかったので帰宅したらなぜか流れていた所沢のライオンズ対イーグルス戦を観ていました。あまり真剣には観ませんでしたけれども。そうしたら代打に登場した竹原。冒頭に述べましたが西武のユニが全くしっくりきていませんでした(私の中では)。ここまで似合わないというのもレアではないか!?くらいに思ってしまったのです。
ただいきなり結果が出てほっとした一面もあります。タケは、むしろ遅咲きなのかもしれません。やはり「和製大砲」には魅力があります。かつて「右の竹原、左の大松」という時代があった・・・うーん、それはマリーンズファンの中で衆目の一致するところではおそらくないとは思いますが、かつてその魅力にどきどきしちゃったのは事実です(人によっては「きゅん」レベルだったかもしれません)。私の中でライオンズブルー竹原が落ち着く日はきっと来ないと思います。斉藤一美アナが「竹原愛」を語るシーンもなかなか想像できません。しかし・・・
上井草あたりで一日駅長、これは少し想像できるかもしれません。いずれにしてもタケ、よかった!
(そのタケの勝ち越しタイムリーまでこの試合を見たのですが・・・最後に勝ったのは楽天だったとは。ちょっと驚きました。他球場含め、究極の「バカ試合」デーでしたね)