東京ドーム(2) | 町田ロッテと野球散策

町田ロッテと野球散策

いやぁ、野球って、本当にいいものですね。

 社会人野球も開幕しました。アマチュアファンにとっては本当に忙しい7月となります。そして私は八王子で高校野球を見た後、一路後楽園へ向かいます。



 もの凄い人であふれていました・・・都市対抗野球も今年で85回を数えます。伝統的な社会人の大会、それは日本の会社と経済の成長とともに歩んだものと言ってもいいのかもしれません。もっとも不況などで社会人チームは減少の一途、ちょっとさびしいところもあります。

 ただ・・・・・・やはり盛り上がっております、都市対抗!



 この日の第三試合はJX-ENEOSとJR東海。テジーこと手嶌智と伊藤義弘投手の出身チームの激突。しかしJR東海にとっては、いきなりの王者との対戦となります。



 ENEOSの監督・・・



 いや、こっちが本物。元・近鉄の大久保秀昭氏率いるENEOSはここまで2年連続で都市対抗を制しています。「連覇」というのはそれだけでももの凄いことですが、この大会で「3連覇」をかけています。そのプレッシャー、計り知れぬものがあります。





 両チームとも、社一体となって応援します。横浜市代表のENEOSはともかく、名古屋市代表のJR東海からも多くの社員が参戦。もっとも東海道新幹線を自在に操れるJR東海ですから(え、そんなことない?)、もしかしたら「臨時特急・ベースボールのぞみ号」あたりを走らせたのかもしれません(完全に推測)。

 さて試合。



 ENEOS先発はもやは「ミスター社会人」となったと私は思っている左腕・大城投手が先発します。何度もドラフト候補となるも指名には未だに至っていない実力派。もしかしたら本人が志望していないのではないかという話も聞いたことがあります。ただ、たしか2年連続で橋戸賞を獲った選手ではなかったか?

 

 ところが、異変は起こるものです。それが、野球。

 



 驚きました。JR東海の先頭打者の小島選手、初球をいきなりスタンドに運んじゃうのです。先頭打者ホームランでJR東海が先制!

 なおこの日猛打賞と暴れまくった小島選手、実はトヨタ自動車からの補強選手。この日はセンター前で一挙に二塁を陥れるなどといった驚異的な走塁も見せます。トヨタと言えば、荻野貴司や荒波翔といった俊足巧打の選手が出たチーム。小島選手もこの系譜に名を連ねてくるかもしれません。



 JR東海の先発、秋葉投手。なんと4回まで完全! あのENEOS相手にです!

 「これはもしかしたら・・・」と思っていたら5回に初ヒットを許します。・・・しかもこれが、同点ホームランとなりました。ENEOSもあっさりと抑えられません。

 1-1、非常にしまったゲームとなります。社会人野球、これは意外と言っては本当に失礼なのですが、とにかくプレーが全力なのです。分かり易く言えば「ハフマンが9人いる」野球です(笑)。ダイビングキャッチあり、前述の小島選手のような果敢な走塁あり。



 この東京ドームが、とてもファンタスティックなアスリートの場となっていたように思えました。とにかくプレー一つ一つが魅力的。



 中でもレフトを守るJR東海の堀尾選手の守備は、ものすごかった!度々チームを救う好プレーが炸裂するのです。この選手、ぜひとも覚えておきたい!!



 5回終了時、ENEOS側では唐獅子が登場します。まさに横浜テイスト。都市対抗野球は地元の名物も見られる場です。

(スケジュールの関係で見られないのですが、JR東日本東北ではねぶたの出し物があるとか!!)

 

 そして試合、雲行きが怪しくなります。

 

 まずは6回のJR東海、好調の小島選手がチーム2本目のヒットとなる自身2本目のヒットで出塁(つまり小島選手以外打てていなかった・・・)。するとこれを誰か(すみません忘れました(笑))が還して再び勝ち越し。さらに・・・



 これまた補強選手。ヤマハ所属の佐藤二朗(つぎお)選手が三塁打! 3-1。

 さらにこの佐藤選手・・・



 7回にはドでかいホームラン! 4-1!! そう、前年、前々年覇者のENEOSを相手に優勢に戦いを進めてしまうのです。

 なおこの佐藤選手、あえて「二朗」に読み仮名を振ってみましたが・・・試合途中でとんでもない事を思い出したのです。そう、元ヤクルトの「ツギオ」!かつてユウイチ選手(現在もヤクルトで健在)と共にブラジルから来た日系の選手。結局ツギオ選手のほうは数年でやめてしまうのですが、社会人のヤマハで頑張っていたのです。そのツギオ選手にこんなところで逢えるとは・・・守っては華麗なセカンド守備を魅せ、打ってはしっかりチームに貢献。見事でした。

 

・・・もしかしたらENEOSが、初日で姿を消す!?

 

 それはとんでもないことです。そんな番狂わせ、あるのか!?

 

 

 

 

 

 

 

 野球は、本当に最後までわかりません。JR東海は好投の秋葉投手を7回で下げ、8回からは継投に出ます。ところがその菅野投手、連打を浴びて無死満塁のピンチ。そして犠牲フライで1点返されるもなんとか2アウトまでたどり着きます(ここでも前述の堀尾選手の素晴らしい守備があったのです)。

 

 

 

 

 

 

 

 が。



 ・・・驚きました。

 

 なんといううっちゃりか! ENEOSの井領選手、3ラン。

 



 見事な逆転劇でした。8回裏というのは、本当に怖いものです。



 苦しみながらENEOS、まずは駒を一つ進めました。大久保監督は「とにかく一戦一勝」を強調しますが、かなり冷や汗をかいたことと思われます。

 それにしても、もの凄い試合でした。1試合しか見られなかったこの日でしたが、かなりの興奮を脳内に残してくれた試合でした。

 

 都市対抗、やっぱり面白い!

 

 

(7月18日・東京ドーム)
●JR東海
100002010=4
○JX-ENEOS
00001004X=5

【本塁打】
(JR)小島①、佐藤二①
(JX)山田①、井領③


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