まさか乙坂に?
まさかベイスターズに…
なんて言ってはいけないものですね。ベイスターズだって野球をやっており、しかもちゃんとしたいい野球をしていました。勝利は決してまさかではなく、日々の努力の結晶です。「ま、勝てるだろう」が「まさか」を生みます。観戦する我が身にそんな慢心がなかったと言い切れるだろうか。

凡そ10日ぶりのマリンフィールドでした。交流戦真っ只中、マリーンズは…なんと首位を走っています。ここ最近は出張もあったため十分に見る事ができていなかったのですが、随分と頑張ってくれています。

とにかくお天気に恵まれて良かったです。勝っても負けてもこの場で皆さんと好きなチームを応援できる日々は無常の喜びとでも言いましょうか。

この日はベイスターズ戦というわけで、お昼は「横浜家系ラーメン」でした。

【ベイスターズ・スタメン】
(中)荒波翔
(二)石川雄洋
(右)梶谷隆幸
(一)トニ・ブランコ
(左)筒香嘉智
(三)アーロム・バルディリス
(遊)山崎憲晴
(捕)黒羽根利規
(投)ギジェルモ・モスコーソ
【マリーンズ・スタメン】
(中)岡田幸文
(遊)鈴木大地
(一)井口資仁
(三)今江敏晃
(右)角中勝也
(二)根元俊一
(中)加藤翔平
(捕)江村直也
(投)石川歩

おそらく今季初ではなかろうかという石川投手の日曜以外の登板。したがって、初めて見るピンストライプの石川投手でした。
初回、いきなり荒波選手にヒット。バントを経ての二死二塁からでした。

忘れてはならないのは、ブランコ選手は率も稼ぐということです。鮮やかにタイムリーを放たれて先制を許してしまいます。
しかし石川投手、2回以降はしっかりベイスターズ打線を抑えて無失点。DH制がない今季のパ主催ゲームゆえ打席が回ってきた6回に代打を送られたのがちょっともったいなかったです。

ベイスターズのモスコーソ投手も素晴らしいマウンドでした。4回まではノーヒットピッチング。またまたノーヒットノーランを食らうではないかと危惧を抱いてしまいました。しかし5回裏、ひとまず今江選手が二塁打で出塁し、先日私たちが目撃した「アレ」は回避します。

そこからの同点、鮮やかでした。バント、タイムリーは全く無駄のない得点パターン。根元選手、よく打ちました!
試合は緊迫の1-1。マリーンズとしては7回表のピンチを松永選手の好投で凌いだ直後に訪れたチャンス、これをものに出来なかったのが後々響きました。伊東勤監督は終盤の勝負どころでは躊躇なく代打を送ります。しかしそれが実らなかったのは仕方がないでしょうか。

3番手の国吉佑樹投手、素晴らしい投球でした。
この試合ただ一つ(ではないかもしれませんが)。禍根はやはり8回表の、決勝点となる暴投でしょうか。石川選手に与えた死球からブランコ選手のヒットで築かれた一、三塁。バッターボックスは途中出場の白崎浩之選手。あとアウト一つでしたが、なんとももったいない…
そして9回。マリーンズは益田直也投手。打順は9番ホルへ・ソーサ選手だったため当然代打。

ネクストには乙坂智選手でした。実はこの時点で「まさかぁ」だった私でした。確かに近年の進境著しい乙坂選手ですが一軍で見るのは今季が初。どうしてもファームで投手にケンカを売ってみたり退場になったりというそんな記憶ばかりが呼び起こされる乙坂選手でした。

益田投手の前に、2球連続でこんな感じの空振り。
しかし打球はそれからライトポール一直線。私たちが座る4階内野応援席の死角に入ります。ただ角中選手がクッションボールの処理に入ろうかという様子は見えましたので「おお、プロ初ヒットかぁ」と思った矢先でした。
一塁塁審・原信一朗さんのとても長い腕がぐるんぐるん…
(※原氏、推定194cm)

「まさか」の、プロ初ホームランでした!!

中畑清監督も大喜び。

多村仁志選手、おすぎ伝授のハグ。
まさかおとさか…がねぇ。正直のところ、驚いてしまいました。なお今季マリーンズは札幌でファイターズ近藤健介選手にも「プロ1号」を供給してしまっていますが、その近藤選手と一緒に甲子園に出た当時の横浜高校主将は、他ならぬ乙坂選手でした。
(さらに言えばこの年の甲子園切符を決めた県大会決勝の相手先発は桐光学園1年の松井という投手でした。…あの松井裕樹)
その近藤選手に負けてたまるかという気持ちはあったでしょう。「まさか」ではなく、ようやくの乙坂智です。

試合はさらに柳田殖生選手のタイムリーも出て1-4で敗戦でした。ただマリーンズ、とにかく3安打という結果は厳しいのですがその中でも江村直也選手の打席は素晴らしかったです。彼のバットからヒットは出ませんでしたが、ファウルで粘ってなんとか好球必打をという思いが伝わりました。こういう姿を見ると、勝ち負けを超えて「野球場に来て良かった」と思えます。
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