
結構残酷だったのね、アンデルセン。読んで驚いたのは、そこです。かなりテンポよく話は進み、殺され方もスピーディー。しかも結構むごい…デンマークの子どもたちは恐れおののいて泣きまくったのではないでしょうか。
そんな中でも「親指姫」「人魚姫」はかなり有名な作品だったのですが、一読すると…
「おお、こんな話だったのか!」となります。考えてみれば結末がよくわかっていなかった作品でした。
メルヘンと我欲と阿鼻叫喚。ざっくりまとめるとそれがアンデルセン…というのは浅薄かつ乱暴に過ぎますでしょうか。
うん、そうですよね。
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久しぶりの読了でした。子育て真っ最中、本を読むペースは明らかに落ちました。それはそれで仕方のないことではあります。ただ、子どもが本というものを理解し始めたときには書庫というものを予め備えておきたいのです。子どもの関心がどこへ向かうかはわかりませんし、一定の方向に導くつもりもありません。やがて家ではなく図書室なり図書館で子どもは新たな本との出会いを果たし、育っていきます。
ただ。本がある家、しかもたくさん…という状態にはしておきたいと思うのです。これからの「知の航海」には無限の可能性があります。父は、せいぜい最初の桟橋を出たときだけの水先案内人でしかないのです。あくまできっかけとしてだけの「書庫」。
ただ、アンデルセンをいきなり岩波文庫で読ませることだけは避けたいと思います(笑)。