春季教育リーグが始まりました。第1戦は、市営浦和球場の楽天戦でした・・・が、今日も明日も会議。
ふるさとは 遠くにありて 思うもの
若い鴎に逢えるのはまだまだ先のようです。幸い週末は温かいようですので、この辺りで今季初の生観戦といきたいものです。
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1ヶ月くらい前に著者の特集を見てからちょっと興味のあった本です。
☆坂口恭平『独立国家のつくりかた』
講談社現代新書。このシリーズ、10年くらい前までのデザインの方が好きでした。どうしてこうなってしまったのだろうか。
それはさておき内容です。なんとも大仰しいタイトルではあります。著者は「新政府総理大臣」を名乗っているのです。一瞬、「血迷いごと」のようにも映ります。ただ、この人の社会を見る目は感嘆させられます。「どうしようもない政府」に見切りをつけ、独自の観点で社会にアプローチしようというのがこの人のライフワーク。既存の概念を離れて就職もせず、芸術や出版の世界で生活をするのです。・・・奥様、よほど理解のある方と見受けます。
芸術や出版で身を立てるとなると、だれにでもできるようなことではないと考えてしまうのです。この人に天賦の才と運があったことは否定できないかもしれません。ただ、この人の「態度」と「思考」は、我々が生きる上で考えさせてくれるものがあります。既存の社会を画一的な目で見ず、独自の空間と時間と交易を見出すことはやはり大事だと思うのです。現在のシステマティックな社会(「会社社会」「学校社会」など)は、「考えずとも己の身を処することができる」とも言えます。それゆえ人はそこ「のみ」で居場所を構築しようと土地を買い、ローンを組みます。子供を「いい学校」「いい会社」に入れようと努めます。
ただ、それは本当に正しいことなのか。
そこから疑えば、社会を見る目が変わります。人はそこを離れても、生きていけるのです。そのため、考えよう。生きるために、考えよう。世界を拡げ、人と交わろう。
「極論」と言えば極論かもしれませんが、「それもアリだなぁ」と思わせる本でもありました。ただ「世界を拡げる」ために考え抜こうという点は、手放しで賛同したいのです。そのためにも多くの書物、そして(これが大事なのですが)多くの人と交わりたいと思うのです。
