老獪な新人!(3・23明治神宮野球場) | 町田ロッテと野球散策

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いやぁ、野球って、本当にいいものですね。

 もう「アジャ」井上晴哉選手の素晴らしさは十分伝わったと思います。ルーキーのオープン戦首位打者は史上初だそうです。初回、クリス・ナーブソン投手から放った豪快なホームランは連日の神宮弾。そして先に書いてしまいますがこの日は猛打賞締めでした。第4打席には「奇跡の内野安打」も生まれちゃうという何とも贅沢な展開でした。

 ただこの日ばかりは、もう1人のルーキーに焦点を当てたいと思うのです。


【マリーンズ・スタメン】

(中)伊志嶺

(二)根元

(指)井口

(一)井上

(右)ハフマン

(左)サブロー

(三)クルーズ

(遊)鈴木

(捕)吉田

 先発投手がその男。そう、石川歩投手です。


【スワローズ・スタメン】

(二)山田

(三)川端

(右)バレンティン

(左)ミレッジ

(中)雄平

(一)畠山

(捕)中村

(遊)西浦

(投)ナーブソン

 ・・・驚きました。ヤクルト、ここまで1勝10敗(1分かな?)。勝率も1割を切っていました。いくらオープン戦とは言えここまで勝てないと小川淳司監督も心配になってくるのではないかと。


 試合は上述の通り2回にいきなりの井上選手のホームラン。そして、なんと言ってもマリーンズ石川投手のピッチングが光った序盤でした。とは言え初回、2回はそれぞれヒットを2本浴びています。ただそれぞれ、ゼロに抑えてしまうのです。圧巻だったのは2回、石川投手は畠山和洋選手、中村悠平選手に連打を浴びていきなり無死二・三塁のピンチを迎えてしまいます。しかしここを浅い外野フライ2本でツーアウトにすると、1番山田哲人選手は詰まらせてサードゴロ。このピンチもゼロで凌いだ石川投手は結局5回を無失点に抑えて開幕に向けて最高のマウンドにしてしまいました。

 やはり(以前記事にしたかもしれませんが)ストレートも素晴らしいのですが、合間にひゅんと投げるカーブが絶品。縦の落差が激しく、対戦バッターが腰砕けになってしまう様をしばしば見せてくれるのです。このコンビネーションを駆使したルーキーキャッチャー吉田裕太捕手も見事ですが、実際に投げ遂げてしまう石川投手!本当に素晴らしい投手がマリーンズにやってきてくれました。


 さてさて、このピッチングをどう表現したらいいだろうか・・・そう考えていたら、テレビ中継の実況の方がまさに言いえて妙な一語で表してくれました。


「老獪(ろうかい)」


 技巧派投手をしばしば形容する言葉です。過去、阪神にいた川尻哲郎のピッチングが「老獪なピッチング」と言われていたのを思い出します。川尻は、ノーヒットノーランも遂げています。私にとっては、「老獪」と言えば川尻だったのです。久々にこの一語を聞いて、嬉しく思いました。

 ただこの言葉、本来の意味を調べるとさほどいい意味ではないようです。「経験を多く積み、ずるがしこい」とか(笑)。野球用語としては「素晴らしい技巧派」ということで解釈しておきましょう。

 そんなピッチャーが、マリーンズに現れました!


 なお試合はヤクルトが石山泰稚投手、山本哲哉投手、クリス・カーペンター投手と繋ぎ、マリーンズが大谷智久投手、上野大樹投手、服部泰卓投手、吉原正平投手と繋ぎます。その中で上野投手が打たれて1-1の同点で9回表(なおルーキー吉原投手はついに無失点でオープン戦を終えた事は特筆すべし)。


 トニー・バーネット投手がまるでダメでした。井口資仁選手にヒット、井上選手に上述の「奇跡の内野安打」、チャッド・ハフマン選手に死球でたちまち無死満塁。そして途中出場の角中勝也選手にもスリーボール・・・

 そして、このカウントでバーネット選手が投じた棒玉を、2012年首位打者が見逃すわけありません。なんとグランドスラム!! よく安易に見逃さずに思い切ってくれたと思います。


 マリーンズ、オープン戦最後の試合を最高の形で締めてくれました。ケガ人が出てしまったのは残念ですが、それをカバーして余りある選手が台頭してくれたのは収穫。しかもルーキーたちの活躍が頼もしい春となりました。

 7勝7敗ではあります。ただ、これ以上楽しみなチームはほかにないでしょう。


(まぁマリーンズファンだからそう思うのかもしれませんが・・・)


 廣瀬さん、杉浦さん、そして宇賀ちゃん。取材お待ちしております(笑)。上田でもいいけど(爆)。


◆◇◆


 スワローズにも触れておきましょう。1勝11敗・・・いくら昨年最下位チームでもこれは驚きました。ここまで負けたチームはまぁないだろうと思ったら、1991年の日本ハムが1勝14敗(4分かな?)だったそうです。時の監督、近藤貞雄。あらぁ、随分と遡ってしまったものです。

 小川監督、好きなんだけどなぁ。「ライアン」小川泰弘投手の出来が心配であるのと、抑えの不在がまさに不安要素。こういう時こそベテラン石川雅規投手が頑張らねばなりません。もう1人のベテラン館山昌平投手の復帰も待たれるところです。ルーキー杉浦稔大投手はいきなり怪我というのも気の毒ですが、もう1人のルーキー秋吉亮投手にとってはチャンス。

 セ・リーグはスワローズ、ベイスターズ、カープが頑張ってくれないと盛り上がりません。シーズンこそ、ハッスルしてほしいと思います。


 いよいよ今週金曜、開幕です!


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